菅田将暉、超満員の渋谷クラブクアトロでツアーファイナル ROCKIN’ON JAPAN最新号に初登場
菅田将暉初の全国ツアー「菅田将暉 Premium 1st TOUR 2018」が2月27日の渋谷クラブクアトロ公演をもってファイナルを迎えた。
菅田将暉の全国ライブハウスツアー「菅田将暉 Premium 1st TOUR 2018」は、チケット申し込みに5万通以上の応募が殺到。ツアーファイナル公演には約800人のファンで会場は超満員となった。
ライブは最新シングル「さよならエレジー」でスタート。アコースティック・ギターをかき鳴らしながらエモーショナルな歌声を響かせると、超満員のフロアから大きな歓声が起きる。リズムに合わせて手を挙げ、笑顔で観客とコミュニケーションを取る菅田の姿も印象的だった。
「菅田将暉です!よろしくお願いします!」という挨拶を挟み、「ばかになっちゃったのかな」(1stシングル「見たこともない景色」収録)、「雨が上がる頃に」(2ndシングル「呼吸」 収録)」と抒情的なナンバーを披露。豊かな表現力を備えたボーカルで観客を魅了していく。映画『何者』で共演したバンドメンバーによるダイナミックなサウンドも、菅田の歌をしっかりと支えていた。
「俳優業をやりながら、こうやってライブをやらせてもらっている理由は、楽しい時間を共有したいから。僕と一緒にこの時間を作ってください!」というMCの後は、カバー曲を次々と演奏。両親の影響で幼少の頃から親しんでいたという吉田拓郎の「今日までそして明日から」、さらに菅田が出演した映画『あゝ、荒野』の主題歌「今夜」(BRAHMAN)「溺れるナイフ」の主題歌「コミック・ジェネレイション」(毛皮のマリーズ)、映画『火花』の主題歌「浅草キッド」(ビートたけし)も。楽曲のテイスト、歌詞の内容を生々しく体現する菅田のステージングも素晴らしい。
ライブ後半では、石崎ひゅーいとの交流から生まれた「いいんだよ、きっと」「台詞」、渡辺大知(黒猫チェルシー)の提供曲「風になってゆく」など、デビューアルバム「PLAY」(3月21日リリース)の新曲がいち早く披露された。本編のラストは記念すべき1stシングル「見たこともない景色」。熱を帯びた菅田の歌声に合わせて観客の大合唱が巻き起こり、会場のテンションはピークに達した。
大きなコールに応えて再びステージに登場した菅田は「家でいちばん弾き語ってる曲です」という「茜色の夕日」(フジファブリック)をアコギの弾き語りで熱唱。さらに菅田自身が初めて作詞作曲を手がけた「ゆらゆら」、パンキッシュなロックナンバー「ピンクのアフロにカザールかけて」を初披露し、ライブはエンディングを迎えた。
「本当に楽しいツアーだったし、終わるのが寂しい。できるなら、このメンバーと一緒にライブを続けていきたいです」と語った菅田。アルバム「PLAY」によって本格的に始まる“アーティスト・菅田将暉”の今後の活動にも大いに期待したい。
菅田将暉は3月21日にはデビューアルバム「PLAY」をリリース。更に、2月28日発売のROCKIN’ON JAPAN 2018年4月号に初登場しており、編集長からコメントも届いた。
撮影:HAJIME KAMIIISAKA
ROCKIN’ON JAPAN編集長 小栁大輔氏コメント
菅田将暉の1stアルバム「PLAY」はとても強い一貫性を持ったロックアルバムである。1曲目の“さよならエレジー”のイントロから、ラスト“茜色の夕日”が終わる瞬間まで、「こうでなければならない」というメッセージが揺らぐ瞬間はない。フォークロックを基調にした曲調、飾るところのない全身全霊のヴォーカル、日々の迷いや苛立ちが刻まれた歌詞に至るまで、全12曲にわたって、「菅田将暉」という人間の生き様がダイレクトに歌われている。強烈にドキュメント的な作品だ。彼の生き様がすべての息遣いから伝わってくるのだ。
先日菅田将暉にインタビューをさせてもらった。彼は「雑味を残したかった。それしかできない」と話してくれた。僕はそれを、菅田将暉にとっての誠意だと解釈したが、音楽というものは実際、「それしかできない」瞬間の連続である。「それしかできない」という無防備で不器用な歌が、時代の空気や才能が花開くきっかけとの出会いによって、「こうでなければならなかった」という必然的な表現に生まれ変わっていく。彼はきっとこれまでもこうやって「菅田将暉」になってきたのだろう。その軌跡が音楽になった本作は、やはり最高のロック・ドキュメントアルバムなのだ。
菅田将暉 Premium 1st TOUR 2018 セットリスト
1 さよならエレジー(3rd Single「さよならエレジー」 / Debut Album「PLAY」収録)
2 新・俺よ届け(Original Song:忘れらんねえよ)
3 ばかになっちゃったのかな(1st single「見たこともない景色」 カップリング)
4 雨が上がる頃に(2nd Single「呼吸」 カップリング)
5 今日までそして明日から(Original Song:吉田卓郎)
6 呼吸(2nd Single「呼吸」 / Debut Album「PLAY」収録)
7 今夜(Original Song: BRAHMAN)
8 コミック・ジェネレイション(Original Song: 毛皮のマリーズ)
9 浅草キッド(Original Song:ビートたけし / Debut Album「PLAY」収録)
10 いいんだよ、きっと(Debut Album「PLAY」収録)
11 台詞(Debut Album「PLAY」収録)
12 風になってゆく(Debut Album「PLAY」収録)
13 見たこともない景色(1st Single「見たこともない景色」 / Debut Album「PLAY」収録)
ENCORE
14 茜色の夕日(Acoustic ver.)(Original Song:フジファブリック / Debut Album「PLAY」収録)
15 ゆらゆら(Debut Album「PLAY」収録)
16 ピンクのアフロにカザールかけて(Debut Album「PLAY」収録)※渋谷クアトロのみ