indigo la End 初の日比谷野外音楽堂ライブ開催、5thフルアルバム「濡れゆく私小説」を10/9に発売決定
indigo la End全国ワンマンツアー「街路樹にて」の東京追加公演「abuku」が東京・日比谷野外音楽堂にて開催された。
indigo la Endにとって日比谷野外音楽堂でのワンマンライブは初めてであり、会場には大きな期待を寄せる3000人のオーディエンスが詰めかけた。
初期の楽曲から最新作まで幅広いレパートリーで選曲されたセットリストでアンコール含めて全23曲が演奏された。
小雨降る中、「夜明けの街でサヨナラを」にてindigo la Endの日比谷野外音楽堂公演が幕を開けた。
演出とも思える雨模様がindigo la Endの世界観と見事なまでにマッチして、観客を魅了する。
冒頭では、ドラムの佐藤栄太郎が曲を間違えて演奏をしてしまうハプニングがあり、和やかな雰囲気が一瞬会場を包んだが、そこは流石、仕切り直しで演奏を始めるとすぐに会場には心地よい緊張感が戻った。
印象的なギターリフから始まる最新デジタルシングル「はにかんでしまった夏」、ライブ定番曲でもある「悲しくなる前に」と続けて披露し、本日最初のMCへ。
「やっと野音に立てました、本当にありがとうございます。雨でごめんね。」とindigo la Endにとって初の日比谷野外音楽堂公演を迎えた気持ちを述べると、雨足が弱まってきた中、2013年リリースの楽曲「彼女の相談」を披露、優しく歌いかける川谷絵音の歌声、そしてそれを丁寧かつエネルギッシュに支える演奏が3000人の観客を包み込んだ。
続けて「見せかけのラブソング」「煙恋」とindigo la Endの真骨頂ともいえる叙情的な歌詞に彩られたミディアムテンポのバラードを日比谷の空に放たれたシャボン玉が浮かぶ演出のもと歌いあげると、そのままの勢いでストイックに4曲を披露した。
本日2度目のMCを挟み、ライブは後半戦に突入。
佐藤栄太郎のドラムソロから「名もなきハッピーエンド」が始まると、観客は手拍子でその演奏に応えた。雨もすっかり止んだ中、続いて「瞳に映らない」「想いきり」「夜汽車は走る」でも研ぎ澄まされた演奏と川谷絵音の歌声で会場を1つにする。
本編最後の曲となった「幸せな街路樹」の前には川谷が2020年で結成10周年を迎えるindigo la Endが歩んできた道のりを回顧し、「『幸せな街路樹』という楽曲はこのツアーでも歌ってきたが、まだ自分の中で消化出来ていない、だからこそ大事にしていきたい」と思いの丈を語った。
「幸せな街路樹」では、ダンサーの水村里奈も登場し、日比谷野外音楽堂の壁に映し出された映像と共に曲の世界観をつくりあげた。
すっかり陽も落ちた中、アンコールへと再びステージ上に登場すると、集まった観客へ再び感謝の意と日比谷野外音楽堂にindigo la Endで立てた喜び、そして共にステージに立つメンバーへ感謝を伝えた。
アンコール1曲目は「心ふたつ」歌詞がステージ後方の壁に映し出され、その演奏と紡がれる言葉に身を寄せる素敵な時間が流れた。
「野音で1番やりたかった曲をやっていいですか?」という川谷の言葉をきっかけに会場に鳴り響いたのは、まさに今日という日にピッタリな楽曲「夏夜のマジック」だ。マイクを右手に持ち、浮遊するかのごとく歌いあげるさまは、とても爽快でありロマンティックであった。サビの部分では観客も手を振りその演奏と歌声に酔いしれた。
暖かな拍手の中、曲が鳴り止むと、「新曲やっていいですか?今日初披露です。」とMCで告げ、バラードテイストの新曲「結び様」(読み:むすびざま)を披露した。「好きにならなきゃ良かった」と曲の終盤にリフレインする歌詞が印象的なこの楽曲は今後、indigo la Endにとっても今日集まったお客さんにとっても大事な楽曲となっていくだろう。
アンコール最後の曲を前に「楽しかった。本当にありがとうございます。」と告げ、暖色系のシンプルな照明のもと、「幸せが溢れたら」を披露した。
今日の日比谷野外音楽堂公演のエンディングに相応しく、2時間半ほどのライブの幕が静かに降りていく様がエモーショナルに表現されており、思い残すことがないかのように音を響かせ、エモーショナルに一夜を締め括った。
そして、終演後には、嬉しいサプライズライブとしてindigo la Endメジャー5thフルアルバム「濡れゆく私小説」が10月9日に発売されることが発表された。
アルバム通常盤ジャケットは、女優の井桁弘恵氏の表情が全面に映し出された色彩豊かで印象的なジャケットに仕上がっている。また、新しいアーティスト写真も同時に公開された。こちらは、青い部屋のセットの中にシックな装いのindigo la Endのメンバーが座り、佇んでいる様子をフィルムカメラで撮影した1枚である。今作のジャケット写真・アーティスト写真はともに東海林広太氏がカメラマンを担当している。
さらに、新作アルバムをひっさげての「ONEMAN HALL TOUR 2019「心実」」の開催も発表。全国9箇所のホールを巡るホールツアーとなり、10月26日 COOL JAPAN HALL大阪を皮切りに、ファイナルの東京公演は1月31日東京・中野サンプラザホールである。indigo la EndのFC先行にて既にチケット販売が開始している。
写真:井手康朗