小林 克也&ザ・ナンバーワン・バンド、「鯛 〜最後の晩餐〜」完全盤付属の特集本「鯛器晩成」の一部と「LET’S MAKE LOVE」続編MV解禁
小林 克也&ザ・ナンバーワン・バンドが3月21日に25年ぶりとなるオリジナルアルバム「鯛 〜最後の晩餐〜」をリリースする。この完全限定生産盤に付属の特集本「鯛器晩成」の内容が一部公開となった。
全100ページに及ぶ充実した内容の一部が以下になる。
小林克也と佐藤輝夫の初の対談
名曲「うわさのカム・トゥ・ハワイ」の誕生小林:日本語のラップをやりたいんだけど、どうすればいいのか、まだ見当がつかなかったとき、ハワイにいる日系一世や二世の人たちの言葉がなまっていることに気付いたんです。海外の連中がホテルで開くショーの司会の仕事をすると、ハワイの女の子が「これはええのう」っていう話し方をするんですよ。それって広島弁だから、東京の人はびっくりするんですよ。そこから「ああ、これは使えるかもしれない」と思った。そこでテルちゃんに「ハワイみたいな日本語でラップをやるから曲を作ってよ」と言ったら、この曲を作ってくれたんですよ。
佐藤:いわゆる黒人のラップとは世界が違うし、ハワイというキーワードもあったので、じゃあハワイアンディスコ的なファンクでいこうと。サビは動くけど、限りなくワンコードというシンプルなイメージだけで曲を作った。それからミュージシャンを集めてスタジオに入った。その時、たしか克也さんは曲を聴きながら歌詞を完成させていた。そこにいたスタッフ、全員が大ウケして(笑)。
「鯛 〜最後の晩餐〜」楽曲解説
――「LET,S MAKE LOVE 〜RAGGAE ONDO〜」は、”ボブ・マーリー meets大滝詠一”といった味わいの曲ですね。小林:これはテルちゃんが〈ワンラブ ツーラブ〉と作ったのを、俺がいいなあと思ったんだよね。
佐藤:大滝さんが掲げていた「音頭は日本が誇る音楽文化」という意思の継承です。レゲエと同じオンビートでやるという発想から始まって、克也さんに相談して、レゲエと音頭を一つにした曲を作りたいと。歌詞は克也さんにずいぶん直されましたけど。
小林:直すというか無責任にツッコんだ。ドアーズの「ラヴ・ミー・トゥー・タイムス」もちょっと入っている。これを1曲目にしようかとも思ったんだけど、後ろのほうが活きると思ってね。
小林克也が出会ってきた海外ミュージシャン
・エルトン・ジョン小林:彼が言ったことで印象的だったのは、70年代の終わり、自分は、まあ軽いノイローゼ状態がずっと続いていた、という話。パンクとかニューウェーブとか新しい音楽が勃興して、自分は何やってるんだろう、何が新しいのかを追求しなきゃダメなんだろうかっていう葛藤があったんだって。
で、そのときにエルトン・ジョンが出した結論は、「みんなショウビズっていう根本のところは変わらない」っていうことだったみたいだね。
この内容はまだほんの一部に過ぎない為、完全生産限定盤を購入して楽曲を聴きながらこの特集本を熟読してほしい。
また先週公開となった「LET’S MAKE LOVE 〜REGGAE ONDO〜.ver1」の続編「LET’S MAKE LOVE 〜REGGAE ONDO〜.ver2」も本日公開となった。シュールな内容となっていたver1と同様に、今回もシュールな作品に仕上がっている。
注目ポイントとしては歌詞とは全く別の世界観で繰り広げられるテロップ。クスッと笑ってしまう言葉たちが登場し、たまに歌詞にリンクするこの映像は見る者の心を癒していくれることだろう。