K、日本語の師である笑福亭鶴瓶主演映画『閉鎖病棟』の主題歌に抜擢
珠玉の人間ドラマを生み出してきた帚木蓬生の山本周五郎賞受賞作『閉鎖病棟』(新潮文庫刊)が、『愛を乞うひと』『エヴェレスト 神々の山嶺』の平山秀幸監督・脚本により映画化。
主演は国民的芸人・笑福亭鶴瓶。死刑囚でありながら、刑の執行が失敗し今は精神科病棟にいる秀丸役を演じ、7kgのダイエットを経て「ディア・ドクター」以来10年ぶりの主演を務めている。
また、秀丸と心を通わせる患者・チュウさん役は『そこのみにて光輝く』『新宿スワン』の綾野剛、父親からDVを受け精神科病院に入院する女子高生・由紀役で『渇き。』『恋は雨上がりのように』の小松菜奈が迫真の演技を見せている。
精神科病棟を舞台に、“死にぞこない”が出逢った、心通いあう仲間。その矢先に起きた事件に隠された事実とは―――。生きづらさを抱える人々に贈る「優しさ」が、現代に一石を投じるヒューマンドラマが誕生した。
2004年に来日したKは、独学で日本語をを猛勉強。日本のお笑いのTV番組を見て、日本語を勉強したということは有名な話だが、その中でも、特に鶴瓶の番組を好んでよく見ていた。鶴瓶が話す、落ち着いたトーンで、はっきりと話す関西弁と、笑いを伴う会話は、Kにとって、最適な日本語の教材となっていた。
その後、テレビの収録に行った際に、たまたまスタジオで鶴瓶に会ったKは、普通に日本語で挨拶をした後、雑談を繰り広げ意気投合。この出会いをきっかけに、交友が始まった。
2017年、鶴瓶のレギュラーラジオ番組「ヤングタウン日曜日」にゲスト出演した際に生歌を2曲披露したところ、歌のうまさを大絶賛した鶴瓶。今後の自信にもなったKは鶴瓶の素晴らしい人柄に感動し、「いつか、鶴瓶さんが出演する作品で歌を歌いたい」と思っていた矢先に、本作の主題歌に抜擢され、2年越しで夢が叶ったことになった。
Kは、今回の主題歌制作にあたり、初めて撮影現場に何度も訪れた。長野県小諸市にある小諸高原病院という、実際の精神科病棟でロケが行われた際は、作品の雰囲気を肌で感じ取ることに加えて、入棟している本物の患者たちの生の声を聞き、曲作りのヒントを模索した。
また長野県上田市でロケ撮影されたラストシーンを見学した際は、笑福亭鶴瓶演じる秀丸が希望を見出す重要なシーンということもあり、雪がちらつく1月の寒空の中、4時間以上も立ったまま、真剣な眼差しで鶴瓶の熱演を見守っていた。
曲を書き上げた後も、夥しい頻度で、映画制作サイドと詳細なやり取りを重ね、曲をブラッシュアップしていった。他のスタッフと同様、Kはまさに“いち映画スタッフ”として本作に参加し、平山秀幸監督の“素朴に力強く”という要望通りに、「光るソラ蒼く」が完成に至りました。この楽曲の出来栄えに、友人でもある鶴瓶は大絶賛だった。
主題歌が登場人物を優しく包み込んだ予告編では、冒頭の法廷シーン。そこでみせた秀丸(笑福亭鶴瓶)の表情は観る側に哀しさと虚しさを与える。チュウさん(綾野剛)や由紀(小松菜奈)の紹介で閉鎖病棟で暮らす人々を映し出す。
病棟での日々の描写、そこから繰り広げられる数々の出来事。主題歌「光るソラ蒼く」を歌うKの“天使の歌声”を背景に挿し込むことにより、患者たちの“葛藤”や“決意”を優しく包み込み上げ、より一層あなたを温かい世界へと誘う。
この予告編は7月26日より全国の劇場で上映される。
K コメント
台本を読んで撮影現場を何度も見学させてもらってそのイメージを少しずつ時間をかけて膨らませていきました。人は必ず自分じゃない誰かの支えがあって生きてる事を強く信じて欲しいという思いで作りました。だからこそなるべくシンプルで素直に歌う事に気をつけました。
今までラジオなどでご一緒させてもらった事はありましたが、こうやって作品を通して共演するのは初めてなのでとても嬉しく思ってます。
現場でお会いした時も「この映画はほんまにええ作品やからええ曲作れよ!」と暖かく背中を押してもらいました。
秀丸さんの役を演じる瞬間だけは僕が今まで知っていた鶴瓶さんとは全く別人に見えました。役のために体重を落としてその人に成り切る職人魂に胸が震えたことを覚えてます。
その仕事に対する姿勢、そして、どんな人にも分け隔てなく接する鶴瓶さん
大先輩として見習いたいところがたくさんありましたね。
笑福亭鶴瓶 コメント
Kが撮影現場に来てくれたんですが、少し観ただけでこんなに素晴らしい曲を作ってくれて嬉しかったです。
この映画は本当に人にやさしい映画でその「やさしい」がこの曲に全て入っています。
Kに感謝します。
©2019「閉鎖病棟」製作委員会
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