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柴田淳、カバーアルバム「おはこ」発売記念イベントで500人を魅了

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シンガーソングライターの柴田淳が7月26日、自身にとって2枚目となるカバーアルバム「おはこ」のリリースを記念したフリーライブ&特典お渡し会を東京・お台場ヴィーナスフォート教会広場で開催した。

19:30。今年1〜2月に開催された全国ツアー「JUN SHIBATA CONCERT TOUR 2019月夜PARTY vol.5〜お久しぶりっ子、6年ぶりっ子〜」でバンマスを務めていた五十嵐宏治が奏でるピアノのイントロに導かれるように真紅のワンピースを纏った柴田淳がステージに登場、1曲目となるテレサ・テンの「つぐない」を歌い始める。

自身の“十八番”ばかりを集めたアルバム「おはこ」の中でも「十八番中の十八番」と断言する曲だけに、そのせつなくも美しい歌声は一瞬で観客たちを魅了していく。

アルバムにおいては原曲に忠実なアレンジでカバーするこだわりを見せていたが、この日のライブではすべてがピアノと歌だけでの披露に。その結果、音源とは違った味わいを堪能できると同時に、柴田の天性のボーカリストとしての個性がより一層際立つライブになっていた。

短い挨拶を挟んだ後は「イントロを聴いただけで涙が出てくる」という松山千春の「恋」と、約7年前にリリースした最初のカバーアルバム「COVER 70’s」制作時に出会い、その曲の良さに心打たれたという堀江淳の「メモリーグラス」を。

柴田の歌声によって新たな命を吹き込まれた昭和の名曲たちは、完成度の高いメロディと歌詞の素晴らしさをあらためて聴き手の心に染みこませていく。会場に詰め掛けたファンたちはもちろん、買い物中のお客さんたちまでもが一緒に口ずさんでいる姿が印象的だった。

「せっかくなのでオリジナル曲も歌おうと思います」

そう告げて歌われたのは08年にシングルとしてリリースされた「愛をする人」。真っ赤な照明を浴びながら愛を強く求める女性の気持ちを切々と歌う柴田の姿にグッと引き込まれていく。

自身のカラダから溢れたメロディと歌詞だけに、その歌声にはカバー曲とはひと味違った説得力や意志が注ぎ込まれているようにも感じた。歌が終わった瞬間、その世界に没入していた観客たちはハッと我に返り、割れんばかりの拍手でその歌声を称え、約30分の濃密なライブは幕を閉じた。

ライブと特典お渡し会を終えた柴田に、この日の感想を聞くことができた。

「久しぶりのお客様を目の前にしたイベントだったので、とても楽しかったです。“今回は撮影OKでもいいのでは?”と提案して挑んだのですが、いざステージに立ったらみんなスマホを構えていて、まるで記者会見ライブのよう。笑いをこらえるのが大変でした(笑)。そしてライブ後には、サイン入り会場特製ポストカードを手渡しする会も行い、直接“買ってくれてありがとう!”と感謝の気持ちを伝えられたのが心から嬉しかったです。ファンの方の笑顔には本当に勇気を貰えます。“ツアーをまたやって!”“今年始めのツアーのDVDを是非リリースして!”という声を沢山いただきました。その想いに漏れなく応えたい気分でステージを後にしました。来てくださった皆様本当にありがとうございました。またお会いしましょう」

満面の笑みを浮かべてそう語ってくれた彼女。そこで交わし合った約束がはたされることを願いつつ、ファンと近距離で触れ合えるフリーライブがまた開催されることにも期待したい。

文:もりひでゆき
撮影:酒井ダイスケ

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