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プリンス、「ナッシング・コンペアーズ・トゥ・ユー(愛の哀しみ)」スタジオ・レコーディング音源を配信

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プリンス「ナッシング・コンペアーズ・トゥ・ユー(愛の哀しみ)」© The Prince Estate.  Photographer: Nancy Bundt

プリンスの命日の前日となる4月20日より、彼が遺した楽曲の中でも非常に象徴的な名曲の1つでもある「ナッシング・コンペアーズ・トゥ・ユー(愛の哀しみ)(原題: Nothing Compares 2 U)」のオリジナル・ヴァージョンの配信が開始となった。

今回初めてリリースされることとなったこの未発表オリジナル・ヴァージョンは、今やクラシックとも言える90年発表のシニード・オコナーによるヴァージョンや、プリンス本人がライヴでこの曲をプレイするよりも前となる1984年にレコーディングが行われていた音源だ。

エデン・プレイリーにあるフライング・クラウド・ドライヴ・ウェアハウスにて、プリンスの作品を長く手掛けてきたエンジニア、スーザン・ロジャーズによってレコーディングが行われたこの楽曲は、プリンス本人によって書き上げられ、アレンジされ、そしてほぼ全ての楽器も本人が演奏したものとなっており、バッキング・ヴォーカルとしてスザンナ・メルヴォワンとポール・ピーターソンが参加している。また、エリック・リーズもこのオリジナル・トラックでサックスをプレイしている。

この未発表オリジナル・スタジオ・レコーディング・ヴァージョンは、4月20日よりストリーミング/デジタル配信がスタート、また7インチのアナログ盤も5月25日に発売が予定されている。

音楽業界のおけるA&Rエグゼクティヴにしてプリンスの専門家、そしてプリンス・エステートの正式な記録保管人でもあるマイケル・ハウは、このヴァージョンに関してこのようにコメントしている。

「1984年時代の一覧を作成している時に、この2インチのマルチトラック・リールを発見したんだ。床まで落ちてしまった顎をまず元に戻してから、そのリールを運びだし、状態を分析して、Studerの24トラックに取り込み、そこに入っていた音源を24bit/192kHzでデジタル化した。私達が行った非常にラフなミックスですら、ここに収録されている音源は本当の意味で素晴らしく特別なものである、というのを感じさせるものだったよ」

「プリンスが書き、他のアーティストがパフォーマンスした楽曲の中でも、1990年のシニード・オコナーによる『ナッシング・コンペアーズ・トゥ・ユー』」ほど世界中のチャートを席巻し、文化的にも非常に大きなインパクトを持つ曲は他にはないだろうね。だからこの楽曲の作者でもあるプリンス本人がレコーディングしたこのオリジナル・ヴァージョンは、その文脈から見ても、とてつもない価値があるものだ」

なお、この楽曲のビデオ・クリップでは、これも未発表映像となるプリンス&ザ・レヴォリューションのリハーサル映像で、この楽曲がレコーディングされた1984年の夏、同じくエデン・プレイリーのウェアハウスで行われていた彼らのコレオグラフィの練習を行なっている模様をフィーチャー。アンドレア・ジェラルディンとルース・ホグベンが監督を務めている。

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