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キリト(Angelo)、夏のソロツアー終幕「全てを抱えていくことが、俺の力の源になる」

アーティスト

昨年、約10年ぶりにソロ活動をスタートさせたAngeloのヴォーカリスト、キリト。今年4月には東京国際フォーラム ホールCにてアコースティックライブを行ったが、今夏はバンド形態でのツアー「KIRITO Club circuit 19’『DERIVED』」を開催、9月1日、東京・TSUTAYA-O-EASTにてファイナルを迎えた。

バンド形態でのソロ公演は、昨夏の「KIRITO Club Circuit 2018「REAL CHARACTER」」以来約1年ぶり。今ツアーはギル(G/Angelo)、海(G/vistlip)、Masa(B/NOCTURNAL BLOODLUST)、Allen(Dr/Serenity In Murder)という布陣で行われてきたわけだが、全5公演という本数ながら既にファミリー感が生まれ、Angeloとはまた別のムードを纏っていた。

「Suicide View」で幕を開け、様々な場面を経ながらアンコールを含め全21曲が繰り広げられたこの日。中でも「Hameln」から「COLD」に至るまでの中盤のブロックは、一人ひとりに語りかけるような歌声と、そこに込められたメッセージ、幾度も胸に手を当てるキリトの姿が印象的だった。

そして、本編ラストには「愛おしい君たちに、今日も新しい約束を」という言葉から「EXIT」が届けられたのだった。キリトという人物は常に前を見て歩み続けてきたが、その自らが辿ってきた道を決して忘れることはない。

キリト1人による弾き語りでラストナンバー「Beginning」(Angelo)を披露する直前、彼はこう話した。

「これまで、辛いことや楽しいこと、色々な思いと共に歩んできました。何一つ諦めずに、見捨てずに、何もかも抱えてきたつもりです。全てを抱えていくことが、そのまま俺の力の源になるから。もしも焼け野原になったとしても、そこに新しい希望が見えることを知っているから。このツアーは素晴らしいファミリーでしたが、明日からまた本当のファミリーに戻ります。ここからまた始めたいと思います。心配するな。全てを失っても、俺についてくれば、何度でも新しい始まりを見せてあげるからね」

キリトは全てを背負って、今を生きている。過去を引きずることと、忘れないでいることは違う。そんなことを改めて感じた一夜でもあった。ソロ名義での今後の活動は未定だが、Angeloとしては10月4日にTOKYO DOME CITY HALLにて毎年恒例のアニバーサリー公演開催、11月6日にはアルバム「FAUST」リリース、さらに11月9日からは、その新作を引っさげた全国ツアーの開催が決定している。

Angeloが見せてくれる新たな景色を楽しみに待ちたい。

(文・金多賀歩美)

KIRITO Club circuit 19’「DERIVED」
2019.09.01TSUTAYA O-EAST
セットリスト

1. Suicide View
2. METHOD
3. Act
4. Awaking bud
5. 毒薬
6. PAST
7. Torque
8. Hameln
9. 再生の朝
10. Cherry trees
11. COLD
12. カンナビス
13. INTER CUTTER
14. PLOT
15. Sea
16. DECIDE
17. EXIT

En
1. GARDEN
2. TEAR
3. Ray
4. Beginning(Angelo)

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