BIGMAMA、“母の日”にツアーファイナル開催「この日は格別ですね。」
BIGMAMAが5月13日、東京・Zepp Tokyoにて全国10箇所を回ったワンマンツアー「TRANSIT MAMA TOUR 2018」のファイナル公演を開催した。
バンド名にちなんで毎年開催している“母の日ライブ”も兼ねたこの日、インディーズ時代の楽曲から未発表の新曲まで、約2時間のステージで全29曲を披露した。
06年のデビュー以降、長きに渡ってインディーズ・シーンを席巻し続けてきたBIGMAMA。昨年10月にはこれまでの活動の集大成と言える初の日本武道館ワンマン「BIGMAMA in BUDOKAN」を成功させ、今年3月には活動の場をメジャーへと移行。
インディーズからメジャーへの“TRANSIT=乗り継ぎ”をコンセプトとした今回のツアーは、武道館公演でやらなかった曲を多く盛り込んだ新旧織り交ぜたセットリストとなっており、数年ぶりに演奏するレア曲も各地で披露。ツアーファイナルもこれまでのBIGMAMAの歴史を振り返りつつ、これからのBIGMAMAに大いに期待させる、充実した内容となった。
母の日ということで、大きなカーネーションの花束が飾られたステージに、ファンの大きな手拍子に迎えられて登場した5人。「Theater of Mind」でライブが激しく力強く始まると、会場中が掛け声を合わせて拳を突き上げ、早くも会場に一体感が生まれる。
「虹を食べたアイリス」「テレーゼのため息」といったインディーズ時代の楽曲に歓声が上がる中、怒涛の勢いで駆け抜けた前半戦。「Gum Eraser」「Overture」と、インディーズ初期のパンキッシュなナンバーが続くと、フロアは熱狂の渦に包まれる。
「Merry-Go-Round」「Flameout」といった壮大さを持つ楽曲を、ダイナミックかつ繊細なバンド演奏と表情豊かなボーカルで魅せた中盤は過去楽曲に混じえて、未発表の新曲も披露。
さらに、金井政人(Vo&Gt)がアコギを鳴らして熱唱した「週末思想」、東出真緒(Violin)がキーボードを奏で、金井と柿沼広也(Gt&Vo)がツインボーカルで美しいハーモニーを聴かせた「The Right」など、振り幅の広い楽曲でバンドの多彩さとスキルの高さを見せる。
「この日(母の日)は格別ですね。改めてBIGMAMAって名前にして良かったなと思います」と柿沼が語り、未発表の新曲をもう1曲披露して始まった後半戦は、最新シングル収録の「POPCORN STAR」「Donuts Killed Bradford」でBIGMAMAの最新型を見せると、「ファビュラ・フィビュラ」「荒狂曲“シンセカイ”」とライブ定番曲で大きく沸かせ、メジャー1stシングルのタイトル曲である「Strawberry Feels」が最高潮の盛り上がりを生む。
「あなたの心が晴れますように」と金井が祈るように呟いて始まった「CRYSTAL CLEAR」、共に合唱するファンの歌声が響いた「SPECIALS」で、この日のライブを美しく締め括ったBIGMAMA。
メンバーが去った後も、END SEで流れる「母に贈る歌」を歌うファンの歌声が響き、ライブの余韻を残したままの会場はいつまでも温かい空気に包まれていた。
Text by フジジュン
Photo by 高田 梓
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