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堂珍嘉邦が京都で「LIVE in the TEMPLE」開催、優しい歌声が会場を包み込む

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堂珍嘉邦が9月14日に「LIVE in the TEMPLE」を開催した。

同公演は、「いのち」を静かに瞑想し見つめ直す場として建立されたという京都・高台寺利生堂にて開催された。入口ではサプライズとしてイベントロゴをあしらった“特製BOX入りフィナンシェ(美十)”が配られた。

ライブ前には、和尚様から650年前に描かれたという“八相涅槃図(最新技術にてホール壁面に大きく再現)”を題材とした温かみのあるお話しもあり、荘厳な雰囲気の中の緊張を和ませていた。

堂珍自ら選曲したBGMの“シガー・ロス”に乗り、バンドメンバーのギター石井マサユキ(Tica)、キーボード上田禎、そして堂珍嘉邦が登場。彼のカヴァー曲の中でも定評のある「Lilac Wine」から始まったステージは、会場の厳かな雰囲気と相まって一気に空間を染め上げていく。MCにて主演映画「醒めながら見る夢(監督:辻仁成)」の京都撮影での縁を話したのち「醒めながら見る夢」を披露。客席からのどよめきからも同曲が特別な存在である事に気づかされる。静かな空間を同公演のグッズ“京丸うちわ(言霊歌人 堂珍嘉邦)”を時折パタパタと仰ぎながらファンを和ませる一幕も。

ソロライブで頻繁にカヴァー曲を取り上げる彼だが、ここでサブスクリプションを巡って出逢ったという“優河”の「June」をカヴァー、2019年リリースの同曲を即座にカヴァーするというシンガーとしてのフットワークの軽さが伺える。ここからはプラネタリウム・ライブ「LIVE in the DARK」でも人気のカヴァーナンバー“フィッシュマンズ”“Ohana”の楽曲を披露、そして彼の最新オリジナル曲「MY ANGEL」を関西にて初歌唱する。

早くも後半に差し掛かる場面、ギターを持ちオリジナル曲「Euphoria」「It’s a new day」とバンドと一体となる力強いギター・ストロークが印象に残る。会場の雰囲気に合わせたような切ない「How I love you so」で終了と思いきや、ここからグッズの解説などMCを展開。彼の明るい人間性を感じさせるファンとのやり取りから会場内に笑いも起こる。

ラストナンバーは彼が10代から愛聴する“サニーデイ・サービス”のナンバーから“京都”のカフェ文化も意識したような「コーヒーと恋愛」をカヴァー。バンドメンバーのグルーヴィーな演奏に合わせ、楽しそうに歌う姿に同公演の彼の感触が伺える。間奏では堂珍自らカズーによるソロを披露、客席からの喝采が頂点に達した瞬間であった。

プラネタリウム公演同様、敢えて通常のライブスペースでは無かった会場の同公演。堂珍嘉邦の現在の活動を見ると、CHEMISTRY~ソロ活動~CHEMISTRY再始動という流れの中、ソロ活動の新たな可能性を楽しみながら模索しているような印象を受ける。

CHEMISTRYとしての再始動後初のオリジナル・アルバム「CHEMISTRY(松尾潔プロデュース)」を引っ提げ、10月からは全国ツアーを開始する。来年にはプラネタリウム・ライブ「LIVE in the DARK tour」や、ミュージカル「アナスタシア」への出演など、堂珍嘉邦の活動からますます目が離せない。

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