チャットモンチー、ラストワンマン生中継前にヒストリー番組をWOWOWで放送
2005年のメジャーデビュー以来、女性ロックバンドの歴史に新たな流れを生み出し、多くのミュージシャンに絶大な影響を与えてきたチャットモンチー。7月をもって活動を「完結」させる彼女たちに6月某日、7月4日に行われる最後のワンマンライブを前に話を聞いた。
――昨年11月に完結を発表し、残すところ約1カ月しかありませんが、心境の変化は?
福岡:完結に向けて色んな人からコメントいただいたりすると“本当にそのときが来るんや”って感じはあります。
橋本:リハーサルしたりとか、最後のMV撮ったりとか、最後のことがひとつひとつ終わって行くと、いよいよだなって感じますね。
――30歳や35歳で一度その先の人生を考えて転職とか新しい道に進む決断をする人がけっこう周りにいたりするんですが、お二人も考えたことはありますか?
福岡:この職業は本当に年齢を忘れてしまうというか、自分の周りも含め誰が何歳とかあまり関係ないんですよね。チャットの完結に関しては年齢とかは関係なく、自分たちがやりたいことと、それを“チャットモンチー”と名乗ってやっていいのかという、ギリギリのラインがここだなっていう決断です。チャットモンチーとしてやりきったんじゃないかっていう思いがあります。
橋本:年齢は確かに考えたことはなくて。やっぱりずっと(チャットモンチーを)やって来て、その時々で歌ってる内容も全然違うなとも思います。本当に、その時その時のリアルな感じが出てるなって思います。
――ラストアルバムが『誕生』ということで、新しく打ち込みにも挑戦していますね。まだまだ新しいチャットモンチーが見れるのにっていう…
福岡:最後に打ち込みに挑戦したのも、一番新しいチャットモンチーを見てほしい、チャットモンチーという看板を降ろすまで一歩でも進んでいたいという思いです。今回のアルバム含めて最後まで好きなことやらせてもらえたし、最後までお客さんのことを考えることができたと思います。
橋本:最後まで新しいことに挑戦するっていう姿勢もそうだし、ラストアルバムなのに『誕生』って付けたいって思ったり、全部“らしい”ことが出来て嬉しいです。
――そんな2人にとって“チャットモンチー”とは?
橋本:私の場合は“青春”やし、チャットモンチーでプロとしてやっていくというのが“夢”でもあったし、それが叶って“お仕事”にもなったし、そこで知り合いになれる人もいて“出会い”にもなりました。
福岡:なんだろう・・・人生をかけたって言い切ってもいいくらいチャットモンチーのことしか考えてなかったので。それをなんて言っていいか分からないですが、自分のほとんどですね。
WOWOWでは、これまでの彼女たちの約13年の活動の中から過去のライブ映像や心境に迫る「チャットモンチークロニクル」と題したヒストリー番組をおくる。この番組でライブバンドとしてのチャットモンチーを振り返り、最後のワンマンライブに備えてほしい。