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「TIMELESS SESSIONS」、藤井フミヤ、矢井田瞳、yui(FLOWER FLOWER)、NakamuraEmiが武部聡志の鍵盤のもとセッション披露

アーティスト

「TIMELESS SESSIONS」

写真:TAWARA(magNese)

6月17日に開催された「TIMELESS SESSIONS」にて、藤井フミヤ、矢井田瞳、yui(FLOWER FLOWER)、NakamuraEmiが武部聡志の鍵盤のもとセッションを披露した。

6月17日、神奈川県民ホールで音楽イベント「TIMELESS SESSIONS in YOKOHAMA」が開催された。このイベントは、1980年代から現在まで、日本の音楽シーンをリードし続けている音楽プロデューサー・武部聡志がプロデュースを担当し、1983年、2000年、2004年、2016年と、異なる時代にデビューした藤井フミヤ、矢井田瞳、FLOWER FLOWERのyui、NakamuraEmiを招いて良質な音楽と貴重なセッションをお届け。武部聡志のピアノと朝倉真司のパーカッションによる演奏にゲストアーティストのギターを加えたシンプルなサウンドで、それぞれの個性的な歌声をしっかり聴かせてくれた。

最初に登場したのはNakamuraEmi。保育士をはじめ、ネジの製造、自動車エンジンの開発など、多くの職業を経験した彼女だからかける歌詞はリアリティに溢れている。全身で歌うようなエモーショナルさとラップのように言葉を畳み掛けるボーカルスタイルで、メッセージをオーディエンスの心にダイレクトに届けてくれる。「YAMABIKO」や「モチベーション」など4曲を歌ったが、初めて彼女のステージを観たという人たちにも強烈なインパクトを与えた。

続いて登場したのはyui。バンドFLOWER FLOWERのギターボーカルとして活動を行なっているので、こういったセッション系のステージに登場することはかなりレアなこと。「緊張しますね」と言いながらも、1曲目の「パワフル」が始まるとyuiの歌とアコギ、武部のピアノ、朝倉のパーカッションが三つ巴となり、いい緊張感のあるセッションを展開していく。ソロ時代の代表曲「CHE.R.RY」では歌詞を間違えて、もう一度やり直す場面もあったが、観客の手拍子もより大きくなり、会場の一体感も増していった。

yuiがソロでセッションに参加すること自体珍しいことだが、さらにうれしい出来事が起こった。yuiが初めてCDを買ったアーティスト・矢井田瞳との共演だ。武部が矢井田を呼び込み、「Look Back Again」をコラボ。しかも、yuiも矢井田もアコギを弾かず、ピアノと打楽器の伴奏のみで歌うというスタイルで披露。二人とも歌っているときの表情がとても印象的だった。そしてyuiがステージから退き、矢井田が「Ring my bell」や「My Sweet Darlin’」などをセッション。「(デビューから)18年とは思えないくらいキュートな方です。声も可愛らしいですし、大好きです」と武部が絶賛していたように、その歌声のみずみずしさはデビューの頃から全く変わっていない。

そして最後のゲストは藤井フミヤ。チェッカーズ、そしてソロと活躍し続けてきた藤井は、ステージに登場した瞬間から貫禄というか、アーティストとしてのオーラを放っていた。「フラワー」に始まり、ソロ活動第1弾シングルの「TRUE LOVE」などで観客を酔わせ、最後は武部のリクエストで「Another Orion」を歌った。この曲はこれまでに歌番組で武部と何度もセッションしてきた曲だが、フルコーラスは今回が初だという。これもまた貴重な共演となった。

全ゲストの出演が終了したが、会場の神奈川県民ホールがリニューアルされ、このイベントがリ・スタート公演ということもあり、何か横浜にちなんだことをやろうと考え、横浜少年少女合唱団と法政大学国際高等学校ゴスペル部を迎え、美しい歌声で「よこはま詩集」を聴かせた。さらに、出演メンバー全員がステージに再登場し、「白い雲のように」をセッション。ステージの背景に青空と白い雲が映し出され、爽やかな空気に包まれてイベントの幕がおりた。

「音楽って素晴らしいもので、世代やジャンルを飛び越えて一緒に楽しめる唯一のものだと信じています」と、イベント冒頭の挨拶で武部が言っていた通り、デビューした年代が違うアーティストたちがタイトル通り、時間を超越した素晴らしいセッションで楽しませてくれた。この公演の模様がWOWOWで放送されることが決定。一夜限りの貴重なセッションは必見だ。

取材・文:田中隆信

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