天月-あまつき-、誕生日フリーライブで3000人から大合唱のプレゼント
6月27日に3rdフルアルバム「それはきっと恋でした。」をリリースし、同作で自身初のオリコンデイリーチャート2位を獲得した天月-あまつき-。彼がアルバムのリリースを記念して、兵庫、東京、愛知でフリーライブ&ハイタッチ会を開催。その東京公演が6月30日、ダイバーシティ東京2Fフェスティバル広場にて行われた。
前日に梅雨明けしたばかり。30度を超える気温のなか、絶好の晴天に恵まれた。ギター、ベース、ドラム、キーボード、マニュピレーターの5人編成のバンドをバックに、ゆったりとしたモノトーンで涼しげな装いの天月-あまつき-が登場。
「僕から見える景色、めちゃめちゃ素敵です!短い時間ですが今日は楽しんでいきましょう!」と呼びかけ、ドラマ「#(ハッシュタグ)」の主題歌「きみだけは。」でライブはスタート。観客の表情を眺めながらブライトなボーカルを響かせる。天月-あまつき-が「男子〜!」「女子〜!」「メガネ〜!」「東京以外から来た人!」などと呼びかけ、それに該当する観客が歓声を上げていく“声出しの練習”のあとは、天月-あまつき-作詞作曲「かいしんのいちげき!」。音に乗って軽やかに身体を動かしながらエネルギッシュにポップナンバーを届ける。歌い終わった彼は「100点満点です、ありがとう!」と笑みを浮かべた。
佐香智久との共作曲「きっと愛って」では、キュートさとエモーショナルさを併せ持つ自然体の彼の魅力が華やぐ。続いて昨年のライブから歌い続けてきているバラード「僕のことなら忘れてくれていいよ」では、優しくまっすぐなボーカルに、観客もじっくりと聴き入った。「夢なんて全然なかった僕がこんな素敵な場所で、自分の好きなものを胸を張って歌えるようになりました。そんな機会を与えてくださって、みなさんありがとうございます」と頭を下げる天月-あまつき-。最後にライブ初披露の「イデア」を力強く届け、熱い歌声で会場一帯を包み込んだ。
アンコール1曲目は、最新アルバム未収録の新曲「キミトボク」をいち早く披露。やわらかいサウンドに乗る、彼のヒストリーとメッセージがストレートに綴られた歌詞は、自分を支えてくれるファンやスタッフへの感謝の気持ちが綴られた手紙のよう。一言一言を大切に歌い上げる姿に、観客も熱視線を向けた。「最後に大きな声出せますか!?」と語り掛け、彼にとってもファンにとっても大事なカバー曲「小さな恋のうた」を歌い上げハッピーエンド……かと思いきや、バンドメンバーが天月-あまつき-作詞作曲である「プレゼント」のイントロを演奏し始める。状況を把握できず「えっ、なになに!?さっきが最後じゃないの!?」と動揺する天月-あまつき-に向けて、観客が一斉に大合唱をした。なんとこの日誕生日を迎えた天月-あまつき-への、観客からのサプライズプレゼントだったのだ。その様子に胸を打たれた彼も、観客の歌に自分の歌声を重ねる。最後はワイパーとシンガロングが起こり、ステージと客席が“プレゼント”を歌い贈り合うという感動的なフィナーレを迎えた。
最後はサプライズバースデーケーキとともに「それはきっとー!」「恋でしたー!」のコールで記念撮影。「本当に今日は楽しかったです!日本武道館まで走り抜けます!またね〜!」と言い残した彼は、ステージを隅々まで移動して来場した3000人の観客に向けて手を振った。最新アルバム「それはきっと恋でした。」の制作中様々な気付きがあったという天月。8月23日に控える初の日本武道館単独公演では、さらに大きくなった姿を見せてくれるだろう。
Text by 沖さやこ
Photo by Tatsuya Kawasaki