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水カン ワンマンライブ開催、幻想的なパフォーマンスで観客を魅了&秋に全国ツアー開催決定

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〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂

6月27日にEP「ガラパゴス」をリリースした水曜日のカンパネラが、2018年初となるワンマン・ライヴ〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉を、6月30日、7月1日の2日間にわたり、山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂にて開催した。

観測史上初めて、6月の梅雨明け宣言がなされた関東甲信地方。2017年に開催された〈IN THE BOX TOUR〉以来、約10ヶ月ぶりとなる単独公演ということもあり、山梨県からだけでなく、都内や全国各地からファンが会場に訪れた。

河口湖ステラシアターは円形状で客席からステージを見下ろす形になっており、この日のためにステージ前のスペースには水が注入、鯉や金魚まで泳いでいた。ステージ後方には金色で荘厳な寺院のようなオブジェがセットされており、どのようなライヴが行われるのか、開演前から会場を見渡す観客たちの姿が見受けられた。

 

〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂

初日・2日目ともに同じセットリストで行われた本公演。両日とも、開演時間から15〜20分くらい経ち「ラー」のイントロが流れると、客席中段の出入り口にコムアイが現れライヴがスタートした。

照明チーム「Hikariasobi Club」がコムアイを照らす中、「小野妹子」を歌いながら客席を練り歩き天井裏まで登っていくと、北海道の地名を歌詞に盛り込んだ「シャクシャイン」へ。

2日目は客席で観客にマイクを向けて歌わせるシーンも見られるなど、水カンならではの自由さが初っぱなから全開に。
 

〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂

会場を練り歩きながら歌いステージまで到着したコムアイは、神聖な場所に足を踏み出すようにステージに上がり「一休さん」を歌った。初日は曲終わりに床に座り両手をあわせお辞儀をし、2日目は後方のステージ上に登ってみせた。

MCでは「水曜日のカンパネラを約5年やってきて今が1番おもしろいときに来ている」と話した。さらに、秋と冬にツアーを行うことも発表、会場からは大きな拍手が起こった。

「1stアルバム(『クロールと逆上がり』)の曲のように忘我しているような音楽ができたらいいと思っているので、今日久しぶりに引っ張り出してやってみようと思います」と宣言し、初期楽曲「マチルダ」、「ゴッホ」をステージ上にて披露。
 

〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂

スペイシーで壮大なイントロが流れ、「じーちゃん」とコムアイが歌い出し「桃太郎 Cosmic ver.」へ突入。ピンクと黄色の光で照らされたスモークの中、トラックメイカーのケンモチヒデフミと音響のzAkによる低音の効いたダンス・ミュージックに客席は各々に揺れていく。

同じく低音の効いた「ウランちゃん」を披露し、雨音がスピリチュアルさを感じさせる「ユタ」、新作EPより「愛しいものたちへ」をしっとり歌い上げると、曲の後半でコムアイがステージの縁に座り5円玉を池に投げ入れ、水の中に投影された照明に綺麗な波紋が広がっていった。
 

〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂

「西玉夫」の途中でコムアイが池の中へ入り、「クラーケン」も池の中で歌っている最中、ステージ上ではスモークと緑のビニールが膨みタコが暴れまわっているような演出がなされた。

池から客席に移動したコムアイは「マトリョーシカ」を歌いながら観客の間を練り歩き、「南方熊楠」を披露。曲の途中で「ライト兄弟」のトラックが流れ、客席と合唱する一幕もみられた。

再びステージ上へ戻り、新曲「見ざる聞かざる言わざる」のイントロが流れると会場から手拍子が起こった。デジタルシングルとしてリリースされた「嬴政」を歌い終えると、それまでの鮮やかな照明が暗転。
 

〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂

真っ暗な中、ステージ後方の隙間から差し込んだ一本の光の中に1人立ったコムアイは「かぐや姫」を歌い、アウトロで月に帰るかのごとく光の中へ消えていった。

これでライヴが終わりかと、アンコールが起こりはじめそうな中、虫の音と「キイロのうた」のイントロが流れ始めた。すると、会場後方のステージが左右にゆっくりとスライドしていき、その先に緑の芝生の上には数多く並んだキャンドルの炎がゆらゆらと見えてきた。

 

〈水曜日のカンパネラ円形劇場公演〉山梨県・河口湖ステラシアター 野外音楽堂

中央にはコムアイが立っており、大自然の荘厳な中「キイロのうた」を丁寧に歌い上げていった。客席は光の中に立つコムアイを息を飲むように見守っている。同時に天井も開いて会場全体がオープンになると、ステージ後方には美しく力強くそびえ立つ富士山が見え、まるで絵の中の世界のようだった。

「4日前からここに泊まって、移動サーカス団のように仕込みをしてきました。本当に私のチームは、サーカスか、文化祭か、村のお祭りかなっていうような本当に自由でたくましいチームです。みんな出てこれる?」と、コムアイがスタッフをステージに呼び込み全員で深々とお辞儀をし、2日間のワンマン公演は幕を閉じた。

感性あふれるアイデアで、楽曲や照明、舞台、装飾など、柔軟に変化をさせてきた水曜日のカンパネラ。本公演では会場までをも変化させ、類を見ない世界を作り上げてみせた。

これまで以上に自由で、遊び心に溢れた活動へ歩みを進めたカンパネラ。コムアイの言葉通り、今の水曜日のカンパネラが一番おもしろい時期であることは間違いない。彼女たちの歴史において一つの到達点を見せた単独公演だった。

なお、11月から東京、大阪、北海道、沖縄の全国4都市で開催される「ガラパゴスツアー」のチケットのオフィシャル先行受付は本日21:00からスタートする。

photo by SAKI YAGI

セットリスト
M1-ラー
M2-小野妹子
M3-シャクシャイン
M4-一休さん
M5-マチルダ
M6-ゴッホ
M7-桃太郎Remix(Cosmic ver.)
M8-ウランちゃん
M9-ユタ
M10-愛しいものたちへ
M11-西玉夫
M12-クラーケン
M13-マトリョーシカ
M14-南方熊楠?ライト兄弟
M15-見ざる聞かざる言わざる
M16-嬴政
M17-かぐや姫
M18-キイロのうた