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「ap bank fes ’18」3日間で延べ約8万人を動員、Bank Band新曲「MESSAGE -メッセージ-」7/13配信リリース

アーティスト

「ap bank fes '18」写真:高田梓(SOUND SHOOTER)

7月14日の前日祭を含む15日・16日の3日間、6年振りに静岡県掛川市つま恋で「ap bank fes ’18」が開催された。ミュージシャン全34組が参加し、3日間で延べ約8万人を動員。自然溢れる会場では、猛暑のなか熱いステージが繰り広げられた。

今回ライブ初披露となったBand Bandの新曲「MESSAGE -メッセージ-」は、Salyuをゲストボーカルを迎え13年前にap bank ’05 で初披露された「to U」の続編ともいえる大切な作品。現在配信リリース中の同楽曲の収益金は「平成30年7月豪雨」への災害復興支援金に充てられることになった。そこに、「ap bank fes ’18」の収益金の一部添えて復興への支援を行っていく。会場内には募金箱も設置された。

また、「ap bank fes ’18」の模様が、9月22日にWOWOWにて放送決定。8月18日には速報番組もいち早くオンエアとなる。

「ap bank fes ’18」ライブレポート

「ap bank fes '18」写真:橋本塁(SOUND SHOOTER)

7月15日と16日の2日間にわたり、静岡県つま恋にて、「ap bank fes ’18」が開催された。このフェスは去年と一昨年の2年間、場所を宮城県に移して開催されたが、6年ぶりにホームグラウンドであるつま恋に帰ってきての9回目、合計で11回目の開催となった。前日祭が開催された7月14日を含めると約8万人もの参加者で溢れたフェスは、全国的な酷暑の中で開催されたが、だからこそあらためて音楽の力と快適さ、野外フェスの自由と希望の可能性を感じるものとなった。

プロデューサー小林武史と櫻井和寿(Bank Band / Mr.Children)が旗を振りながら、独自の解釈で日本のポップミュージックを再解釈したり楽しみ合うap bank fesは、このフェスのために結成された、卓越したミュージシャンの集合体バンド「Bank Band」を軸に、素晴らしいゲストシンガーやバンドアクトが何組も登場し、ジャンルの壁を超えた贅沢かつリラックスした音楽ショーを繰り広げた。
 

「ap bank fes '18」写真:高田梓(SOUND SHOOTER)

初日は、東京スカパラダイスオーケストラのライヴで彼らの代表曲「美しく燃える森」を櫻井和寿がゲストで歌うという幸福なハプニングが生まれたり、Charaや小林武史が中心となった他ではなかなか見られないYEN TOWN BANDのライヴが披露されたり、はたまた80年代から存在し、ヴォーカルの奥野敦士が車椅子生活を余儀なくされる状況になりながらも果敢に活動を続けるロックバンドROGUEが、櫻井の積年の願いを叶えるべく念願の初出演を叶えたり、様々な音楽による奇跡が生まれた。

2日目も、今の日本の音楽フェスを牽引するようなヘッドライナー・クラスから、MAN WITH A MISSIONや[ALEXANDROS]が初出演を果たしたり、10年ぶりに絢香が凱旋して妖艶なる歌声を響かせたり、世紀を跨いで活躍する生粋のポップスター岡村靖幸が巨大野外フェスをディスコに変えたり、めくるめく音楽スペクタクルが夜まで続いた。
 

「ap bank fes '18」写真:橋本塁(SOUND SHOOTER)

2日間とも出演したのはBank BandとMr.Children。Mr.Childrenは、このフェスにどんな音楽フェスよりも様々な人生や感性を持ったカラフルな人たちが集まることを喜びながら、その彩りの豊かさに合う名曲をたくさん歌い奏で、オーディエンスの満足を超える満足をプレセントした。
 

「ap bank fes '18」写真:橋本塁(SOUND SHOOTER)

そしてフェスのホストバンドBank Bandは、新曲「MESSAGE -メッセージ-」を今年のこのフェスのために生み出し、それを軸に圧巻のライヴを繰り広げた。<まだ自分さえ知らないような/「幸せだよ」と真っ直ぐ言えるような 笑顔の自分になりたい>という歌詞からもわかる通り、決して大上段に構えた歌ではないが、だからこそ日常に寄り添える音楽の力を示したかのような曲で、まるで今年のかつてなく暑く、そして熱かった自由で豊かな「ap bank fes ’18」そのものを歌ったかのように響かせた。様々なことが日常に押し寄せる今の日本に何が大切なのか?それに対する音楽からの大きな「声」が、リラックスした優しくも強い音楽として届けられた今年のap bank fesだった。

文:鹿野 淳(MUSICA)

「ap bank fes ’18」会場レポート
 

「ap bank fes '18」会場内エリア 写真:中野幸英

ライブエリア以外にも、piha(ピハ)、koti(コティ)、puu(プー)などに分かれたエリアでは、ap bankの理念に共鳴してくれた53の飲食店、35のショップ、16のワークショップやその他にもたくさんのアート作品や出展ブースなどがサステナブルへの想いをこめて暑い会場に彩りを加えてくれた。

ap bankの開始当初から続くリユースカップの使用をはじめとしたゴミ軽減への努力など、環境への配慮が浸透しているのもこのフェスの特徴。そして、今回初めて設けられたのがReborn-Art VILLAGE(リボーンアート・ビレッジ)。この新しいエリアでも個性的な食とアートが繰り広げられた。こちらは昨年スタートしたap bankの復興支援の一環である『Reborn-Art Festival』のコンセプトを元にしており、来月8月4日から9月2日まで、 プレイベントとして宮城県石巻市/牡鹿半島を中心に開催される『TRANSIT! Reborn-Art2018』への布石にもなっている。

食の面では、<獣害>や<未利用資源>など社会的なテーマを極上のメニューに仕上げるフードブースがあり、アートでは石巻市で実際に使われていた仮設住宅を移築して作った作品が展示されるなど、『TRANSIT! Reborn-Art2018』と、2019年の次回本祭が期待できる内容となっていた。

新曲「MESSAGE -メッセージ-」について
<小林武史 「制作ノートに近いコメント」>
「to U」の他に何曲かap bankのためにオリジナル曲を作ってきたけど、今年の曲は「to U」と繋がっていくものにならないかなと思っていた。 例えば色んな事が、違う意見や捉え方まで、ただ反発し合うだけじゃなく、繋がっていたり循環していたり、、そんな曲。

もう一つ、ap bankも設立して15年にもなるので、この楽曲にも音楽というか音楽シーンとのつながりや循環を取り入れたいと思っていたということがある。(これは櫻井くんも当初から賛成してくれていた)なので僕よりも随分若く、最近これからの日本の音楽や音楽の未来についてよく話している仲間(僕らはMUSIC CIRCLEと呼んでいる)のうちの2人でもある蔦谷好位置くんといしわたり淳治くんに最初のアレンジと作詞の相談をした。(結果、Salyuが歌うパートに彼等が作ったメロディや詞が反映されている)当初、この曲は僕はもう少しスペーシー?なものになるかな、と想像していたのだが、楽曲制作としては途中からの参加になった櫻井くんの生活者に近い視点が、だんだん不思議な深度を持つようになっていって、結果なんだか不思議な縁をもったような曲になったと個人的に思っている。今回、制作過程で僕を含めた何人かのプロデューサーのアイディアが加わっていったので、プロデュース表記をMUSIC CIRCLEとしたのは僕の想いからだが、つながりや循環を大切にして来たap bankの代表である僕としても、音楽の中で世代やジャンルを時には超えながら循環を作っていくということに向かって、この楽曲が小さな波紋の始まりの1つになればさらに良いなと思っている。

勿論、何よりも今年のフェスでBank Bandとして演奏出来ることが最高に楽しみだ。そこでの演奏が来年のリボーンアート・フェスティバルで生 まれるであろう無数のメッセージとも繋がっていくと思っている。

<櫻井和寿コメント>
「to U」という歌が出来てから、もう13年が経つ。時間は流れ、僕らを取り巻く環境も、常識も、価値観も、少しずつだけど大きく変わっているように思う。
久しぶりに行われるつま恋開催のap bank fes。
そこに向けた新しい歌は「あれから少しでも 変わってこれたでしょうか?」という言葉ではじまる。タイトルは「MESSAGE -メッセージ-」。なんだけど、この曲に僕自身が込めたメッセージはないと言っていい。
暑中見舞いのハガキの片隅に
「P.S. あなたの生活の中のあらゆる場所にメッセージは潜んでいて、だから、ちっぽけに思えちゃいがちなあなたの生活を大事に大事に見つめて下さい。僕もそうしますね。」って暑中見舞いのハガキの片隅に書き添えたような、そんな歌です。
ある意味、本当の意味での「to you」と言えるかな(^^)

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