葉加瀬太郎サマーフェス東京公演開幕、11組のアーティストが熱いライブ・パフォーマンス
8月5日に東京・葛西臨海公園にて葉加瀬太郎サマーフェスが開催され、10000人のファンが見守る中、11組のアーティストが4時間以上に渡って熱いライブ・パフォーマンスを繰り広げた。
このイベントは、2002年より毎年開かれていた情熱大陸ライブを、葉加瀬太郎が50歳になった今年から葉加瀬太郎サマーフェスと名前を変えて開催されるもの。
14時30分、葉加瀬太郎の開会宣言のもと、和楽器バンドがステージに上がり、葉加瀬太郎サマーフェス東京公演がスタート。
続いてステージ下手のDJブースにKREVAがあらわれる。DJプレイが行われるのかと思いきや、架空のFM局「FM908」のディスク・ジョッキーとしておしゃべりが始まった。KREVAは開催会場のある葛西出身という事もあり、葉加瀬太郎との思い出から地元の葛西愛に満ちたトークを展開。
ハワイの爽やかな風を感じさせる平井大、盤石な演奏でオトナのポップかつロックなサウンドを響かせるSING LIKE TALKINGと続きステージには、さきほどFM908のDJとして出演したKREVAがKICK THE CAN CREWで登場。場内は総立ちとなり、暑さをふっ飛ばすパフォーマンスで会場を圧倒。
ヒップホップの後はフラメンコギター奏者の沖仁。このボーダーレスなキャスティングこそが、あらゆるジャンルを飲み込んでしまう葉加瀬太郎の面目躍如。なかでも葉加瀬のヴァイオリン、沖仁のフラメンコギター、押尾コータローのアコースティック・ギターのコラボレーションは圧巻。
アストル・ピアソラのタンゴの名曲を3人の巧者が技と技をぶつかり合わせながらのスリリングな演奏にオーディエンスも息を呑みながら、じっと見守る。名演とはまさにこのこと。3人の演奏が終わると会場からは万雷の拍手が湧いた。
KANと山崎まさよしのユニット、YAMAKANがステージにあらわれ、まず驚かされたのはKANの衣装。なんと真っ赤なアメフトのユニフォーム姿。この驚愕の衣装に対して全く説明のないまま、「愛は勝つ(KAN/1990)」でライブはスタート。
「3月に結成して4月に涙の解散ライブやってしまったので、今日は再結成です!」とKANが話し場内からの笑いを誘う。YAMA-KAN唯一のオリジナル曲3曲を続けた後、KANから「オリジナル曲3曲やり切ったので、もう曲ありません!」とラストは山崎まさよしの「One more time One more chance(1997)」で締めた。
葉加瀬太郎サマーフェスでのコラボレーション楽曲は、殆どが主宰者である葉加瀬からのリクエスト。ゴスペラーズが歌った「Love Me Tonight/恋の終わり」は、トム・ジョーンズのカバーで知られた曲で、葉加瀬が小学生の頃から好きだったそう。
ゴスペラーズも、村上てつやが「トム・ジョーンズのこの曲を情熱的に奏でたいと思います!」と宣言し、葉加瀬のたってのリクエストに応えるべく、トム・ジョーンズばりにセクシーに歌い切った。
藤井フミヤのステージは豪華なコラボ2本立て。「次の曲はオヤジふたりでハモリますが、気持ちは少年のつもりでやります(笑)!」と呼び込んだのは佐藤竹善。猿岩石に提供した「白い雲のように」を、時には男二人が見つめ合いながら美しいハーモニーを聴かせ、場内をうっとりさせる。
続いて登場したゴスペラーズの5人はチェッカーズ風の赤いチェック柄のジャケット姿。これを見てフミヤは「気を遣ってくれて、ありがとうね」と苦笑いするも、メンバーは「僕たちの愛です!」と気合い充分。「僕にもそれないの?」と問えば、メンバー5人分しか作ってないと残念がるメンバーに対し「俺のチェックの衣装は、全部メルカリで売っちゃったからなぁ(笑)」と話すと、会場内は大爆笑。
「チェッカーズの曲をフミヤさんと一緒に歌えるなんで最高です!」と始まったのは「ミセス マーメイド(1991)」。自らをチェッカーズ世代というゴスペラーズのコーラスは最高にクールに決め、さすがの貫禄を見せつけると、場内もうっとりと聴き入る。メンバーがステージを降りた後、フミヤも「なんか楽しかったなぁ」と満足げ。
ラストはフェスの主宰者、葉加瀬太郎の登場。「ひまわり」をじっくりと聴かせた後、「僕にとっても懐かしいナンバー。たいへん難しい歌ですが、今日はこの1曲を歌うために駆けつけてくださいました!」と小柳ゆきを呼び込む。
曲は葉加瀬がセリーヌ・ディオンと共演した「TO LOVE YOU MOR(1995)」。小柳ゆきの声は広い会場に響き渡り、そこに葉加瀬のヴァイオリンが絡み極上の空間を作り出す。場内も水を打ったように静かに聴き入り、葉加瀬も「凄かったな!」と思わず呟いたほど。
そして葉加瀬太郎サマーフェスのオーラス曲はご存知「情熱大陸」。この日に出演したミュージシャンが次々にステージに上がり。まさにお祭り騒ぎ。間奏では各々のメンバーがソロ演奏を聴かせる。葉加瀬に至っては、オペラ歌手ばりの美声を披露し大喝采を浴び、ステージと会場が一体となって盛り上がる中、4時間超にイベントの初日公演は終了した。
「葉加瀬太郎 サマーフェス’18 〜50thanks evolution〜」セットリスト
2018年8月4日@葛西臨海公園 汐風の広場
☆Opening Act:ネイバーズコンブレイン
01.In Our Life Steps /02.Got It Going On /03.There For You
☆和楽器バンド
01.細雪 M C/02.オキノタユウ/03.千本桜
☆FM908/パーソナリティ:KREVA
☆平井大
01.Slow & Easy/02.はじまりの歌 with 葉加瀬太郎
☆SING LIKE TALKING
01.RISE/02.Vox Humana/03.Seasons Of Change with 葉加瀬太郎/04.Spirit of love
☆KICK THE CAN CREW
01.千% with 葉加瀬太郎/02.マルシェ with 葉加瀬太郎
03.イツナロウバ/04.sayonara sayonara /05.アンバランス
☆沖仁
01.禁じられた遊び/02.スペイン with 葉加瀬太郎、佐藤竹善
03.Tierra [ティエラ] 〜大地行進曲〜 with葉加瀬太郎
☆沖仁&押尾コータロー
01.リベルタンゴ with 葉加瀬太郎
☆押尾コータロー
01.Birthday/02.Together!!!/03.あの夏の白い雲
☆YAMA-KAN
01.愛は勝つ (KAN/1990)
02.手をつなぎたいんだ/03.記憶にございません/04.Take me Follow me with 葉加瀬太郎
05.One more time One more chance (山崎まさよし/1997)
☆ゴスペラーズ
01.永遠(とわ)に/02.ひとり/03.Love me tonight with 葉加瀬太郎
04.In This Room/05.1, 2, 3 for 5 with 葉加瀬太郎
☆藤井フミヤ
01.TRUE LOVE/02.白い雲のように with 葉加瀬太郎、佐藤竹善
03.ミセス マーメイド with 葉加瀬太郎、ゴスペラーズ/04.夜明けのブレス with 葉加瀬太郎
☆葉加瀬太郎
01.ひまわり/02.TO LOVE YOU MORE with 小柳ゆき /03.情熱大陸