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葉加瀬太郎サマーフェス全日程終了、最終日は大物ミュージシャンが集結

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葉加瀬太郎 サマーフェス'18 〜50thanks evolution〜 2018年8月5日@葛西臨海公園 汐風の広場

葉加瀬太郎サマーフェス東京公演2日目が東京・葛西臨海公園で8月5日に開催され、4時間30分に渡って8組のアーティストが競演を果たした。

葉加瀬太郎サマーフェスの前身は2002年にスタートした情熱大陸ライブ。葉加瀬太郎が50歳になったのを機に今年からイベント名を改め開催されるもので、これまでに大阪(7月28日)、東京1日目(8月4日)で開かれこの日が最終日。東京東京2日目は、70〜80年代にデビューしたニューミュージック/J-POPのミュージシャンがズラリと揃い、KREVAが若手という重量級のラインナップ。

葉加瀬の開会宣言のあと、トップバッターで登場したのはSTARDUST REVUE。場内から「おかえり!」の声援が飛ぶ中、根本要は「太郎ちゃんより10歳も上の還暦アーティストが、オープニングを努めます!」と、メンバー全員がアカペラで「アメイジング・グレイス」を歌って1曲目の「夢伝説」へ。

根本は自身の脳梗塞で入院した事にも触れ「脳を全摘(?!)したので、もう大丈夫なんです!」とファンに「笑い」で安心させる。

葉加瀬のヴァイオリンが入ることで自分たちの曲が締まるからと「いかにも!な感じで格調高く弾いて下さい!」と葉加瀬にリクエストし「木蘭の涙」をじっくりと歌い込む塩谷哲と佐藤竹善のユニット、SALT&SUGARはピアノとボーカルだけというシンプルな構成ゆえ、佐藤竹善の繊細で美しい声の良さが際立つ。葉加瀬と弦楽五重奏が入った映画「わんわん物語」の主題歌は会場を夢の世界に誘ってくれる。

矢野顕子にとって葛西臨海公園は、子どもが小さい頃、よく水族館に連れてきた馴染み深い公園。場内に子どもを連れたお客さんが多いのを見て、歌ったのは「Children in the Summer」。矢野顕子は事前に演奏曲を決めない。その時に感じた思いで自由に選曲する。ピアノ1本で歌うからこその強みだ。唯一の例外は葉加瀬との共演曲「Prayer」。葉加瀬との共演を楽しみにしていたというだけあって、ふたりの息をぴったり。歌とピアノとヴァイオリンの3つの音だけが広い会場に響き、観客もじっと聴き入る。

「大丈夫かぁ!生きてるかぁ!」と表れたのはさだまさし。生きてるか?といいながら、こんな曲をやるのもなんですけどと前置きし、グレープ時代の名曲「精霊流し」。さだのヴァイオリン・パートを葉加瀬が弾く。

続いての「案山子」で葉加瀬はマリンバを演奏。真夏に冬の北海道の歌で恐縮がるも「北の国から〜遥かなる大地」のイントロが演奏された瞬間、場内から大きな歓声が上がる。

最後はあのメロディをオーディエンス全員で大合唱。さだにとっては短い持ち時間の中、ストップがかかるまでお喋りを続け、さらに大ヒット曲を4曲歌うという濃厚すぎる25分を観客も堪能。最後は「さらばじゃ!」と一言残し、颯爽とステージを去って行った。

前日にはKICK THE CAN CREWとして出演し、楽器転換の合間を、連日FM908のディスク・ジョッキーとして繋ぎ、本フェスで大車輪の活躍を見せたKREVA。

この日の観客は年齢層も高めで、KREVAにとっては地元・葛西出身ながらアウェイ環境。そんな逆境を物ともせず冒頭から煽っていく。この熱い奮闘は会場へも伝播し、気がつけば全員総立ちに。葉加瀬の参加パートは3曲目と4曲目だったが、会場の熱気に「最高なんで残ってもらっていいですか?」とお願いし葉加瀬も「かしこまりました!」と快諾。ラストナンバー「Na Na Na」ではサビのパートをオーディエンス全員が一緒に歌うという感動的な光景に。緊急居残り参加となった葉加瀬もコーラスで参戦した。

「日本一、野外ステージの似合わない男。ラブソングの王様です。今日もエナメルシューズ履いてきました!」と自己紹介したのは3ピースのスーツにネクタイ姿の鈴木雅之。

「この会場で“ベスト”を着てるのは私ぐらい!」と胸を張ったところへ、3ピースのサングラス姿の葉加瀬太郎が登場。さらに、さだまさしが“黒いベスト”がプリントされたシャツで登場。この熱空間の中、“ベスト”着用の男が3人揃う。

曲はさだが鈴木に書き下ろした「十三夜」。1コーラス目を鈴木が、2番をさだが歌い、各々のサビでふたりがハモる。なんとも美しい共演だ。鈴木とさだが出演した2011年の情熱大陸ライブでの出会いがきっかけとなって、この「十三夜」が生まれたそうだ。

情熱大陸ライブは数々の名コラボレーションを生んできたが、ゴスペラッツもそのひとつ。2005年の鈴木のステージに、ラッツ&スターの佐藤善雄に村上てつや&酒井雄二(ゴスペラーズ)がゲストで参加したのがきっかけでゴスペラッツが誕生。

そして、再びあの男たちが帰ってきた。今やアプリ・Tik Tokで人気爆発、マーチンさんもあの曲を歌ってるんですね?と言われ鈴木自身も、かなりトホホな気分となっている「め組のひと」で、再生ゴスペラッツのパフォーマンスがスタート。

さらにシャネルズのデビュー曲「ランナウェイ」を叩き込まれると、会場もこれ以上ないというほどの盛り上がりをみせる。ほぼ全員が一緒に歌っており、改めて曲の持つパワーの凄さには目を見張る。最後は、佐藤竹善も加わりムーディなバラード「夢で逢えたら」で場内を酔わせ、圧巻の25分のステージを締めた。

トリ前は槇原敬之。「おばんです!今日は楽しみましょうね!」と冒頭から大ヒット曲「もう恋なんてしない」を歌う。「遠くの方に自分の大事な人がいる、という気持ちで手を降って下さいね」と始めたのは「遠く遠く ’06ヴァージョン」。

8000人のオーディエンス全員が腕を掲げて振る様は壮観だ。槇原も広い会場のリアクションに「むっちゃ楽しいよね」と大興奮。「最後にみんなで歌う曲やるんですけど、練習していいですか?」と振り付け指導し「世界に一つだけの花」に。ラストは槇原の指導よろしく、全員が右腕を大きく振りながらのシンガロング。ステージと会場を完全に一つにして、槇原敬之は舞台を名残惜しそうに降りた。

オオトリはKRYZLER&KOMPANY。前日にソロ名義でトリに登場した葉加瀬が、この日はバンドのメンバーとして出演。黒のタキシードというシックな出で立ちで登場した3人は、クラシック音楽をベースにロックやポップスの要素を大胆に取り入れながらスリリングな演奏を続ける。

意外な組み合わせは、2曲目の「恋は魔術師」におけるKREVA。葉加瀬の貪欲なクロス・ジャンル指向はヒップホップまでも取り込み、違和感なく昇華させた。「最後にみんなでお祭り騒ぎで盛り上がりましょう!」と始まったのは恒例「情熱大陸」。メイン・フレーズのあとはバンド各メンバーが各々、ソロ・パフォーマンスを披露し、後半にはこの日の出演アーティストらもジョインし、葉加瀬太郎サマーフェスを締めくくった。

葉加瀬太郎 サマーフェス’18 〜50thanks evolution〜 セットリスト
2018年8月5日@葛西臨海公園 汐風の広場
☆STARDUST REVUE
01.夢伝説/02.木蓮の涙 with 葉加瀬太郎/03.今夜だけきっと
☆FM 908 /DJ:KREVA
☆SALT&SUGAR
01.Superstition /02.ココロ スタート/03.Bella Notte with 葉加瀬太郎
☆矢野顕子
01.Children in the Summer/02.ラーメンたべたい
03.ひとつだけ/04.Prayer with 葉加瀬太郎
☆さだまさし
01.精霊流し with 葉加瀬太郎/02.案山子 with 葉加瀬太郎(マリンバ)
03.北の国から〜遥かなる大地より with 葉加瀬太郎
04.関白宣言〜関白失脚
☆KREVA
01.Have a nice day! /02.イッサイガッサイ/03.基準 with 葉加瀬太郎
04.音色 with 葉加瀬太郎/05.Na Na Na with 葉加瀬太郎
☆鈴木雅之
01.恋人/02.十三夜 with 葉加瀬太郎、さだまさし
03.め組のひと/04.ランナウェイ/05.夢で逢えたら
M03〜M05ゲスト:葉加瀬太郎、佐藤善雄、村上てつや&酒井雄二(ゴスペラーズ)
M05ゲスト:佐藤竹善
☆槇原敬之
01.もう恋なんてしない/02.遠く遠く ’06ヴァージョン
03.どんなときも。with 葉加瀬太郎/04.世界に一つだけの花 with 葉加瀬太郎
☆KRYZLER&KOMPANY
01.ヴィーナス・ラヴ/02.恋は魔術師 with KREVA/03.春/04.新世界
☆オール・ラインナップ:情熱大陸

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