「EBiDAN THE LIVE 2018 ~Summer Party~」開催、超特急はじめEBiDAN所属の総勢48人が圧巻のステージ
スターダストプロモーションが手がける若手アーティスト集団・EBiDAN所属のグループが一堂に会するライブイベント「EBiDAN THE LIVE 2018 ~Summer Party~」が、8月28・29日の2日間、東京・東京国際フォーラム ホールAで開催された。
毎年チケットが即完売する夏恒例の人気イベントも今年で8年目。総勢9グループ10ユニットが各自の成長を提示しながらしのぎを削り、今年はこの「エビライ(=EBiDAN THE LIVE)」で新たなスタートを切ったグループも。
次々に主役が入れ替わるノンストップメドレーに、「エビライ」名物のシャッフルコーナーも交えつつ、会場を埋め尽くした2日間で1万人のオーディエンスや全国40箇所のライブビューイング会場に集ったファン、さらには公式アプリでの生配信を画面越しに見つめる人々に、さまざまな個性あふれるEBiDANの可能性を改めて見せつけた。
まずは初日の8月28日、全国のEBiDAN研究生から選抜されたBATTLE BOYSが、弾ける若さと満点の気合でオープニングアクトを務めると、各ユニットが次々に登場するメドレー形式の「BATTLE ROUND」で本編が開幕。トップバッターのEBiSSHは1曲目から客席に飛び出し、通路を駆け回るアグレッシヴ&スタイリッシュなパフォーマンスで、「EBiDANの異端児」らしい煌びやかな個性を発揮する。
ここで7月に活動休止したMAGiC BOYZの3人による新ユニット・HONGO.JPが待望の初ライブ。オーディエンスに携帯のライトを振らせる彼らの切れ味を増したラップ&DJワークでドープに、続いて歌・ダンス共に高いスキルを誇るさとり少年団が容赦ない煽りとメリハリの利いたパフォーマンスでエネルギッシュに場内をアゲてゆく。
その空気を一変させたのが高校生フォークデュオのさくらしめじで、爽やかにかき鳴らされるアコースティックギターと歌声のハーモニーに、なんとPrizmaXの清水大樹がラップ参加するサプライズも。
また、後半戦を幕開けたEBiSSHとSBC(さとり少年団)による合同ユニット・ONE N’ ONLYは、この春結成したばかり。クール極まるダンスチューン「I’M SWAG」で母体とは全く異なる危険なオーラを振りまけば、場内からは驚喜の悲鳴があがり、YouTubeでのMV再生が100万回を突破したブレイクぶりを納得させる。
さらにSUPER★DRAGONがスクリーモ、レゲエ、ダブステップと挑戦心あふれる音楽ラインナップにダイナミックなアクロバットで観る者の心拍数を爆アゲすると、遂に超特急が特別仕立ての浴衣で登場。
最新シングル「Jesus」で持ち味である「ダサかっこいい」を見せつけたかと思いきや、客席に飛び出してタオルを振りたくる「浮つきWAVES」で会場の盛り上がりをピークに押し上げ、EBiDANの看板たる貫禄を示す。
2日目は研究生グループによる当日バトルを勝ち抜いたBATTLE BOYS TOKYOが、若さに似合わぬ大人びたムードでオープニングアクトを飾り、「おはようございます、トップバッターM!LKです。騒げー!」という塩﨑太智の元気な号令からM!LKが登場。
前日に新メンバーをお披露目したばかりの彼らは、トリッキーな自己紹介曲「めちゃモル」を新バージョンで贈って大歓声を浴び、「変幻自在」というグループテーマを体現してみせる。
その後も初日とは出演グループや楽曲を入れ替えながらメドレーは続き、EBiDAN最長のキャリアを誇るPrizmaXはキュートなポップナンバーと情感豊かなバラードでさすがの振り幅を提示。
今回の「エビライ」で存在を浸透させたONE N’ ONLYにHONGO.JPも初日よりずっと大きな声援とグルーヴを呼び、DISH//はアガるロックチューンにラップとダンスを組み込んで「ダンスロックバンド」という独自の個性を表した。
最後にDISH//皿を客席に投げ込むパフォーマンスも、メドレーの締めくくりにふさわしい。中盤の「SHUFFLE STAGE」では、抽選で選ばれたメンバーによる当日限りのスペシャルユニットが結成され、初日はユースケ(超特急)と矢部昌暉(DISH//)による「ぶなしめじ」が、さくらしめじの「ひだりむね」をデュエット。超特急の絶叫番長とDISH//のコーラス担当による予想外のグッドハーモニーに、場内からは大歓声が湧いた。
また、超特急の「My Buddy」を披露した「通勤快速」では、実兄・タクヤのパートを担当したNAOYA(EBiSSH)を筆頭に、動きはもちろん表情まで本家そのままに完コピ。タカシ役を務めた吉田仁人(M!LK)のタフなボーカル力も驚きで、そんな嬉しい発見ができるのも「エビライ」ならではだろう。
2日目は各グループのボーカル&ラップ担当が多く集まった「生肉★ドラゴン」が、SUPER★DRAGONの「ワチャ-ガチャ!」をパフォーマンス。メインラッパー・ジャン役の橘柊生(DISH//)らが、本家に負けぬダイナミズムで場内をヒートアップする一方、メインボーカル・毅役の福本有希が「ハニーたち愛してるぜ!」と自己主張を露わにする一幕も(笑)。
続くCASH\はDISH//の「FLAME」をプレイするが、柊生パートで懸命に煽りラップするタカシ(超特急)の全力ぶり、洸希(SUPER★DRAGON)のエモーショナルな歌声、塩﨑大智のエアギターと見所たっぷりで、ラストの皿投げまで踏襲して客席を狂喜させた。
最後はメドレーに登場しなかった各日3グループによるソロコーナー「FINAL JUMP」へ。初日は超国際派ユニット・PrizmaXがミステリアスでコズミックな「Are you ready?」に、壮大なエレクトロチューン「OUR ZONE」と、卓越したパフォーマンスで奥深い世界を繰り出してゆく。
スピルバーグ監督映画「レディ・プレイヤー1」への出演でも知られる森崎ウィンの涼やかな歌声に、清水大樹のラップが絡むボーカルワークも心地よく、その安定感はさすがEBiDANの兄貴分。MCでの宣言通り「最高の夏の思い出」を作ってくれた。
そしてM!LKが、なんとオープニング映像で新メンバー3人(山中柔太朗、曽野舜太、琉弥)の加入を電撃発表。スモークの中から現れた7人が4つ打ちのダンスビートに乗せ、11月14日に発売されるニューシングル「Over The Storm」を躍動的に歌い踊る姿からは、新しい扉を開いて新たな道を歩いてゆこうという彼らの決意が見て取れる。
続く新曲でも自己紹介を織り交ぜながら「まだまだあきらめないよ」と未来を誓い、お馴染みの「テルネロファイター」も7人になったことで歌声に厚みが増して、曲中では板垣瑞生が「お前が好きなんだよ!」とシャウト。「僕たちが新生M!LKです!これから僕たちは7人で上を目指して頑張っていきます。どうぞ、よろしくお願いします!」と挨拶した佐野勇斗の眼差しも実に真剣で、11月に東阪で行われる新体制初ワンマンへの期待を膨らませた。
初日のトリを飾ったのは、映画やドラマで俳優としての活躍も著しい北村匠海がボーカルを務める4人組バンド・DISH//。矢部昌暉のギターリフで幕開ける「僕たちがやりました」から放たれる迫力満点のサウンドは、さすが生のバンドならでは。泉大智のタイトで腰の据わったドラミングに、「愛の導火線」で奏でられる橘柊生の華麗な鍵盤さばきと、その巧みな演奏にも驚かされるばかりだ。
加えて華やかなステージングでオーディエンスの心を掴み、「まだまだ声出せますよね!?」と誘ってのラスト「勝手にMY SOUL」では客席も大揺れに揺れまくる。そして「EBiDAN最高!」という叫びで締めくくって、匠海&柊生が出演者を呼び込むと、それぞれフラッグを掲げて9グループがステージへ。
最後は「エビライ」でお馴染みの「SUMMER PARTY」を全員で大セッションし、曲名通りのパーティーを舞台上で繰り広げて2日目へとバトンを繋ぐ。
翌29日のソロブロックは、10~11月のNHK「みんなのうた」への楽曲起用も決まったさくらしめじからスタート。「もっともっといけんだろ!踊れ!」と男らしい煽りで口火を切った田中雅功の歪みのかかったボーカルに、高田彪我の透き通る歌声が重なるダンス曲「でぃすとーしょん」は、彼らの朗らかでソフトなイメージを大きく覆すもの。
ギターと歌のみの切ないバラードで拍手を呼びつつ、「スタートダッシュ」でも「太いビートで激しくアコギをかき鳴らして、大人の男へと脱皮しつつある2人の着実な成長を感じさせた。
続くSUPER★DRAGONは、9人という大所帯で時にシンクロし、時に散らばる迫力満点のフォーメーショーンダンスと、さまざまな音と歌声とラップが飛び交う「縦横無尽」なパフォーマンスで場内を圧倒する。
年上組のファイヤードラゴンと年下組のサンダードラゴンに分かれて曲を披露するクールVSホットな対決スタイルでも心湧き立たせ、ラストの「SWEET DEVIL」では和哉のデスボイスが炸裂。ヘヴィに疾走するミクスチャーロックに負けぬグループの勢いを、満員のオーディエンスの前でしっかりと証明してみせた。
そんなパッションあふれる場の空気を、一気に塗り替え圧巻のパフォーマンスをみせつけた大トリの超特急。星空をバックにハイトーンで歌い上げるタカシを囲んで、シックなジャケット&タイ姿のダンサー陣が幻想的に舞い踊る「Feel the light」に、躍動的なダンスでセクシーに挑発する「Kiss Me Baby」を繋いで表す非日常の世界観は、他のグループには創り出せないものだ。
しかし「今からみんなで一つになりましょう!魂で叫べ!」(タクヤ)と大合唱した「Burn!」以降は、ひたすらにオーディエンスと共に盛り上がることに専念して、「SAY NO」でタカシも「EBiDANをアゲろ!」と一喝。
「超えてアバンチュール」に至っては「ヘドバンの時間です!首振れ!」とユーキが煽り、冒頭の静けさからは想像もつかないカオスを巻き起こしてゆくが、このギャップこそが超特急なのだ。
ライブを終えると超特急のカイ&リョウガによる漫才のような軽快トークから、前日に続き出演者全員を呼び込み、「エビライ」で歌い継がれてきた「恋心」を大合唱。総勢48人がステージを上へ下へと大移動する様は圧巻で、大きなエネルギーをひしひしと感じさせた。
最後にリョウガも「EBiDANは世界に羽ばたいていきます!」と雄々しく宣言。さらなる飛躍と来年の再会を誓って、2日間のお祭りの幕は閉じられた。
文:清水 素子
撮影:米山三郎/笹森健一/小坂茂雄
セットリスト28日
M1:Sha na na/BATTLE BOYS
M2:Let’sEBiSSH!/EBiSSH
M3:Just Like Me/EBiSSH
M4:Just Do It/HONGO.JP
M5:SUPER BANANA/HONGO.JP
M6:ヘルプユー/さとり少年団
M7:夏へダイビング(仮)/さとり少年団
M8:恋音と雨空/さくらしめじ
M9:菌カツ!/さくらしめじ
M10:I’M SWAG/ONE N’ ONLY
M11:SWEET DEVIL/SUPER★DRAGON
M12:ゲットレジャーニー/SUPER★DRAGON
M13:Jesus/超特急
M14:浮つきWAVES/超特急
M15:ひだりむね/ぶなしめじ*シャッフルユニット
M16:My Buddy/通勤快速*シャッフルユニット
M17:Are you ready?/PrizmaX
M18:OUR ZONE(2018ver.)/PrizmaX
M19:カフェオレ/PrizmaX
M20:Over The Storm/M!LK
M21:新曲/M!LK
M22:テルネロファイター/M!LK
M23:僕たちがやりました/DISH//
M24:I’m FISH// /DISH//
M25:愛の導火線/DISH//
M26:勝手にMY SOUL/DISH//
M27:SUMMER PARTY/全体
セットリスト29日
M1: my soul/BATTLE BOYS TOKYO
M2:めちゃモル/M!LK
M3:Over The Storm/M!LK
M4:WE/GO/さとり少年団
M5:夏へダイビング(仮)/さとり少年団
M6:恋はタイミング/EBiSSH
M7:Let’s EBiSSH!/EBiSSH
M8:my girl/PrizmaX
M9:yours/PrizmaX
M10:I’M SWAG/ONE N’ONLY
M11:Just Do It/HONGO.JP
M12:SUPER BANANA/HONGO.JP
M13:I Can Hear/DRBスタイル/DISH//
M14:It’s alright/DRBスタイル/DISH//
M15:ワチャ-ガチャ/生肉★ドラゴン*シャッフルユニット
M16:FLAME/CASH\
M17:でぃすとーしょん/さくらしめじ
M18:朝が来る前に/さくらしめじ
M19:スタートダッシュ/さくらしめじ
M20:Monster!/SUPER★DRAGON
M21:ゲットレジャーニー/SUPER★DRAGON
M22:ゲラゲラ/SUPER★DRAGON
M23:リマカブロ!/SUPER★DRAGON
M24:SWEET DEVIL/SUPER★DRAGON
M25:Feel the light/超特急
M26:Kiss Me Baby/超特急
M27:Burn!/超特急
M28:SAY NO/超特急
M29:超えてアバンチュール/超特急
M30:恋心/全体