T-SQUARE、デビュー40周年を記念したセレヴレーションコンサートをWOWOWで独占放送
THE SQUAREは、8月5日に40周年記念セレヴレーションコンサートを開催。会場の神奈川・パシフィコ横浜には満場のオーディエンスが集い、記念碑的コンサートが行われた。この模様が、10月7日よりWOWOWで放送される。
ステージの幕が明け演奏された1曲目は、1980年にリリースされた4thアルバム「ROCKOON」収録ナンバー「LITTLE POP SUGAR」。新旧バンドメンバー、ブラスセクションを含めた総勢18人の分厚い音圧の上を、伊東たけしのウインドシンセサイザーとサキソフォンのフレーズが羽ばたく様に奏でられる。
続く2曲目は、情報番組のOPテーマ曲として5年以上起用されていた「DANS SA CHAMBRE」。ブラスセクションが加わった演奏がより強いグルーヴ感を演出する。
その後は、デビュー以来の楽曲を歴史で追って、発表当時のメンバーが入れ替わりながら演奏していく。1stアルバム1曲目に収録された彼らの原点とも言える「A FEEL DEEP INSIDE」、2ndアルバム表題曲「MIDNIGHT LOVER」。メロウな旋律に満場のオーディエンスが酔いしれる。
一転して、80年代前半の楽曲「IT’S MAGIC」「CHANGE YOUR MIND」「MISTRAL」と強いリズムとグルーヴィーな展開が繰り広げられる。伊東たけしのサキソフォンと足立区立西新井中学校吹奏楽部の微笑ましい共演による「TAKARAJIMA」をはさみ、ステージ上のバンドの歴史は90年代へと向かう。
ファンキーなグルーヴが炸裂した「CROWNE AND ROSES」、安藤のギターソロに観衆が痺れた「Explorer」、切ないフレーズが心に染み入る「Sailing The Ocean」。 全ての楽曲がバンドの欠かせない、かけがえない歴史だ。
そして、ただ振り返るだけがT-SQUAREでは無い。11月にT-SQUARE & THE SQUARE Reunion名義でリリース予定のアルバムから「It’s a Wonderful Life!」、今年リリースした最新アルバム表題曲「City Coaster」が披露される。過去だけが歴史ではない。現在そして未来も歴史の一部になっていくのだ。
本編のハイライトは打楽器だけの演奏で15分近く観衆を酔わせた「LION DANCE」。 パーカションや携帯電話までも駆使され繰り広げられるパフォーマンス、そしてぴったり息の合ったDrumsの乱れ打ちは、バンドのアニバーサリーを祝福する祭り太鼓の様だった。
歴代メンバーたちが入れ替わりステージに登場し、さながらセッションバンドの様にそれぞれのプレイヤーたちがその腕前をこれでもかと見せつけ音色を響かせ、T-SQUAREサウンドに無限の広がりをもたらしていた。
アンコールで再び全ミュージシャンがステージに上がる。最後に演奏されたのは日本を代表するインストゥルメンタル楽曲「TRUTH」。彼らの代名詞と言ってもいい、誰もが知る名曲だ。
18人のミュージシャンが繰り広げるあまりにもパワフルな演奏に圧倒されつつ、懐かしさを超えた新しさを感じて嬉しかった。観衆も皆、素敵な笑顔に溢れていたのが印象的だった。
T-SQUAREの真髄は、常に挑戦を重ねて生み出される新たな音楽性にある。彼らがジャンルの枠に収まりきらない/一言で形容しきれないバンドである理由もそこにある。彼らの音楽は、ロックの疾走感もパンクの精神性も包含している。この日のステージを通じて、強くそう感じた。だからこそ、全ての音楽ファンに番組を通じて体感して欲しい。彼らの音楽的挑戦と進化を。