東京パフォーマンスドール、新曲「Hey, Girls!」初披露 リリパに☆Taku Takahashiのゲスト出演決定

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東京パフォーマンスドール「渋谷 LIVE CIRCUIT」第3回公演

東京パフォーマンスドール(通称TPD)が、10月23日に東京・渋谷WWW Xにて「渋谷 LIVE CIRCUIT」第3回公演を開催し、11月21日発売のアルバム「Hey, Girls!」からリード曲「Hey, Girls!」を初披露した。

さらに、アルバム発売を記念して12月21日に東京・渋谷ストリームホールにて開催されるリリースパーティーに、楽曲プロデュースを担当した☆Taku Takahashi(m-flo)がスペシャルゲスト出演することも発表された。

以下、この日のライブレポート。

このライブシリーズのコンセプトは、「新たな東京パフォーマンスドール像」を築き上げていくこと。そして、新生TPDファンはもちろん、先代TPDの頃から応援していた方、そして新たにTPDに出会う方のすべてに楽しんでもらえるような幅広いアプローチを目指している。

この日は先代・新生TPD双方のナンバーに加え、11月21日発売のニュー・アルバム「Hey, Girls!」からの楽曲たちもいち早く披露。TPDの歴史、現在、未来が凝縮されたようなステージを楽しませてくれた。

オープニングは6人体制では初披露となる先代ナンバー「OVERNIGHT SUCCESS」。「渋谷 LIVE CIRCUIT」ではすっかりおなじみとなったサーキット柄の衣装に身を包み、それぞれがメンバーカラーのペンライトを持ってのパフォーマンスだ。

安定感のある歌声が次々とフィーチャーされ、絶妙のタイミングで「BE BORN」へ。イントロ部分でリーダー・高嶋菜七が「Ladies and Gentlemen, welcome to Shibuya Live Circuit, enjoy yourselves!」と英語の煽りを入れて場内を沸かせる。

これも6人体制では初の「SLASH DANCE」(先代曲)ではアップテンポの極限に挑むような歌とダンス(東京ゲゲゲイ振付)を届け、ファンキーな「PEOPLE」では浜崎香帆と脇あかりがバズーカをぶっ放した。あまりにもハイテンションなナンバーの連続が、メンバーや観客の額に汗をかかせる。

第2回公演で好評を集め、もちろんアルバム「Hey, Girls!」にも収録される新曲「Glowing」から、ステージの流れが変わってくる。やはりアルバムに入る「現状打破でLove you」ともども、TPDのキュートでファンシーな一面に焦点を当てた流れだ。次に登場した曲には誰もが驚いたのではないだろうか。

そう、この4月まで活動していたユニット「ぐーちょきぱー」の隠れた名曲「BIRI BIRI GIRL」が継承されたのだ。「ぐーちょきぱー」に在籍していた櫻井紗季が中心であるのはいうまでもないとしても、共演メンバーが高嶋菜七、上西星来だったのは予想を超えていた。だが、ふたりとも本当に楽しそうにハジケていて、「ぐーちょきぱー」の世界観を崩すことなく、新たな一面を見せてくれたため新鮮味を注ぎ込んだ感じだ。ユニット名の通称は「ババ3」。3人がTPDの年長組にあたることから、自分たちでこう命名したという(笑)。

続いては浜崎香帆のソロで「Over The Rainbow」。アカデミー賞で3部門を獲った映画「オズの魔法使」の主題歌と同名異曲だが、こちらはシティ・ポップ風の音作りが特徴といえるだろう。ファルセットを用いての歌唱は、浜崎自身が「新しい一面を出せた」と語る通りフレッシュな印象を与え、オケ(伴奏)に入っている自身の声に生歌を重ねる「ひとりコーラス」も美しい効果をあげていた。この曲は「Hey, Girls!」通常盤に収録される。

いっぽう上西星来と脇あかりのユニット「赤の流星」は、どこかアシッド・ジャズ的な「Perfect Doll」でオーディエンスを魅了した。黒い衣装を着こなしたふたりが、笑顔を一切封印しながら、シックでエレガントなひとときを提供するひととき。

11月2日に東京・恵比寿CreAtoで行なわれる定期公演「金曜日の流星」が、ますます楽しみになってくる。久々の披露となる「BEGIN THE 綺麗」はもちろん、浜崎・脇・櫻井の3人による歌唱。ばっちり決まったハーモニーが心地よい。

中盤のユニットゾーンの後は、歌い手としても成長めざましい橘二葉が、キレキレのダンスで本領を発揮したインストダンス曲「Neo Elements」(「Hey, Girls!」通常盤に収録)から再び6人が揃う。浜崎がいったんはけるところに脇が入ってきて、ふたりで側転のユニゾンを決めたところは特に多くの歓声を引き出した。

白の衣装「Shapeless」に、カラフルな照明が当たって幻想的だ。やはりアルバム収録される「Go to the Party」を経て、「純愛カオス」「DREAM TRIGGER」「BRAND NEW STORY」とシングル・リリースされたナンバーを続けて。最近の定番「SHINY LADY」のあと、目下の最新シングルである「Shapeless」でしっとりと、余韻を残して本編を締めくくった(この2曲も「Hey, Girls!」に収められる)。

アンコールでは、2つの新情報が解禁された。ひとつは12月21日に東京・渋谷ストリームホールで行なわれるアルバムリリースパーティー(アルバムをすべてフルコーラスで届ける)のスペシャル・ゲストに、新曲「Collection」をプロデュースを担当したm-floの☆Taku Takahashiの登場が決定したこと。

NHK-WORLDの海外プロジェクト「どーもびくす」でコラボレーションして以来の2作目だ。ラジオでの共演など少しずつ交流を深めてきた2組だが、ステージでの共演は今回が初となるのでお見逃しなく。

そしてもうひとつは、来年2月14日に東京・渋谷WWW Xで新たに公演が開催されること(〜バレンタインNIGHT〜)。充実を極めているTPDだけに、どのライヴも同じように質が高く、けれど毎回異なる感動を与えてくれるに違いない。

MCタイムのあとは、ニュー・アルバムのタイトル・チューン「Hey, Girls!」を初公開。コール&レスポンスを取り入れた親しみやすい曲で、ファンも今このときに初めて聴いているとは思えないほどのノリの良さでTPDの歌唱に合いの手を入れる。今後現場でどんどん進化していくこと間違いなしの一曲といえるはずだ。オーラスは、これもおなじみ「RAISE YOUR HANDS」。メンバーとオーディエンスが一体となって手を上げ下げし、外の寒さを吹き飛ばす熱気のなか「渋谷 LIVE CIRCUIT」は今回も大成功のうちに終了した。

今後の詳しいスケジュールについてはTPDのオフィシャル・サイトやSNSをチェックしてほしい。また、観覧無料のリリースイベントも全国各地で開催中。アルバム「Hey, Girls!」の収録内容(12曲中8曲新曲)やジャケット写真も公開となったが、等身大の女子の気持ちを前面に押し出したダンスナンバー曲も多いだけに、より一層のファン層の拡大も望めそうだ。殻を破り、エンターテイナーとしての成長を続ける6人の未来は限りなく明るい。

(原田和典/音楽ジャーナリスト)

セットリスト
01. OVERNIGHT SUCCESS -Rearranged ver.-
02. BE BORN -Rearranged ver.-
03. SLASH DANCE -Rearranged ver.-
04. PEOPLE
05. Glowing
06. 現状打破でLove you -Album ver.-
07. BIRI BIRI GIRL
08. Over The Rainbow
09. Perfect Doll / 赤の流星
10. BEGIN THE 綺麗 -Rearranged ver.-
11. Neo Elements
12. Go to the Party
13. 純愛カオス
14. DREAM TRIGGER
15. BRAND NEW STORY
16. SHINY LADY
17. Shapeless
MC
EN1. Hey, Girls!
EN2. RAISE YOUR HANDS