川村かおり、貴重な映像を収めたクリップ集3タイトルがDVDで再発

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ロック・シンガー川村かおりが1988年11月21日に1stアルバムをリリースしてからちょうど30年が経った2018年11月21日、辻仁成(当時はECHOESのヴォーカル)プロデュースによる同アルバム「ZOO」が、高音質仕様のUHQCDとして再発売された。そして、1stアルバムに続き、1989年から1990年にかけてVHSでリリースされたビデオ・クリップ集3タイトルのDVD化が決定した。

2019年1月16日にリリースされるDVDのタイトルは「KAORI KAWAMURA 1・2・3」。1989年5月21日にリリースされた「KAORI KAWAMURA 1 ZOO」、1990年1月10日リリースの「Kaori Kawamura 2 CAMPFIRE」、1990年9月21日リリース「Kaori Kawamura 3 Hippies」の3作をまとめ、更にボーナス・トラックとして、「Kaori Kawamura 3」の後に制作された「翼をください」と「見つめていたい」の2編を加えたビデオ・クリップ集となる。

川村かおりはロシア人の母親の元、モスクワで育ち、イギリスの高校を卒業してデビューに至る、という国を越えた生い立ちを持つ。そして、シンガーとして音楽シーンに登場してから更に広く世界各地に出て行き、メッセージを込めた楽曲にシンクロする映像を撮影し、クリップ集として残した。

「KAORI KAWAMURA 1 ZOO」に収録されているデビュー・シングル「ZOO」のビデオ・クリップはロンドンで、「Russian Blue」は旧ソ連時代の赤の広場で撮影されている。

また、「Kaori Kawamura 2 CAMPFIRE」収録の「うそつきのロッカー」は、半年後に取り壊される西ベルリンの壁の前で撮影されていたり、「Kaori Kawamura 3 Hippies」収録の「スーベニール」の背景にはニューヨークのツインタワービルが映り込んでいたりと、20世紀末の現代史を物語るような風景と共に川村かおりの姿が収められている。

「KAORI KAWAMURA 1・2・3」はそんなインパクトの強い映像によって、独自のスタイルとメッセージを抱えて時代を駆け抜けた川村かおりというロック・シンガーを、ふたたび鮮明に、観る者それぞれの中によみがえらせることだろう。

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