映画『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』がベルリン国際映画祭に正式出品
坂本龍一のNYライブを収録したスティーブン・ノムラ・シブル監督の『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』(1月27日全国公開)が、2月15日から開催される第68回ベルリン国際映画祭に正式招待され、「ベルリナーレ・スペシャル部門」で上映されることが決定した。
同作は、世界的音楽家として評価されている坂本龍一が8年ぶりに発表したオリジナルアルバム「async」のリリースを記念して、2017年4月、ニューヨークのパーク・アベニュー・アーモリーで行われた世界でたった200人しか観られなかったニューヨーク限定ライブの完全収録版である。
坂本龍一渾身のパフォーマンスが5.1chの音響とともにスクリーンに甦り、まるでライブ会場にいるかのような音楽空間を体験できる。アンドレイ・タルコフスキー監督の架空の映画音楽を書くというコンセプトの下、ピアノやガラス板などを駆使して「非同期的な音楽を作りたい」と坂本龍一本人が感じるまま演奏したパフォーマンスと、「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくなかった」と坂本龍一本人が語るほどの楽曲を映画館という非日常な環境で堪能できる。
ベルリン国際映画祭は、カンヌ、ベネチアと並ぶ世界三大映画祭のひとつで、他の映画祭と比べると社会派の作品が集まる傾向がある。日本作品から黒沢清監督『予兆 散歩する侵略者 劇場版』と行定勲監督『リバース・エッジ』の二作が「パノラマ部門」、清原惟監督『わたしたちの家』と山中瑶子監督『あみこ』が「フォーラム部門」、富名哲也監督『Blue Wind Blows』が「ジェネレーション・コンペティション部門」上映が決まるなど、続々と発表されている。
坂本龍一に迫ったドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto: CODA』は、第74回ベネチア国際映画祭「アウト・オブ・コンペティション部門」に公式出品され、本作はベルリンでの出品。2作品を撮ったスティーブン・ノムラ・シブル監督の才能が世界的に評価されたと言える。
スティーブン・ノムラ・シブル監督コメント
「ベルリン公式上映、とても光栄です。坂本龍一さん、多くの関係者の方々、スタッフに深く感謝をしております。2作共にこうして3大映画祭でプレミア上映を行えるのは、無論、坂本龍一さんの音楽の素晴らしさ 、asyncの深みがあっての事だと思います。これを機に、より多くの方々に映画館にて美しきサウンドを体感して頂けるきっかけとなりましたら幸いです。」