HERO、満員のヒロイン(ファン)たちの前で2017年12月22日活動休止を宣言

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ZEPP TOKYOに立見の客も出るほど。HERO、満員のヒロイン(ファン)たちの前で、2017年12月22日活動休止を宣言!!

10年前の4人は、自分たちの未来の姿をどんな風に想い描いていたのだろうか。HEROが10年後に見た仮初めな最期の景色は、場内を埋め尽くした人たちの熱狂の笑顔の花が咲く景色だった。

これが、幕を閉じる景色になるのか。それとも、また10年後に集まり物語を描き出すのか。いや、もっと早い時期にJINの気まぐれから物語を再開するのか、今はまだ何もわからない…。

2017年12月22日、HEROはZEPP TOKYOを舞台に「10th ANNIVERSARY ONEMAN TOUR 2017」のファイナル公演として「10年後に見た景色」と題した単独公演を行った。すでに発表になっていたように、この日のライブを持ってHEROは活動を停止する。その後の未来図は、メンバー自身もまだ見えていない。

まずは、10年間の歩みの集大成を、この日のライブへすべて注ぎ込む。それが、HEROと一緒に歩み続けてきたヒロイン(ファン)たちへ恩返す一番のお土産になることを4人はわかっていた…。

素顔の心で「めっちゃ好き」と叫べるって最高じゃない。

開演前にスクリーンへ映し出されたHEROからのメッセージ。彼らは未来ではなく、「今」を生きようとしていた。「今」感じるすべてが、未来へ繋がる答えになることを知っている。だからこそ4人は、「今」を楽しもうとしていた。

「思い出を作ろう、ZEPP TOKYO楽しもう!!」。幕開けを飾った「「色合せの法則」」が放たれると同時に、生きた命を抱いた音に触発され、場内を埋めつくしたヒロインたちが右へ左へ身体を揺らし、この日を、この瞬間の記憶を身体へ刻もうと騒ぎだした。

「何年経った時も僕たちは笑いあって居るんだろうな」と歌う彼らの願いを、誰もが胸の内に記憶していた。駆けだした「feeling」の演奏。思いきり走りたい、悲しみを忘れてしまうほど頭を振っていたい。両隣の人たちと一緒に飛び跳ねながら、誰もがその瞬間、楽しいに心を満たしていた。

「BEST FRIEND」が流れたとたん、会場のあちこちに産まれたサークルモッシュ!HEROの演奏を最高の遊び道具に変え、誰もがクシャクシャの笑顔を浮かべ、思いきり身体を揺らし騒いでゆく。ヤバいよ、はしゃぎたくて気持ちがウズウズしっぱなしだよ。

YU-TAの唸るベース演奏から始まった宴は、「罪と罰」へ。激しさと光を持って駆ける演奏へ飛び乗り、満員のヒロインたちが「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」と声を上げ、飛び跳ね、頭を振り続けていた。冒頭から一切演奏を止めなかったのも、仲間たちと一緒にこの瞬間を一瞬たりとも途切れさせたくない気持ちから。悲しみを心に滲ませるくらいなら、HEROらしく騒ぎ続けたほうが「らしい」じゃない。

「最高の思い出を俺たちにください」。「Ring a Ding a Song」の演奏を合図に、会場中の人たちが一斉に身体を大きく前に、左右へと揺らしだした。「今日をずっと忘れられない想い出にするんだ」と歌う彼らの想い通り、会場を支配していたのは想い出を焼き付けようと騒ぐ姿だった。無我夢中ではしゃげばいい、それが楽しいを心へ刻み込む答えなんだから。

場内中から響いた「めっちゃめっちゃめっちゃ好き」の叫び声。気持ちを有頂天なくらいハッピーに染め上げてゆく「めっちゃ好き」の登場だ。会場中のヒロインたちが「好き」という気持ちの告白を、熱狂に変え届けてゆく。「ばかやろう」と、照れた気持ちを歌を通して返すJIN。

この会場には、両想いな愛の告白による幸せなオーラが満ちあふれていた。誰もが素顔の心で「めっちゃ好き」と叫べるって最高じゃない。なかなか無いよ、こんなに大声で「めっちゃ好き」と言うことなんて。

再び、ベースから楽曲はスタート。HERO流の煽りナンバー「Listen to me」が始まると同時に、互いが感情を剥き出しに熱いバトルを繰り広げてゆく。剥きだした裸の気持ちで熱く一つに溶け合う。この瞬間、僕等は無敵な楽しさに支配されていた。「10年間で一番楽しい日にしてくれ」。その通り通りの気分を存分に味わっていた。

「ありがとう」の告白が、何時しか心を優しく濡らしていた。

青春の熱い風を届けるように響いた、「相対性理論」。誰もが無邪気な少年少女に戻り、優しく歌いかけるJINの歌声に眩しい輝きを重ねていた。ウキウキ騒ぐ気分を届けたのが、超ポップなロックンロールナンバーの「自分応援歌」。汚い言葉をポップに軽やかに毒づいてゆく、JIN。「首を洗ってまっていろ」ですか、もちろん「かしこまりました」ですよ。

ファンキーなポップンロールナンバー「ロン」では、会場中の人たちが両隣の人たちの腰に手を重ね、「ロンロンロロンロロンロンロン」と声を張り上げはしゃいでゆく。どんどんテンションを上げ続けたい。限界なんて言葉はとっくに忘れた身体だからこそ、どこまでも天井知らずで上がりたい気分だ!!。「セツナウタ。」が始まった瞬間、会場中のヒロインたちが両隣の人たちと一緒に全力で跳ねだした。その演奏は、心に躍動を与えていく。輝く音に包まれながら、心を嬉しく騒がせてゆく。

JINは、思いやりと優しさをたっぷりに「カゾエウタ。」を届けてくれた。HERO流の関白宣言ナンバー「カゾエウタ。」を誰もが4人と約束を誓うように、胸の中でギュッと歌を抱きしめていた。「大事なのは何千回何万回「ありがとう」って君に言える事〜出会ってくれて、ありがとう」。その想い、ずっとずっと身近で聴いていたかった。そんな「ありがとう」の告白が、何時しか心を優しく濡らしていた。

「次は叫ぶ番だー、愛してるぜ!!!!」、JINの言葉を合図に飛び出したのがサビ歌始まりの「to you…」。ロマンチックな、だけど身 体を熱く弾ませる歌と演奏に刺激され、誰もが最高の笑みを浮かべはしゃぎ続けていた。「こうやって目を閉じれば昨日の事の用に見える」、JINのロマンチックな告白が胸をキュッと熱く潤したのも嬉しかった。

「大きな声で」「出てこいや!!」

「1曲1曲これが最後だと思って暴れてくれよ」。激しく躍動するロックナンバーが炸裂。HEROは「人間定義」を突きつけた。頭を振らずにいれない、喉が痛くなるくらいの絶叫を上げなきゃ嫌だ。沸き上がる情熱を全身全霊でぶつけたい。剥きだした感情と感情とのバトル。でも、そこには確かな愛が満ちていた。

「大きな声で」「出てこいや!!」、最後を彩ったのが、HEROのライブの大定番ナンバー「超過激愛歌-Super Ultra Lovesong-」。誰もが全力で身体を折り畳み、この瞬間を一緒に愛し 合おうとはしゃぎ倒していた。この瞬間を消えない興奮として身体へ深く刻むように、JIN、SARSHI、YU-TA、yusuke、そしてヒロイン全員が、感情のストッパーをぶち壊し、くしゃくしゃな笑顔で騒ぎ倒していった。

今回の活休は僕のせいなんですよね。

アンコールの演奏前に、一人一人想いを語りだした。
 

yusuke「HEROは今日で一体活動停止になります。今になっても、自分で実感が沸かないんですよ。うちのメンバーは一緒にいたら笑いが絶えないんで、今日もずっと一緒に笑ってたし、ずっと笑いの絶えない時間を一緒に過ごしてきました。すごい自分自身好きなバンドなんで、HEROが出来て本当に良かったなと思ってます。」

YU-TA「中学生の頃にバンドを好きになって、そっからずーっとバンドのことしか考えてない人生の中、こうやってHEROがあるんですけど。そのバンドが、まさか10年続くとは…。今日はこんなに人が集まってくれて、曲始まりのときにはグッときてましたが、真ん中あたりはいつものライブだなと思ってたんですけど…。せっかくライブへ来たんだから、最後まで楽しんでいってください。」

SARSHI「今日ライブを演って思ったのが、すっごい何時も通りのHEROだなってこと。休止を掲げたライブなのに、こんなにも笑顔のライブって他にはないなと思って。それが出来てる俺ら、すごいなと思いました。HEROの音楽はこれからも続いていくし、またこの4人でステージに立つときは、またよろしくお願いします。」

JIN「今回の活休は僕のせいなんですよね。毎週歌ってきて精神的にちょっと可笑しくなってしまいまして。ときどき、倒れそうになるんですよ。だから、「ちょっと休ませて欲しい。先のことは正直どうなるかわからない」とメンバーに話をしたら、3人ともそれを受け入れてくれたように、このメンバーで本当に良かったなと思ってる。今はまだ、定期的に続けるにはちょっと。でも、今後のことは自分でもどうなるかわからないので…祈っててください。」

そう、僕らはこの瞬間、HEROになっていた。

アンコールの最初に演奏したこのが、「「タイムカプセル〜10年後の君へ〜」。「君だけにこの歌を贈ろうと思うんだ〜10年後、この歌が届いてると信じて」と彼らは歌いかけてきた。

本当に10年後、この歌をふたたびこの4人の演奏で…HEROという姿を通して耳にしたい。「そっと目を閉じれば見える10年後の二人が」。その歌をヒロインたちは笑顔で胸の中へしまい込み、4人の告白を熱狂という想いに変えていた。この瞬間の風景、僕らはけっして忘れないから。

「カントリーロード」の演奏が流れだすと同時に、場内中へ響いた叫び声。会場中のヒロインたちが両隣の人たちと腰を組み、「はいはいはいはい」と黄色い声を響かせピョンピョン跳ね続けていた。一つ一つのジャンプが、この地にHEROと一緒に刻む別れのジャンプとなるかのように…。

終盤を彩ったのが、ハートフルな歌として心に響いた「「Life」」。「あとどれくらい笑えるかな〜この「今」を精一杯「笑って」「泣いて」いたいな」。僕らの関係に涙なんかは似合わない。何時だってHEROと僕らは、笑顔に包まれた中、キラキラ輝く汗を心の握手にしてきた関係。頭を空っぽに、舞台上のメンバーへ向け笑顔で飛び跳ね続けることが、お互いが繋がりあっている証なんだもの。またこの笑顔と逢いたいな。

次、何時逢えるか!わかんないからこそ、今は精一杯はしゃぎ続けたい。

「最後一緒に歌ってくれるか、10年間ありがとう。自慢のバンドだったぜとみんなに言ってくれ、いいか。」最後の最後に届けたのが、「ソプラノ」だ。また明日会えないかな」「ごめん明日予定あるの」、何時も以上にその声の交わしあいがフロアー中へ高らかに響いていた。最後の最後まで、何時ものHEROらしく。

でも、何時も以上にハートの熱いライブを、メンバーもヒロインたちもこの地に描いていた。会場中を熱く震わせたサビ歌の合唱。そう、僕らはこの瞬間、HEROになっていた。何時だって幸せを与えてくれるHEROという姿に、僕も私もなっていた。「世界で1番君に出会って良かった」の歌通り、本気でそう思える瞬間だった。最高に輝かせてくれてありがとう。

「本当に愛してる。ありがとう、バイバイ!」。その声を合図に、胸の涙腺を暴走させる人たちも。終りを惜しむように演奏を止めないメンバーたち。でも、これが最後とは限らない。あくまでもしばしの別れ。だから最後まで、お互いに笑顔で想いを交わしあっていた。それが一番僕らとHEROに似合うユニフォームだからこそ!!!!

会場が明るくなっても、誰も立ち去らない場内。明日のことはまだ誰もわからない。ただ、このHEROの記憶を、こうやって記録として残していけたのが嬉しい。次もこの物語を書き続けたいから、僕らは待ってるよ。今日のような笑顔と涙の日を…、いや、もう涙はいらないから、また笑顔で騒げる「今」を!!!!

PHOTO:菅沼剛弘
TEXT:長澤智典

セットリスト
色合せの法則
feeling
BEST FRIEND
罪と罰
Ring a Ding a Song
めっちゃ好き
Listen to me
相対性理論
自分応援歌
ロン
セツナウタ。
カゾエウタ。
to you…
人間定義
超過激愛歌-Super Ultra Lovesong-
-ENCORE-
タイムカプセル〜10年後の君へ〜
カントリーロード
Life
ソプラノ

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