オトループ、亡き母との時を越えた共作曲「36-林檎の唄-」MV公開
SNSを中心に歌詞の共感性が話題を呼び続け、Twitterのフォロワーは、4万人を超えるロックバンド・オトループ。彼らの新作はVo.纐纈悠輔の実話に基づいた楽曲「36-林檎の唄-」。クラウドファンディングによって完成されたミュージック・ビデオが公開となった。
10歳の時に他界した母。その母が闘病生活中に父と交わしていた日記。Vo.纐纈は、その日記に残されていた言葉たちに大人になってから触れ、その母の偉大さと自分に向けられていた大きな愛を知ることになる。
そして、当時の母と同じ、“36歳”になろうとしている今、自分が気がついていない周りの人の「優しさ」を考えるきっかけになって欲しいという願いで書き上げた、悲しくも、やわらかい愛に包まれるバラードとなっている。
母が日記に遺した言葉を用いながら書きあげた歌詞は、時を越えた母との共作という形で、「作詞: 纐纈悠輔/纐纈久美子」となっている。
Vo纐纈悠輔のコメント
亡くなった母と同い歳になろうとしている今、この瞬間に、この気持ちを、母の残した言葉と共に創り上げ、どうしても残したい。そんな想いで創った「36-林檎の唄-」。
約1年かけて、この一曲と向き合いました。何度も何度も書き直していく中で、母とのことを沢山考えました。出来上がった時、優しく笑ってくれたような、また会えたような、そんな気持ちになれました。
10歳の時自分は、「母親の分まで生きる。」子供ながらにそう誓ったのを覚えています。
しかし実際に同じ年齢に追いついたものの、まだまだ自分は未熟で、その背中に近付くどころか、遥か先に感じることばかり。
僕が想う、人が生きていく上で1番必要なことは「愛されている実感」なのかなと想う。
母が急にいなくなってしまった子供の頃は、その事実を受け止められず、愛されてる実感を希薄に感じていた自分がいた。だけどその交換日記を見つけてからは、ずっと母の愛を感じることができ、前を向くこともできた。
母が残してくれた林檎の種は、ずっと心の中でスクスクと育ち、それは時に色々な場面で実りをもたらしては、苦しい時を救ってくれた。
誰にでも、きっとあなたを見守る人がくれた林檎の種が、心の中にあり、優しさを栄養にして知らぬ間に、生きる力や夢という実をつけているんじゃないか。
母が遺してくれた言葉たちから、そんなことを思って創った曲です。