吉川晃司、現在建設中の”運命のアリーナ”で来年1月の追加公演を発表
「KIKKAWA KOJI LIVE 2017“Live is Life”」のツアー・ファイナルとなる9月12日のZepp Sapporoのステージ上で、吉川晃司本人の口から、本ツアーの追加公演が来年1月20日、21日、現在建設中の武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナで開催されることが発表された。
ツアー序盤の7月21日の武道館で、公演3日前の検査で喉のポリープが見つかり、時期を見て声帯ポリープ手術を行う可能性があることがすでに公表されている。
通常、そうした状況を考慮して、ライブが中止や延期になるケースは多々あるが、追加公演が行われるのはきわめて珍しい。本人はこう説明する。
「ツアーをもっとやりたい、まだ歌いたいという思いが夏からどんどんふくらんできて、会場を探してもらっておりまして。1か所2日間だけ、スケジュールが出ました。多忙な演奏仲間やスタッフもスケジュール調整をはかってくれて、やろうじゃないかと言ってくださり。これは奇跡の2日間だと思っています」とのこと。
東京オリンピックに向けて、ライブ会場が不足する中で、1万人規模の会場を2日連続で押さえることができて、なおかつ多忙なメンバーのスケジュールを調整できたのは確かに奇跡的だ。
吉川が追加公演にこだわった理由は大きくわけて3つ。ここまで積み重ねてきた喉での集大成のステージによって、これまでの足跡を刻みたいという強い思いがあったこと、
ステージを踏むほどに現在のメンバーによる演奏の完成度が高まっていること、そして喉のポリープという逆境が歌唱技術を向上させ、通常ではありえない緊張感によって、気迫あふれるスリリングなステージが展開されてきたこと。こんな言葉にも吉川の思いが凝縮されている。
「こんな素晴らしい状態は計算やガムシャラな頑張りだけでは決して生み出せないモノだと痛感しているんですよ。今が一番歌が良くなっているというか、自分で言うのもなんですが、前より歌がうまくなっている手応えがある。なるほど、人間はこういうときに成長するんだな、今やっておくと、もっと上に行けるんだなと考えています」
過去にも骨折しながら集中力あふれるライブを行うなど、逆境をバネにしてきたこと数知れず。今回のバンドのメンバーは「Live is Life TOUR」と同じ、菊地英昭(G)、生形真一(G)、ウエノコウジ(B)、湊雅史(Dr)、ホッピー神山(Key)という編成。
このメンバーでさらなる高みを目指すことになる。追加公演後の動向は現時点ではまだ未定だが、この2日間のステージが大きな節目となるのは間違いないだろう。
今回発表された武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナは現在建設中の味の素スタジアム(東京スタジアム)に隣接する最大約1万人収容のアリーナで、2020年東京五輪・パラリンピックのバドミントンやフェンシング、車いすバスケットボールの会場としても使われる予定で、年内には完成する見込みとなっている。
スポーツ競技でのこけら落としは平昌五輪の代表選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権(12月20〜24日)に決定。ライブではまだ発表された公演はないので、この公演がライブ開催発表第1号となる。
東京オリンピックの会場となる東京体育館での昨年のツアー・ファイナルの開催、ポセイドン・ジャパンの公式テーマ曲「Over The Rainbow」の制作など、吉川とオリンピックとの関わりは深い。
「十代の頃はオリンピックの選手を夢見て、全力で水球に打ち込んでいたので、オリンピックの会場となる場所で歌うのは身震いしますね。己の三十何年間の集大成にして、運命の会場になるんだろうなと思っています」
この武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナはまさに吉川の人生の節目の舞台にふさわしい。
“ライブこそが人生”という意味のツアー・タイトル「Live is Life TOUR」が予言であったかのように、ここに来て、吉川の人生とライブ活動はさらに強くリンクしている。
ライブ写真撮影:平野タカシ
武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ写真提供:東京都
ライブ情報
2018年1月20日(土)武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ
2018年1月21日(日)武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ
Musician
Guest Guitarist: Hideaki “EMMA” Kikuchi(THE YELLOW MONKEY)
Guitar: Shinichi Ubukata
Bass: Koji Ueno
Drums: Masafumi Minato
Keyboards: Hoppy Kamiyama
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