バレエ/ヴォーカル・グループ「・POINT」が渋谷ヒカリエでパフォーマンス、本物の技術とアイデンティティで新しい時代のバレエ・アートを発信

アーティスト

10月18日に初の楽曲配信を行った異例のバレエ&ヴォーカル・ユニット「・POINT」(ポイント)が、10月20日世界的なファッション・イベントAmazon Fashion Week Tokyoが開催されている渋谷ヒカリエにてパフォーマンスを行った。

・POINTは、クラッシックバレエを修得した4人のメンバーが、ビートとグルーヴを持ったダンスミュージック・サウンドに乗せて歌い踊るグループ。歴史的な名作や文化伝統のトリビュートと日進月歩のデジタル技術を多用、新しい表現を追求するユニット。

10月20日、数々の有名ブランドが参加するコレクション・イベントとして知られるFashion Week初のライブ・パフォーマンス・イベントを、渋谷を代表する施設の一つであるヒカリエで行った。ショーは2回、2階通路での通行する人へ向けられた路上パフォーマンスと3階東デッキでの2部構成となった。

今回、衣装をYUMA KOSHINO(小篠ゆま)がプロデュース。また、ミュージシャンズ・ハッカソンやTECHSといったイベントから集まったメンバーによる最新テクノロジーを使った映像や照明を用いた演出でのライブは「zenballet revolution」と名付けられ、西洋の極みであるクラッシック・バレエと和の思想文化を交差させ、女性の「美」を表現するスペシャル・エクスペリエンス・ショーとして実現した。

多くの人がヒカリエと聞いて思い浮かべる、JR渋谷駅からの連絡通路として有名な2階通路。ラベルの名曲「ボレロ」の旋律に乗せて3階エスカレーターを下って登場。Amazon Fashion Week Tokyoの映像が流れるスクリーンの前で、四つ打ちとFuture Bassやダブ・ステップなどのサウンドを盛り込んだ、新曲「WA」を披露。10分にわたる大曲を、時にエレガントに、時にエネルギッシュに、軽快さと重厚さ、そしてクライマックスの開放的な盛り上がりまで、しっかり歌い踊った。多くの人が足を止めて、バレエの美しい身体の動きと華やかな衣装に見とれた。

3階東デッキ特設会場では、最新テクノロジーを駆使した映像や照明演出を用いたライブ。プロジェクション・マッピングやタッチ・デザイナー、LED蛍光灯やリップル・ライトなど活用、古き良き和のテイストと近未来感をミックスさせた「・POINT」のダンスと歌を盛り上げた。ファッションデザイナー小篠ゆま、と音楽プロデューサー浅田祐介によるレーベル「Blind Spot」の楽曲を織り交ぜつつ、オリジナル楽曲「Bad Toes(Batou)」「新曲(タイトル未定)」と和要素の強いダンスミュージック2曲を披露、3曲目は10月18日より配信を開始した「Randomize Me」。約100年前に未来を描いたバレエ作品「La Chatte」(牝猫)をモチーフに、現代的な設定、AIが人間に恋をするというユニークなテーマを歌うこの曲は、世界最大のストリーミング配信アプリSpotifyが選ぶ期待の新人アーティストを収録したプレイリストにも選曲されている、評価の高い楽曲。この日も、全身の無駄な動きを一切排した4人のダンスとヴォーカルが、これから起こる未来においてのエモーションを体感させる力の込められたパフォーマンスとなった。

ラストは、禅や能の世界をモチーフとしたダンスポップ曲「MAIHANA-舞花-」を披露、コレクションショーの緊張感とライブの盛り上がりが重なった締めくくりを迎えた。バレリーナらしく終演のお辞儀「レヴェランス」でしっかりと締めた後、ステージ上に小篠ゆまを招き、会場を訪れたファッションやメディア関係者からの大きな拍手を受け、イベントは幕を閉じた。

ユニークな世界観、美しい身体表現を持つ「・POINT」の今後の活動は、音楽、ダンス、ファッション、アート、テクノロジー、様々な分野とのコラボレーションを行った新しいバレエ・アートを発信してゆくそうだ。本物の技術とアイデンティティを持って新しい表現に挑戦する4人に注目だ。

Amazon Fshison Week Tokyo
YUMA KOSHINO presents zenballet revolution 「・」point
セットリスト
2階
1.WA

3階
1.Bad Toes(Batou)
2.Gravity(仮)
3.Randomize Me
4.MAIHANA –舞花

主催:Blind Spot
衣装:小篠ゆま
映像・照明:浅田真理、Atelier O、M-Project、G-ONE INC.
ヘアメイク:実山幸恵、nerds
写真:三戸建秀

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