ユニコーン“100周年ツアー”、ニューアルバムを経て大きく変わった「初日のような」後半スタート
再始動から10周年+ABEDONが加入し現メンバーになった「服部」から30周年+川西幸一が還暦で60周年=合計100周年、というわけで2019年を「100周年アニバーサリー・イヤー」として、4月から12月までかけて50本を回る「ユニコーン100周年ツアー「百が如く」」を行っているユニコーン。そのツアー後半が、10月5日、東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールからスタートした。このツアー「百が如く」は、奈良市や川西&手島いさむの故郷である広島県呉市など、ユニコーンが初めてワンマンを行う場所がいくつか含まれているが、この日も「初めて来たですよ、ここは」(奥田民生)という会場である。
ニューアルバム「UC100V」をひっさげてのツアーだった前半の山場である武道館公演で、もう一作アルバムを作ることを発表、そのとおり10月2日に「UC100W」をリリースした。ということもあって、ツアー前半とはまったく違う、新しいセットリストになっている。「チラーRhythm」や「4EAE」などの「UC100W」収録曲を多数初披露、さらに「UC100V」の曲や解散前の代表曲、2009年の再始動以降の曲(意外なレア曲も含む)も、プレイされた。ツアー前半で演奏されたメドレーコーナーも、新しく作り変えたバージョンになっていて、曲から曲へと移り変わるたびにオーディエンスは驚き、喜び、爆笑する。
メンバーの衣裳やステージセット、照明や効果映像といった演出なども、前半から一新されている。最初のMCで奥田から「一個のツアーではありますが、初日のようなもんですね。ですからいろいろ変わってます。ただ、変わってないのは、100分で終わるとこ」とあったように、スタートから100分が経つと「ハッタリ」が鳴り響きライブが強制終了となる、というこの企画だけは、ツアー前半と変わらず行われている。
というわけで、「だからこんなダラダラしゃべってる場合じゃない」という方針で、曲と曲の間のブランクの時間を極力作らないように気を配りながら、しかしそれでも合間合間にゆるく楽しいMCをはさみながら、ステージが進んでいく。本編とアンコールの間にメンバーがいったんステージからはけるのを省略してすぐ演奏に入る、というのも、前半から引き継がれた。
アンコールでは、「UC100W」の発売日である10月2日に54歳の誕生日を迎えたEBIに、バースデーケーキのサプライズ。オーディエンスみんなで「ハッピーバースデー」を歌ってEBIを祝った。
この「百が如く」後半日程は、全23本。オリンパスホール八王子(11月6日)やABEDONの地元である山形やまぎんホール(11月29・30日)、中野サンプラザ2デイズ(12月4・5日)等を経て、12月16・17日の大阪フェスティバルホール2デイズでファイナルを迎える。その後ユニコーンは、12月25・26・27にインテックス大阪で行われるフェス「RADIO CRAZY 2019」に出演することが発表されている。(兵庫慎司)