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ポルノグラフィティ、メジャーデビュー20周年記念の東京ドーム2DAYSをWOWOWで放送

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ポルノグラフィティのメジャーデビュー20周年の集大成となった東京ドーム公演2DAYSライブ「ポルノグラフィティ 20th Anniversary Special LIVE“NIPPONロマンスポルノ’19~神vs神~”」。9月7日に開催されたDAY1を10月27日、9月8日に開催されたDAY2を11月3日にWOWOWにて放送する。放送に先駆けライブレポートが公開された。

1999年9月8日、シングル「アポロ」でメジャーデビューしたポルノグラフィティ。メジャーデビュー20周年を記念し、東京ドーム2DAYSライブを開催。神曲ばかりを集めた神セットリストと神がかり的なパフォーマンスでファンを魅了した。

初日・9月7日は、華やかなファンファーレとともに岡野昭仁と新藤晴一がメインステージへ登壇。1曲目「プッシュプレイ」のコーラスがドームに響き渡り、それが開幕の狼煙となった。

昭仁が「東京ドーム、最高の1日にして帰ろう!」と叫び、「メリッサ」へ。キャッチーでどこか哀愁も香るヒット曲を、伸びやかに高らかに歌い上げた。パフォーマンスではどこまでもかっこいい2人だが、広島県因島出身のご当地なまりを隠さない素朴さもまた魅力となっている。昭仁は、「あんたらの心は熱くなってますか?わしらがポルノグラフィティじゃ! わしらは今日一日、心してかかるわ!」と煽り、観客の闘志に火をつけた。

序盤に見られた20周年記念らしい演出の1つが、デビュー前からの付き合いとなる音楽プロデューサー・本間昭光をゲストに迎えた「メドレー」だろう。「ポルノグラフィティをぎゅっと凝縮したようなメドレー」と昭仁が紹介したように、「ミュージック・アワー」や「マシンガントーク」など多彩な楽曲を1つにまとめ上げた。

続いて、重厚なピアノに導かれるように「アポロ」へなだれ込む。ポルノグラフィティの歴史が始まった記念碑的楽曲を、前半はメンバーと本間昭光の3人だけでのアレンジで演奏し、後半はキャッチーでエネルギッシュに展開。20年という時の流れを音で表現してみせた。

懐かしい映像を挟み、中盤のソロセクションへ。小鳥のさえずりが合図となり昭仁が登場。「n.t.」を歌い始めると、MCの和やかな雰囲気とは一変、プロフェッショナルの顔になる。そのギャップもまた彼の魅力だ。一方、晴一はバンジョーやアップライトベースを伴いカントリー調のナンバー「Hey Mama」を軽やかに披露。彼らの音楽性の幅広さを垣間見せた。

後半戦は、ピンクのスーツに身を包んだホーン隊が参戦。「渦」では、バンドアンサンブルとホーンセクション、そしてパワフルなボーカルが相まって音の贅沢な渦に巻き込まれているようだった。「おなじみのこの曲をFIRE HORNSとともにもっともっとアゲアゲで行くぜ!」と宣言し、「ジレンマ」へ。昭仁は軽やかにステップを踏みながら見事に歌い上げたかと思えば、「愛が呼ぶほうへ」では厚みのあるサウンドを受け止めた温かな歌声で会場を包み込んだ。

「手を抜くことなくまだまだ行くよ!ついてこれる?」と挑発し、怒涛の終盤戦へ突入。歪んだギターとグルーブ感に圧倒される「ラック」、キャッチーで高揚感溢れる「キング&クイーン」とパワフルなナンバーを連打。ホーンがイントロを奏でると、観客がすぐさま「wow wow」と声を上げた「Mugen」。「ハネウマライダー」で昭仁がセンターステージへと走り出すと、観客はそれに応えるべく全力でタオルを振り回した。

ラストを飾ったのは、50作目となる最新シングル「VS」。金の紙吹雪が舞う中、1曲目で披露した「プッシュプレイ」の1フレーズ「あのロッカーまだ闘ってっかな?」と、自らのキャリアを投影するような歌詞に思いを込めて1日目を締めくくった。

2日目は、まさにデビュー記念日の当日。いきなり客席に近いセンターステージに姿を見せ、オーディエンスを歓喜させた。晴れやかな「プッシュプレイ」で開幕を告げた後、「お前らの魂の叫びを聴かせてくれ!」と煽り、「Mugen」を奏で始めたではないか。前日では、ライブ終盤に披露した楽曲を、のっけに持ってくるとは意表を突かれたが、これもまた神セットリストたる証だろう。

デビュー記念日に歌う特別な「アポロ」に続き、1日目は昭仁がソロで弾き語った「n.t.」を2日目はスケールの大きなバンドサウンドで届けた。また、「Twilight,トワイライト」では、ステンドグラスを思わせる美しい映像が映し出されるなか、厳粛さを伴う歌声と繊細なギタープレイで幻想的な世界観を創り上げた。

2日目のソロセクション、昭仁の「瞳の奥をのぞかせて」ではバイオリニスト・NAOTOが登場。場内から温かな拍手が贈られた。晴一は、「ウェンディの薄い文字」をアコースティックとエレクトロの融合したスタイリッシュなサウンドで表現。ぽつりぽつりとつぶやくような歌唱もマッチして、おしゃれなひとときとなった。

攻撃的なまでの力強さを備えた「リンク」からは、ゴージャスなストリングスが参加。「サウダージ」では涙腺を刺激する切ない名曲に、ストリングスが程よい緊張感を与え、スリリングな扉を開けた。さらに、晴一のメランコリックでパワフルなレスポールギターが鳴り響き、楽曲の世界観をぐっと奥深いものへと押し広げた。

終盤戦、「2018年に出して、ポルノグラフィティの新機軸になった楽曲」と告げた「Zombies are standing out」で、重厚でエモーショナルなロックに合わせて噛みつくように吠えた昭仁。荒ぶる魂を象徴するように、火玉が次々と打ち上げられ、会場の熱気はさらに増していった。

「ヒトリノ夜」「瞬く星の下で」など、前日のセットリストにはなかったナンバーを立て続けに鳴らした2人。ライブの定番人気曲「ハネウマライダー」もストリングスと競演することで、前日とはまた違う新しい響きを手に入れていた。

本編も残すところあと1曲となると、昭仁はまるで親友に面と向かうような親密さでこのライブへの思いを語り始めた。大阪の吹田にあるスタジオに入った25年前は、音を鳴らすだけで楽しく、と同時に大きな夢を描いていたという彼ら。「駆け出しの、めいっぱい夢を描いていた僕らが想像できんかったところに、今、立っています。20年で、一番ステキで素晴らしい景色を見せてもらいました」と、感謝の気持ちをまっすぐに伝えた。

その思いとともに、最後に鳴らしたのは「VS」。20年、走り続けてきた彼らだからこそ歌える言葉を真心こめて届け、大きな感動に包まれながらスペシャルライブの幕は降ろされた。

大舞台に臨む高揚感と煌めくようなエネルギーに満ち溢れた1日目。大舞台とそこに集う人が生むパワーを受け止めながらそれを強大な力に変えた2日目。ポルノグラフィティの20年間を濃縮したような、アツく濃密で心揺さぶられる2DAYSだった。そんな彼らの、ほとばしる情熱や熱気を帯びた息遣いまでもがリアルに伝わる映像で、その感動を間近に体感してほしい。