大倉忠義、成田凌出演『窮鼠はチーズの夢を見る』行定勲監督が映画化
水城せとなの傑作コミック「窮鼠はチーズの夢を見る」/「爼上の鯉は二度跳ねる」が、行定勲監督により『窮鼠はチーズの夢を見る』のタイトルで2020年に実写映画化されることが決定した。
本作で主人公・大伴恭一(おおともきょういち)を演じるのは、映画では『100回泣くこと』に続き単独主演を務める大倉忠義。
学生時代から「自分を愛してくれる女性」と付き合い、受け身の恋愛ばかりを繰り返してきた恭一は、ある日、後輩の今ヶ瀬渉(いまがせわたる)と7年ぶりに再会。「昔からずっと好きだった」と突如想いを告げられ、今ヶ瀬の一途なアプローチに振り回されていくうちに、やがて恭一は胸を締め付けるほどの恋の痛みに翻弄されていく。
そして、そんな恭一を好きになってはいけないと頭ではわかっていながらも、彼への想いを募らせ葛藤する姿に誰もが共感せずにはいられない今ヶ瀬渉役を、『愛がなんだ』、『カツベン!(仮題)』など話題作への出演が絶えない実力派・成田凌が務める。
メガホンを取るのは、ベルリン国際映画祭では国際批評家連盟賞を2度も受賞するなど、日本を代表する映画監督・行定勲。その繊細な表現力と確かな演出力で、様々な愛のかたちを写し取ってきた『ナラタージュ』、『リバーズ・エッジ』に続き、本作では、揺れ動く2人の男性の切なくも狂おしい恋を、時に繊細に時に大胆に描く。
大倉忠義 コメント
素直に、とてもピュアなラブストーリーだと思いました。もちろん衝撃を受けましたが、恋に落ちるきっかけというのは、誰にも分からないものだなと。行定組でのお芝居は大きなプレッシャーがありますが、とても贅沢な時間だと思うので、堪能したいと思います。成田さんと初めて共演させていただきますが、お互いすんなり入っていけそうな気がして楽しみです。人が人を好きになるということに境界線はないということを、この映画を通じて感じてもらうきっかけになればと思います。
成田凌 コメント
セリフの一言一言がとても繊細で、どう表現していくか、とてもやりがいがある作品だと感じました。
現場に入り、大倉さんと対峙しないと見えてこない感情はきっとあると思いますが、今ヶ瀬という役に自分がどう寄り添えるか、今から胸が膨らみますし、心のスイッチが入りました。きっと、誰にとっても共感してもらえる恋愛が描けると思います。行定組の一員として、丁寧に一生懸命に作っていくので、観て頂く方それぞれが自由に楽しんでもらえたら嬉しいです。
行定勲監督 コメント
男と男の性愛を区別することなくリベラルに描く原作の在り方と、深い共感を得るセリフの素晴らしさに感銘を受けました。
マイノリティの人が受ける社会の偏見や苦悩に焦点を当てるだけでなく、人と人がぶつかり合う激しくも切ない個人の物語に惹かれ映画化を切望しました。これは、人を受け入れることについての映画になると思います。大倉忠義と成田凌は、私が撮りたいと思っていた俳優たちです。私の新たな恋愛映画への挑戦は、二人の持つ男の繊細さと色気で今までにない映画に昇華されることを確信しています。私はラブストーリーをいくつも作ってきましたが、これまでとは違う新しい愛のカタチに期待してください。