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ゴスペラーズ、トリビュートイベントで総勢37名の盛大なセッション

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「ゴスペラーズ 25th Anniversary tribute live ~BOYS meet HARMONY~」

本年12月21日にメジャーデビュー25周年を迎えるゴスペラーズ。アニバーサリーイヤーを彩るプロジェクトの第1弾として、3月20日に初のトリビュートアルバム「The Gospellers 25th Anniversary tribute 『BOYS meet HARMONY』」をリリース。

このアルバム発売を記念した「ゴスペラーズ 25th Anniversary tribute live ~BOYS meet HARMONY~」が3月25日、Zepp DiverCityにて開催され、トリビュートアルバムに参加した7組とゴスペラーズ、計8組のアーティストがライヴを繰り広げた。

ステージは、ゴスペラーズがアカペラのアッパーチューン「Gospeller’s Theme」を歌いながら1人ずつ姿を現す演出でスタート。5人の歌にのせて、この日の出演アーティストを紹介していった。

UNIONE、FlowBack、COLOR CREATION、XOX(キスハグキス)、SIRUP、SOLIDEMO、大野雄大(from Da-iCE)の順番で登場し、全員がズラリとステージに並んだ。村上てつやが叫ぶ。「BOYS meet HARMONYオールスターズ!」総勢36名のヴォーカリストが揃う壮観な光景がステージに広がった。

イベントのトップバッターを務めたのは、ヴォーカル・グループのCOLOR CREATION。ブライトなアップチューン「Blue Sky」では、途中客席に向かい「ゴスペラーズさんをお祝いする人手を上げて! ハイ!」と観客を巻き込み、会場中がスルーハンズとなった。

続いて「レーベル(キューンミュージック)の大先輩、ゴスペラーズさんの顔に泥を塗らないように、きばっていきますんで、よろしくお願いします」という言葉とともに、ダンス&ヴォーカル・グループ FlowBackがステージへ。緩急あるシャープなダンスと動静あるヴォーカルワークを武器に、メリハリあるパフォーマンスを披露した。

「ソロだけど、みんな俺とユニット組んでな」と、登場したのはSIRUP。クールでチルなビート、低音がフロウする艶っぽい声でZepp DiverCityを深い夜に誘う。一転、カバーの「永遠(とわ)に」では、最後の転調後のハイトーンまで余裕で歌い切る実力を見せた。

ヴォーカル・グループUNIONEは、1曲目の「FREAKY」でマイクスタンドを使いヴォーカル・グループらしさを印象付けた。カバー曲「熱帯夜」と、アップチューンの新曲「アマンテ」を続けて披露したが、両曲、ラテンフレーバーをうまく使ったアプローチに、このグループの音楽的な自由度を感じた。

ダンス&ヴォーカル・グループXOXがステージへ。アッパーチューンでも、メンバー毎の声の違いや、歌のニュアンスの違いわかる歌力。MCでは、ステージバックに吊るされていた”ゴスペラーズの25周年ロゴ”を見つけ、シルエットだけでゴスペラーズさんはわかるよね、すごいよね、今日はありがとうございます、ロゴに向かい一礼というナチュラルボーンキュートな姿も披露。カバー曲に「月光」を選んだのは、メインボーカルの安井一真が、まだ専門学校生だった頃にカバーした曲だったから、というエピソードも印象的だった。

8人組、しかも高身長メンバー揃ったSOLIDEMOが登場。MCでゴスペラーズの物真似をしていることに触れ「この場をお借りして謝罪させていただきます」と会場を爆笑させた。彼らがカバーしたのは「星屑の街」。アカペラ曲に繊細なバックトラックをつけたアレンジが、楽曲の世界観を広げていた。

全曲、バラードで挑んだのは、ソロデビューアルバムの発売が控える大野雄大(from Da-iCE)。オリジナル曲「この道の先に」を堂々と、「あなたに逢いたくて~Missing You~」(松田聖子のカバー)を切なくも力強く歌い、実力を見せた。サプライズゲストとしてDa-iCEのボーカル・花村想太を呼び込み、カバー曲「新大阪」へ。2人とも、原曲の歌い回しを無理なく自分の歌に寄せたアレンジにしていて驚いた。

そして、いよいよゴスペラーズのステージがスタート。5人が最初に放ったのは、アカペラ「ひとり」。続いて「SING!!!!!」。ゴスペラーズ史上、最高速のアッパーチューンに、観客のテンションも上がっていく。

最新シングル「In This Room」の後は、ソウルフルなナンバー「1, 2, 3, for 5」。終わるとメンバー1人ずつ挨拶。「デビュー当時はヴォーカル・グループがいなかった、それがこんなに仲間が増えたことが嬉しい」と黒沢 薫。

観客に「みんなの気持ちを代弁します――♡(ハート)がいくつあっても足りない!」と始めた安岡 優は「好きがいくつあってもいい。その好きは、同じ音楽の元に産まれた兄弟だから」とロマンチックにまとめ、会場から喝采をさらった。「やっと仲間を得られた。本当にずっと大事にしていきたい。幸せです」と北山陽一。

酒井雄二は、今日の出演者が自分たちの曲をかっこよくカバーしてくれたから、それぞれのライヴで歌って欲しいと述べ「ぜひ、俺たちの曲のこと、よろしくお願いします」と結んだ。

最後に村上てつやがマイクをとった。この日、残念ながら共演出来なかったトリビュートアルバム参加アーティストのCreepy Nutsと港カヲル(from グループ魂)に感謝の気持ちを述べた後、こう続けた。

「音楽を志した者たちが、できるだけ長く歌い続けて欲しい、奏で続けて欲しいと思ってます。だからゴスペラーズも、これからもずっと歌い続けていくことを約束します。」この言葉を受けて歌われたのは、メジャーデビュー曲の「Promise」だった。

アンコールでは、大野のライヴに登場した花村も加え、総勢37名のヴォーカリストがステージに並んだ。それぞれがカバーした曲をゴスペラーズと一緒に歌うというスペシャル企画「BOYS meet HARMONY スペシャルメドレー」へ。

「ミモザ」「月光」の後、「新大阪」。この曲で、村上が、大野と花村の間から、スッと顔を出して歌い始めるという荒業に近いアドリブを決行。本来ならばステージ中央で歌い始める予定だったのだろう。村上を探し、見つけた途端に笑顔になる大野と花村。会場中が、大爆笑となった。

黒沢とSIRUPのユニゾンで始まった「永遠(とわ)に」では、ゴスペラーズとSIRUP以外のアーティストたちが、口ずさんでいるのが見えた。サビを合計10人で歌うという圧巻のシーンが印象的だった「星降る夜のシンフォニー」。

続く「熱帯夜」では、後半の ♪baby baby baby baby…♪ で、ステージも客席も大合唱となった。ステージと観客が曲に合わせてスルーハンズした「星屑の街」。ゴスペラーズのライヴには無かった、楽曲の新しい表情だった。

最後はゴスペラーズだけでのアカペラに繋げる。ステージ上のアーティスト全員が、ステージ中央にいる5人をのぞき込むようにして、ハーモニーに聴き入っていた。スペシャルメドレーが終わった後、ステージ上で思わずガッツポーズをとる人がアーティストが何人もいた。

観客も声援と拍手を送り続けていた。この日、そこにいる人たちが、同じ思いだったに違いない――きっと、こんな風に。

「一生の記念になるライヴを、皆さん、どうもありがとうございました!」(By 村上てつや)

イベント同日、ゴスペラーズの新曲「抱きしめて」が、テレビ東京・金曜8時ドラマ「執事 西園寺の名推理2」(4月19日 金・スタート)の主題歌に決定したことが発表されたほか、6月には、ゴスペラーズ主催コラボレーションライヴイベント「ゴスフェス」が控えている。

ゴスペラーズの25周年プロジェクトは始まったばかり。これから続々と、嬉しい発表が行われるだろう。

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