kolme、アッパーかつスローファンクの魅力に溢れた超満員のツアーファイナル
“楽曲派”と呼ばれ、作品力に定評を持つ3人組ユニットkolme(コールミー)。1年半ぶりとなる全国ツアー「kolme Live Museum 2019 〜Hello kolme〜」が、3月30日に東京・渋谷WWW Xでツアーファイナルを迎えた。
オープニングSEは、メンバーMIMORIの手による出来立てホヤホヤの新作トラックだ。流麗なるダンスポップがオーディエンスのテンションを煽る。勢いそのままに1曲目は、新時代を切り開くアッパーチューン「Tie me down」からスタート。kolmeのアレンジメントを手がけるRumbによる鍵盤が踊るピアノリフが熱気にあふれたフロアを扇情していく。
kolmeの3人は、デビュー時より詞曲や振り付けを自ら手がけるなど、次世代クリエイターとしての成長と進化が止まらない。新作アルバム「Hello kolme」収録曲が、Spotify主要公式プレイリストに驚異の15同時リストインし、Apple Music、そしてJ-WAVE「TOKIO HOT100」でもフィーチャーされるなど、音楽ファンから注目度急上昇中の存在だ。
代表曲「Hello No buddy」、そして「Why not me」では、耳が喜ぶスローファンクな快楽を鳴らし、初期人気曲である「I’m alone」「In my dream」では、水を得た魚のごとくダンサブルに歌い踊る様がエモーショナルだ。
途中、BPMが加速していく驚異のダンスタイムを経て、謎のコントへ突入。お笑い芸人役:KOUMI 〜 上司役:MIMORI 〜 スナックのママ役:RUUNAという設定でファンにはおなじみの「スナック秋元」のコーナーへ。平成のヒット曲として小泉今日子「あなたに会えてよかった」などを、リーダーRUUNAが熱唱するワンシーンも。
軽快なトークも魅力の3人。真面目そうだけどどこかヌケているRUUNA、サイコパスちっく? ユーモラスなMIMORI、ヘルシーかつセクシーな魅力のKOUMIという、親しみやすいキャラクターが垣間見えてくる。MCではひさしぶりとなった、全国ツアーについて語られていく。
RUUNA「全国6箇所をまわらせていただいて。あっという間でしたね」
KOUMI「ツアー自体ひさしぶりだったから余計早かったのかなって」
RUUNA「だって楽屋で3人で話してたの。“緊張してないよね”って。でも、みんな“御飯が喉を通らないね”って(笑)。“あ、これが緊張なのかな”って(苦笑)」
MIMORI「おかしいよね(苦笑)。いつもならたらふく食べているんですよ」
KOUMI「カラダは正直だな(笑)。それだけ、ツアーファイナルを楽しみにしてきたってことで(苦笑)」
そして、RUUNAが「今年はたくさん配信していきます! 4月15日に新曲『Brand new days』をリリースします。また新しいテイストへチャレンジしています」と情報解禁。
当日、ライブ終演後にサプライズ的にオンエア。ベースミュージック・テイストがサグいイントロダクションから、軽やかなkolmeらしさへと加速していく洋楽風ポップチューンへと仕上がっていた。
そして、後半戦スタート。大人テイストを感じる「No need to rush」では、KOUMIによる英語ラップが映え、“心配しないで自分のペースで生きていこう!”というメッセージを伝えていく。女性ファン人気の高い「Say good bye」では、力強いガール像を、歌詞やリズムに合わせて加速するハンドクラップで表現。リスナー共々盛り上がれるライブならではのエンタテインメントを展開。
「You don’t know me」では、ピアノ&DJを担当するRumbに加え、ギタリストとしてRyotaも参加。アグレッシヴな生演奏スタイルで盛り上げていく。ライブ人気ナンバーワンの「Way I am」での圧巻のリズミカルなピアノロックなギター・サウンドで最高潮となるオーディエンス。オーラスへ駆け抜けていく「The liar」「One time」では、メンバー3人によるキレの鋭いダンスパフォーマンスがさらにダイナミクスを更新していく。
ラスト前、RUUNAによる感謝が述べられた。「今回リリースしたアルバム『Hello kolme』は、今までで一番の自信作となりました。全国ツアーをまわっても、みんながこんなに受け止めてくれるんだって嬉しくなりました。ありがとうございます。最後は、アルバムでもライブでもこの曲で終わりたいと思っていたナンバーです。はじめて両親に向けて作った曲があって。それこそ、お客さんやスタッフ、みなさんがいるおかげで、やりたい音楽を作っていけているんだと思っています。また4月に新曲の配信があるので楽しみにしていてください」。
ラストは、軽やかにポップビートが跳ねるポジティヴィティに溢れた感謝のナンバー「My everything」へ。メンバーが涙しながら歌うというワンシーン、感動のもらい泣きが広がるフロアによって大団円を迎えた。
今年12月、kolmeは結成5周年を迎える。ティーンエイジャーから音楽シーンの荒波を乗り越え活躍してきた彼女たちのクリエイティヴな成長は、テクノロジーの進化とともに再構築されつつある次世代音楽シーンの光明となりそうだ。
text by fukuryu(音楽コンシェルジュ)
セットリスト
〜SE〜
M1. Tie me down
M2. Don’t be afraid
M3. I’m alone
-MC-
M4. Hello No buddy
M5. Why not me
M6. In my dream
Dance time
-MC-
M7. スナック秋元 1. 「あなたに会えてよかった」
M8. 2. 「I LOVE YOU」
-MC-
M9. No need to rush
M10. Say good by
-MC-
M11. Real love
M12. You don’t know me
M13. Way I am
M14. The liar
M15. One time
-MC-
M16. My everything