MY FIRST STORY、初の横浜アリ公演を4/14 WOWOWで放送
結成から8年。ロックシーンを全力で駆け抜けてきたMY FIRST STORYの現時点での集大成となる横浜アリーナ公演が行われた。
バンドとしては初の横アリ単独公演でありながら、彼らにとって大きなチャレンジとなる2Days開催。しかも、2日間で演奏する楽曲に被りがなく、全く異なるセットリストを用意するというライブは、ここまで常に自分たちに高いハードルを課しながら、それを乗り越えてきたマイファスらしい試みだった。昨年10月にリリースされたアルバム「S・S・S」を引っ提げて、昨年7月から開催してきたツアーのファイナルとして有終の美を飾った2日間から、DAY-2の模様をレポートする。
Hiro(Vo)、Nob(Ba)、Teru(Gt)、Kid’z(Dr)がステージに姿を現すと、暗く落とした照明のなかで「lonely」を静かに歌いはじめた。「2日目はじめるぞー!」というHiroの絶叫が口火を切った「ALONE」から、マイファスの真骨頂である荒々しいバンドサウンドが広いアリーナ会場を完全に掌握していく。
イントロがはじまった瞬間に大歓声が響き渡った「M.A.D」では松明の炎がゆらゆらと揺れ、「君のいない夜を越えて」や「One Step」では、会場から湧き上がるシンガロングにメンバーは穏やかな笑顔が浮かべていた。Hiroが上着を脱ぎ捨てて戦闘モードへと切り替わった「The Story Is My Life」では、「そのこぶし天高く上げてくれー!」という煽り文句に、会場のボルテージは天井知らずに高まっていく。冒頭は、彼らの楽曲のなかでも「孤独」の色合いが強く滲み出た曲が多かった。
中盤はセンターステージに移動して、アコースティック編成で「『花』-0714-」を届けた。バンドアレンジ以上に人肌の温もりが感じられる真っ直ぐな「愛」の歌に会場が酔いしれる。Kid’zの提案で、お客さんが携帯電話のライトを灯した「Calling you」では幻想的な光が会場を埋め尽くした。激しいエモーショナルをぶつけるロックな楽曲がマイファスの武器だが、その一方、弱さを曝け出した消えそうなほど儚いバラードが彼らの本質にはある。
再びメンバーがメインステージに戻ると、厳粛なインスト曲「monologue」にのせて、Hiroは「お前たちは運命を信じるか!?」と語りかけた。「自分自身で勝手に限界なんか決めてるんじゃねえぞ!」と。その想いを託した「虚言 NEUROSE」以降、「“BOOM”」や「Zero Gravity」「ACCIDENT」といった楽曲たちで、マイファスの“ライブバンド”としての実力が全開放されていった。
「REVIVER」で会場の熱気が最高潮に達し、ラストを飾ったのは「不可逆リプレイス」。途中でHiroが「ずっとひとりだと思ってたけど、この2日間でこんなに仲間がいたことを確認できました。いつまでも一緒に生きていこうぜ!」と叫んだ。思えば、「lonely」からはじまったこの日のライブ。それは、ひとりぼっちだった青年が大勢の仲間との「絆」に気づくまでのストーリーのようだった。
このDAY-2の模様が、4月14日 21:30にWOWOWで放送される。DAY-1は、5月10日に再放送を予定している。
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