ユニコーン、“きっかり100分”の100周年ツアー「百が如く」埼玉より開幕
再始動から10周年+ABEDONが加入し現メンバーになって初めてのアルバム「服部」から30周年+川西幸一が還暦を迎えるので60周年=合計100周年、ということで2019年を「100周年アニバーサリー・イヤー」と定めたユニコーンのツアー「ユニコーン100周年ツアー“百が如く”」が、4月6日埼玉・三郷市文化会館からスタートした。
3月27日にアルバム「UC100V」がリリースされたばかりのタイミングなので、通常ならニュー・アルバムのお披露目ツアーにあたるわけだが、それだけでなく、「100周年アニバーサリー・ツアー」であることに主軸が置かれた、特別な構成。
「UC100V」の収録曲に加えて、「シャンブル」(10周年)の収録曲、「服部」(30周年)の収録曲、川西幸一がボーカル(60周年)の楽曲などでセットリストが組まれており、それらをこのツアーならではの聴かせ方・観せ方で、プレイしていく。
他のバンドではありえないがユニコーンでは恒例の、メンバーの担当楽器が変わる楽曲も披露される。特に「服部」にまつわる箇所では、超満員のオーディエンスの興奮がピークに達する。
また、ステージ・セット含め、大規模な舞台演出が組まれたツアーにもなっており、ファンの耳と目を楽しませた。
なお、2019年が「100周年」であること、そのスローガンが「『働き方改楽 なぜ俺たちは楽しいんだろう』であることから、今回のツアーの尺は100分であることが、事前のラジオ番組出演時に明かされており、実際にその公約に沿って進行。長いトークや楽器交換時のロスタイムはほぼゼロの、コンパクトで濃密なステージになった。
MCのたびに「今日は100分でお送りします」「でもマジで100分で終わらん気がしてきた」「順調に進んでおります、100分で終われるかもよ?」「ヤバい、100分越えるぞ」などと、奥田民生は口にしていたが、最終的にはきっかり100分で終了した。
このツアーは、7月3・4日の日本武道館で前半戦が終了、8月31日の宜野湾海浜公園屋外劇場(MONGOL800との対バン)を経て10月5日かつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホールから後半戦がスタート。12月16・17日大阪フェスティバルホールまで、全部で50本のスケジュールが切られている。
日程の中には、ユニコーンが結成以来初めてワンマンを行う奈良県のなら100年会館(6月23日)や、こちらもワンマンは初となる川西幸一・手島いさむの出身地、広島県呉市の呉信用金庫ホール(呉市文化ホール)(10月12・13日)も、含まれている。
テキスト:兵庫慎司
写真:三浦憲治