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さだまさし、全国ツアー「新自分風土記」千穐楽を12/28にWOWOWで放送

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全国ツアー「新自分風土記」千穐楽 Photo by 田中聖太郎
全国ツアー「新自分風土記」千穐楽 Photo by 田中聖太郎

さだまさしの最新ツアー「新自分風土記」の千穐楽となった12月5日、東京国際フォーラム ホールAでのライブを12月28日21:00よりWOWOWで独占放送する。

さだまさしは、2枚組のセルフカバーアルバム「新自分風土記Ⅰ~望郷篇~」「新自分風土記Ⅱ~まほろば篇~」を携え、全国で46公演を敢行。千穐楽はさだにとって通算4416回目のコンサートとなる。

約5千の客席はチケットソールドアウトで、広い会場に期待感が満ちる中、幕は上がった。オープニングは1977年にリリースした名曲「雨やどり」。続いて「望郷篇」に収録された「長崎小夜曲」(ナガサキシティセレナーデ)が披露され、これまでにない大人っぽいムードで長年のファンをも酔わせた。

「望郷篇」はバックバンド「さだ工務店」のメンバーである倉田信雄(ピアノ、キーボード)がアレンジを担当し、ピアノの音色と共に、さだの歌声がシンプルに響きわたる。「精霊流し」ではアルバム収録時、浦上天主堂の聖歌隊が歌ったイントロを観客に歌ってもらうと宣言し、ステージから手を振って観客のハミングを指揮した。その合唱で会場に一体感が生まれた。

「ふるさとの歌を3曲、聞いてもらいました。初めてさだまさしのコンサートに来た人は『聞いていたのと違う』と思っているかもしれない。『話が短いな』と……」さだは、そう前フリをしてニヤリと笑み「(トークは)こっからや」と宣言。

「23時間57分のひとり旅」という、汽車旅についての長いエピソードを語り始めた。昭和40年ごろ、中学生のときに下宿していた東京から長崎まで夜行列車で帰ったときの実話で、身振り手振り付き。落語のように起承転結のある見事なトークで、観客をたっぷり笑わせた。

その後、「神の恵み~A Day of Providence~」ではギターの弾き語りで、戦後の長崎で人々の意識が変わっていったその瞬間のほろ苦さをせつせつと歌い上げ、原爆が投下された長崎に生まれ育った、さだの原点を表現した。後半はさだが「心のふるさと」と言う古都・奈良へささげた「まほろば篇」から「生生流転」「まほろば」などを歌った。

やはり「さだ工務店」の一員である田代耕一郎(ギター)によるアレンジで、ギターの演奏と共にフォークソングの王道とも言える哀愁たっぷりの歌が披露された。

「今日のコンサートはちょっとマニアックで、さだまさしの“通”以上、“フェチ”以前というライン。マニアのためのコンサートをやりました。WOWOWで放送されるので、『雨やどり』で間違えたところも、放送されてしまうな」と苦笑いしつつ、46年間歩んできた道のりに思いを馳せ、「元気に歌わせていただけることに感謝しています」と観客に頭を下げた。

アンコールは東大寺のお水取りを題材にした「修二会」で、ギターを激しくかき鳴らしながら熱唱。音楽性を追求した完成度の高いパフォーマンスに拍手が鳴り止まず、感動のうちにツアーを締めくくったファイナル公演は幕を閉じた。

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