三味線プレイヤー上妻宏光、“伝統と革新”を体現した北京公演が大盛況にて終了
1月18日、中国・北京天橋芸術センター劇場で行われている相約北京(Meet In Beijing)フェスティバルにて上妻宏光、初となる北京公演「NuTRAD 伝統と革新 ジャンルを超えるコンサート」が行われた。
相約北京(Meet In Beijing)フェスティバルは、2000年から始まり、これまで19回、世界各地のアーティストが参加し開催されており、中国文化部、北京市政府、国家映画放送総局、中国対外演出会社と北京市文化局が共同主催による大規模フェスティバルである。
本公演は“伝統と革新”をテーマに津軽民謡、EDMを取り入れたオリジナル曲からシャンソンやJazz、J‐POPのカバーまで披露し、会場は大盛況のうちに幕を閉じた。
冒頭はオリジナル曲の「AKATSUKI」「BEAMS -NuTRAD-」でEDMと三味線を融合させた革新的な楽曲からスタート!客席からは自然と手拍子が湧き、開始早々一体感が生まれた。また、MCでは北京語に挑戦。客席からは暖かい拍手が沸き上妻宏光と客席の距離は一気に縮まった。
今回サポートメンバーであるパーカッショニストはたけやま裕との「ONE TO ONE」、そしてピアニスト阿部篤志とのジャズアレンジをした「枯葉」、即興演奏が冴えわたりながら息のあったセッションも披露。1部は‟革新”を見せつけられた圧巻のステージとなった。
2部は、和装で登場し「津軽じょんから節(旧節)」を演奏すると真髄に迫る演奏で客席は息を飲み見つめた。その後、上妻は「日本のこの曲は知っていますか?」と千昌夫の「北国の春」と米津玄師の「Lemon」を披露。
「北国の春」は中国の歌手にカバーされており有名な曲。「Lemon」は中国の配信サイトでも非常に人気な曲であり、客席からは驚きと共に、「知っている!知っている!」という歓声が沸いた。
後半の「FUN」や「宴」ではピアノとパーカッションとの熱いセッションが繰り広げられると、大迫力のステージに客席からの手拍子が鳴り響く。公演全体を通じて、ここまで三味線の多様性と真髄を表現できる上妻宏光のアーティスト性を改めて体感させられ、会場では上妻宏光の作り出す音楽を純粋に楽しんでいる様子が肌で感じられる公演となった。
上妻宏光は「これから中国の方々との交流も重ねて、もっともっと中国の皆さんと音楽を通じて一つになりたい」と、中国での活動にも意欲を見せており、これからの活躍が楽しみだ。
また、3月4日には上妻宏光の原点である津軽五大民謡を中心とした“伝統的側面”を体現したソロデビュー20周年記念アルバム、矢野顕子と上妻宏光の新ユニット“やのとあがつま”による民謡を革新的に表現した1stアルバム「Asteroid and Butterfly」がCDとLPでリリースされる。
セットリスト
M1. AKATSUKI
M2. BEAMS -NuTRAD-
M3. 時の旅人
M4. 風林火山〜月冴ゆ夜〜
M5. ONE TO ONE
M6. 枯葉
M7. Libertango
M8. 津軽じょんから節(旧節)
M9. 津軽よされ節
M10. コンドルは飛んで行く※ピアノ、 パーカッションのみ
M11. 北国の春(千昌夫カバー)
M12. Lemon(米津玄師カバー)
M13. 虹色の風
M14. 田原坂
M15. FUN
M16. 宴
EC1. Zipangu
EC2. BEAMS -NuTRAD-