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NIGHTMARE 活動休止中の3年間、何を想い、そして歩き始めるのか? 【Ni~ya(Ba)&RUKA(Dr)編】

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2016年の一時活動休止から3年。2020年2月11日(火・祝)横浜アリーナで復活ライブ『NIGHTMARE 20th Anniversary SPECIAL LIVE GIANIZM ~再悪~』を開催するNIGHTMARE。2019年10月14日Zepp Tokyoにて開催されたイベント『little HERARTS.11th Anniversary Special LIVE「伊達漢祭」』のアンコールでNIGHTMAREとして2曲を演奏し、バンド復活を伝えた彼らが結成20周年となる2020年、ついに活動を再開する。この3年の間メンバーは何を想い、そして歩き始めるのか? メンバー5人に訊いたインタビューの第一弾、Ni~ya(Ba)&RUKA(Dr)編をお届けする。

――3年ぶりの再会ですので、まずはNIGHTMAREを待っていてくれたファンのみなさんへのご挨拶をお願いします。

Ni~ya:ご無沙汰しております。NIGHTMAREのベース、Ni~yaです。約3年3ヵ月、活休を経て、このたびようやくNIGHTMAREとして復活する訳なんですが。横アリに向けてのリハーサルも今日から始まるんで、自分のなかではいろいろ手応えをめちゃくちゃ感じてるんで、ぜひみなさん期待してて下さい。

RUKA:お待ちどうさまでした、帰ってきました。今日からリハーサルも始まるんですけど、もちろん100点を目指すんですけど、セットリスト、自分のプレイ、もろもろ総合的に含めて、最低限足切りの80点はクリアしたなと思ってます。

――3年ぶりに5人で集まってみて、すごく変わった人、逆に前とまったく変わらないなというメンバーと、いろいろ感じたと思うんですが。

RUKA:変わってないよなー。マジで、みんな。

Ni~ya:たしかに! 変わってねぇや。でも俺、この前ゾジー(YOMIの愛称)と2人で呑んでていろいろ話したんだけど、なんか、いうことがいっちょ前になってて“大人になったな”っていうのは感じましたね。昔はそんなこと思わなかったのに。俺がいまだにガキのままなだけかもしれないですけど。大人っぽく感じましたね。

RUKA:俺は3年ぶりといかいわれても、久々な感じはまったくしないんですよね。だって、それまで16年もずっと一緒にいたんだから。たかだか3年離れてたところで、別になんも変わらないですよ。これが5歳から8歳の3年だとね、顔も大幅に変わるけど。この歳になると、みんな顔もさほど変わらないんで。だからね、みんなが想像してる以上に久しぶり感はこっちはないですよ。だって、頻繁に会ってる人もいた訳だから。Ni~yaなんてずっと咲人といたでしょ?(咲人/GtのソロプロジェクトJAKIGAN MEISTERではサポートBaとして活動)

Ni~ya:うん。

RUKA:gremlinsも観に行ったりしてたじゃん?

Ni~ya:そうだね。

RUKA:だから、そんな久々な感じはないし。見た目が大きく変わった人が誰もいないので。

Ni~ya:いないね。

RUKA:体重もみんな微増微減ぐらいじゃない?

Ni~ya:うん。ほとんど変わってないよね。

――Ni~ya さんも青髪のままですしね。

RUKA:そう。ホント、さほど変わってないんですよ。こっちは。

NIGHTMARE/YOMI(Vo)

NIGHTMARE/YOMI(Vo)

おぼろげながら、2020年の20周年のときに再開できたらいいねというのがあったんで、そこまでは絶対にやってなきゃなという感じでした。(RUKA)

――そうでしたか。おふたりはNIGHTMARE活休中はどんな活動をされていたんですか?

Ni~ya:俺はソロ(BULL FIELD)をやりだしたのは(メンバーのなかで)一番遅くて。実質1年ぐらいしかやってないんですよ。それまではサポート業に徹してました。でも、サポートだけだと自分の作った曲を披露する場所がないんですよね。それで、身近でやってる咲人しかり、たまに他のメンバーのライブに行って、みんながやってるのを観てたら、俺もソロに対してやってみたいなという思いがどんどん芽生えて。どんなバンドにしようかいろいろ考えるなかで、俺はせっかくやるんならいままでやったことがないことにトライしようと思ったんですね。それで、どうすっかなって。かなり渋ってたんですけど、最終的には思いきって歌ってみるかと。それで、ソロではベース弾きながら歌ってました。でも、いい勉強にもなったし、いい経験にもなりました。俺は音楽をやるにあたって、ベースが弾ければそれだけで満足できる人間なんで、いままでずっとベース1本でやってきたんですね。今回ソロでやってみて、歌っていうのも面白いなと思いましたね。苦労はむちゃくちゃあったけど、新鮮だったし。いい経験ができたと思います。

RUKA:俺の場合は(活休)前からやってたLSNをやっていただけなんで、Ni~yaほどの新鮮味はないですけど。活動休止する前は、活動ペースが年に1~2回ぐらいでものすごく不定期で、リリースもするしないを特に決めない状況でやってたんですね。時間あるからここでやるか、みたいな活動だったんですよ。それが、LSN1本になったことによって、楽しかったですけど、その分、考えること、やることは多くなりましたね。

――活休後はRUKAさん自身がすべてを仕切ってLSNをやられていたんでよね?

RUKA:そうですね。そのなかで“決断”ってすごく難しいなと思いました。しくじったらすべて自分に返ってくるというのは、いままではなかったことなので。それを痛感しました。

――NIGHTMAREだとそこは。

RUKA:マネージャーに返るだけだから全然楽ですよ(笑)。一人でやるのは面倒くさいは面倒くさいんですよ。いろんな事務処理が面倒くさいんです。スケジュールに関しても、俺はすごいビビりなんで、1ヵ月なにもしないってことができなくて。だから、1カ月に1回以上はなんかしらの活動をコンスタントにずっと入れてきたんです。なので、こんな3年間も活動休止してたにも関わらず、長期旅行みたいなのは行けなかったです。

――本当は行きたかったんですか?

RUKA:行きたかったです。でも、今回は活休だから。いつNIGHTMAREが始まってドラムを叩くようになるのか分からないから、その恐怖もあって。

――1カ月も休めなかった。

Ni~ya:リアルにね。

RUKA:そう。これが俺らの仕事ですから。だから、俺の場合はNi~yaと違ってインプットはゼロでしたね。だから、出がらし状態です、いま(笑)。

――Ni~yaさんはどこか行かれましたか?

Ni~ya:実家にちょっと長くいたぐらいかな。俺、別に旅行とか好きじゃないし。(趣味の)釣りをしに一人で車で日本国内走りに行こうかなとか考えたんですけど、行く気がしなかったんですよね。

――16年間走り続けてきたバンド活動が止まっても、はじけたように遊んだりはしないものなんですね。

RUKA:それは人によりけりだと思います。同じ活休でも、復帰の見通しがまったくない活休もある訳じゃないですか。それだったら過ごし方も違ったかもしれないですね。ただ自分たちの場合は、おぼろげながらですけど、2020年の20周年のときに活動を再開できたらいいねというのがあったんで、最低限そこまでは絶対に(プレイヤーとして)やってなきゃなという感じでした。俺は。

Ni~ya:俺は活休してみたら、ステージに立てないことがとにかく苦痛で苦痛でしかたなかったんですよ。

RUKA:マジか!!

Ni~ya:うん。それが一番しんどかった。“ライブしたい”“人前に立ちたい”って思った。だって、それまでずっとNIGHTMARE結成して16年間コンスタントにライブやり続けてきたのに、それがピタってなくなると生きてても楽しくなくて。物足りないんですよ。人生が。自分に活気がなくなって“俺いま、すげぇダメ人間だな”って思いながら過ごしてましたから。やっぱ動いてないと、ライブしてないと俺はダメっすね。そうしたら、その後いろんなサポートの仕事がくるようになって、いろんなバンドでベースを弾かせてもらうことができたんで、すごい充実した日々になりましたけどね。

NIGHTMARE/柩(Gt)

NIGHTMARE/柩(Gt)

――サポートのお仕事ではさきほどRUKAさんからお話が出たように、Ni~yaさんは咲人さんのサポートをしてらっしゃいましたよね。活休中のバンドメンバーが、その間一緒に音楽活動をやるのってなかなか珍しいと思うんですよ。

Ni~ya:でも、俺はそこでは単純に咲人のソロプロジェクトのサポートメンバーという垣根を作ってやってましたから。自分のなかでそういうルールを作って。JAKIGAN MEISTERのサポートメンバーとしては、いかに咲人を輝かせるかというのが重要だったから、咲人からのオーダーは全部飲み込んでやってましたし。そこはね、俺なりに(NIGHTMAREでの関係性とは)差別化してやってましたよ。人間同士の関係性はなにも変わらないんだけど。

――そうだったんですね。それでは、各々のソロ活動をやるのを見て、驚いたこととかありましたか?

Ni~ya:ジャンル的な意味合いでいったらゾジーですね。そういう方向性の曲をやるんだ?って。それが一番驚いた。

RUKA:俺は(ライブを)観てないんですよね。CDも聴いてないんですけど……揺紗(LSNのVo)がね、楽屋でJAKIGAN MEISTERを聴いてたことがあって。俺はまったく知らないから「それ、ゾジーんとこの新曲?」って聞いたら「これは咲人さんのですよ」っていわれて。同じバンドをやってると声って似てくるものなんだなっていう話をした記憶があります。

――同じリズム隊として、Ni~yaさんが歌ったことについてはどう感じられましたか?

RUKA:カラオケ好きですからね。

Ni~ya:うん。弾き語りも好きだし(笑)。

RUKA:ファンの前では(FCイベントなどで)やってた訳だから。

Ni~ya:弾き語りとかをね。

RUKA:だから全然驚かなかったし、不思議ではなかったですよ。

――RUKAさんは歌にトライしてみようとは思わなかったんですか?

RUKA:俺ね、それは一生に一度も思ったことはないです。中学校のときから嫌いですから、歌うのは。ずっと口パクで校歌とか乗り切ってきましたから。

Ni~ya:俺も聴いたことないもん。

――RUKAさんの歌を?

Ni~ya:うん。ふざけて替え歌を歌ってるのは聴いたことあるけど、ちゃんとマイクを持って歌ってるのは1度も見たことない。カラオケも一緒に行ったことは。

RUKA:ないね。人には向き不向きってものがあるんですよ。俺は(歌は)不向きです。

NIGHTMARE/咲人(Gt)

NIGHTMARE/咲人(Gt)

――分かりました。それでは、今回のNIGHTMARE復活に向けて、やろうよと最初にいいだしたのはどなただったんですか?

RUKA:昨年、全員でミーティングしましょうという召集が事務所からあって。そこでもろもろ聞かされ、決まっていった感じですかね。

Ni~ya:俺は最初、ゾジーが復活の話をもちかけてきたっていうのを事務所から聞いたのかな。俺としては、アイツがちゃんと歌えるんだったらいいんじゃないって感じでしたけど。

――なるほど。今回は、各々がソロプロジェクトで経験値を積んでのNIGHTMEREリスタートとなった訳ですけど。改めてソロとの違いを感じた部分はありましたか?

Ni~ya:ソロは作詞、作曲、歌も大変だったんですけど。俺、一番大変だったのはMCだったんですよ。

RUKA:へぇ~。

Ni~ya:休めないんですよ。ろくに水も飲めねぇし。NIGHTMAREでは自分が率先してしゃべることはなくて、ゾジーに振られてしゃべるぐらいだったからね。でも、ソロは全部の進行を俺がやんなきゃいけない訳じゃん? そうなったときに、しゃべるってすげぇ難しいなと思いました。JAKIGAN MEISTERでもよく咲人が「MCどうしようか」って悩んでる姿を見てたんだけど。その気持ちが分かりました。それを考えると、バンドって強いですよね。中心となるのはゾジーですけど、柩だってしゃべるのうまいしさ。1本のライブのなかで音楽もそうだけど、MCって、ファンからしたら楽しみの一つでもある訳じゃないですか? そこでうまくしゃべってファンを楽しませて、次の曲につなげるとかをボーカリストは考えなきゃいけない。そういう重要な役割があるんだなっていうのを知ったし。俺ってしゃべりが下手くそだなというのも知りました。

――そういうのが分かった上で、NIGHTMAREのボーカルのMC回しを見てみると?

Ni~ya:アイツは(MCが)スベっても力技でなんとかするんですよ(笑)。そこは天才だなと思いましたし、なんとかならなかったら柩が突っ込んでなんとかしれくれるんで。NIGHTMAREはそういうところもしっかりバランスがとれたバンドなんだなって改めて思いましたね。

RUKA:俺は改めて思ったことはないかな。

NIGHTMARE/Ni~ya(Ba)

NIGHTMARE/Ni~ya(Ba)

初めてやる会場は正直ビビるんですけど、“こいつビビってんな”とは思わせない。ブランクを感じさせないステージを観せたいと思います。(Ni~ya)

――横浜アリーナのサブタイトル“再悪”というのはどうやって決まったんですか?

Ni~ya:何個か候補があったんだよね?

RUKA:うん。そのなかから俺が出したやつを。

Ni~ya:改造したのかな。

――再悪に込められた意味は?

RUKA:そこは誰も疑問に思わないでしょう(笑)。こんなの説明するのも恥ずかしいですけど、再は“再会"だから。悪はNIGHTMAREというのがもともと“悪夢"という意味じゃないですか。その悪ですよ。こんな恥ずかしいこと、20周年目でいいます? つらすぎるんだけど(笑)。

Ni~ya:うん。よくいった(笑)。

――横浜アリーナはどんなライブにしたいですか?

RUKA:なにもまだ見えてないですね。そもそも横アリっていわれても、俺は行ったことがないし、ステージも客席もまったくイメージがわかないんですよ。初の日本武道館のときはまだ、天井に国旗があってとかイメージが出てきたんですけど、横アリはまったく知らないから想像ができないですね。ただ、現時点でのセットリストを見る限りは“懐かしいな”とみんなが思えるような感じになってると思います。

Ni~ya:俺は何回もライブ観に行ってるんです、横アリは。ただ、今回は自分が観に行ってたライブとは違う特殊なステージの作りになるんですね。

――そうなんですね。

Ni~ya:スタッフ曰く、これだとお客さんはどこからでもステージが観やすいっていってたんで、みんなに喜んでもらえると思うし。こっちもそれでより楽しみになりました。今日ここに来るまで、セットリストの曲順で曲を聴いて来たんだけど、曲によっては昔のバンドっぽいフレーズもあるんですよ。でも、それがいま聴くと逆に新しいなと思って。ソロは自分がやりたい楽曲を作って、JAKIGAN MEISTERだったら咲人がやりたい楽曲を作ってて。ソロでは人それぞれなにかしらその人の新しいテイストを入れてくるけど、NIGHTMAREの初期の曲は、多少アレンジされたものもあるけど、ほとんどが当時から変わってない訳ですよ。それが、20年経ったいま聴くと“ちょっと古いかな”を通り越して、すげぇ新鮮なんですよ。

――ほほぉ。懐かしい曲も、逆に新鮮に感じられる。そんなライブになりそうですね。横アリは。

Ni~ya:それを伝えるためには、とりあえず“コイツら衰えたな”とは絶対思われたくないんで。“まだコイツらイケイケだな”っていうライブを見せつけますよ。

RUKA:俺は4人に頑張ってもらいたいですね。

Ni~ya:ちょっとちょっとぉ~(笑)。

RUKA:広いステージを駆け回ってほしいですね。僕の分まで。

Ni~ya:(ドラム台から)動けないからね。

RUKA:俺はそこでベストパフォーマンスをするだけです。

NIGHTMARE/RUKA(Dr)

NIGHTMARE/RUKA(Dr)

――では、活休期間にNIGHTMAREを知って、今回初めてライブを観るという方々に、ライブを楽しむためのアドバイスがあったら教えてください。

RUKA:いるんですよ! そういう人。俺もいわれました。

Ni~ya:でも、その子たちもね。

RUKA:なにかを観て好きになったんだろうから。

Ni~ya:こんな感じなんだろうなというのは、いわなくても分かってると思うけどね。俺もそうだったから。当時は好きなバンドのライブビデオを観て“この曲はこうなるんだ”、“こんな感じで演奏してるんだ”って思ってたから。それを生で観られるんだから、来て! と。ライブの醍醐味は“音”。ライブみたいな爆音、家では聴けないじゃないですか? なので、初めて来る人には、迫力ある音で俺らの音楽を聴けるところも楽しみにしてて欲しいです。あと、3年休んでたじゃないですか? ファンのなかにはね、“結婚して、子供ができてライブに行けなくなりました”っていってる人がいるんだけど。それでも、ぜひ観に来て(笑)。分かるよ、子育ては大変だし大事。だけど、NIGHTMAREのライブも大事だよって話ですよ。

RUKA:アリーナだから、椅子もあるし、子連れでも来やすいじゃないですか。俺らのいまのソロ活動してる会場はライブハウスだから来づらいかもしれないけど。ぜひ、家族で来てもらって。

Ni~ya:確かに。

――横アリではどんな景色を観たいですか?

Ni~ya:俺、目悪いからなぁ(笑)。

RUKA:俺もだんだん視力落ちてきてるから。

Ni~ya:でも、デカい会場でライブやるのは東京体育館ぶりだもんな。

RUKA:そうだね。

Ni~ya:ずっとライブハウスばっかやってたから。

RUKA:だから(横アリ後の)ファンクラブツアーのほうがホーム感があるんですよ。やり慣れたライブハウスだから。

Ni~ya:たしかに。

――それでは最後に、読者の方々にメッセージをお願いします。

Ni~ya:いままでもそうでしたけど、初めてやる会場、とくにこういうデカい会場は正直ビビるんですよ。ビビるんですけど、“こいつビビってんな”とは思わせない演奏をするんで。堂々とやってやりますよ(笑)。ブランクを感じさせないステージを観せたいと思います。

RUKA:セットリストはマジで懐かしいんじゃないかな。

――そうした結果、伝説の夜として語り継がれるようなライブになったらいいですね。

RUKA:いや。伝説の夜にはならないですよ。伝説の夜は(バンドの)最後でいい。

Ni~ya:そこまでとっとく。

RUKA:ここで伝説の夜を作っちゃったら“横アリが一番よかった”ってこの先ずっといわれ続けるんですよ? そんなの地獄じゃないですか。だから最後でいいです、伝説の夜は。

取材・文=東條祥恵

 

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