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Brian the Sun初の主催イベント『SUN! SUN! SUN!』ーー「偶然の出会いが光になって、パワーを放つ日がたくさん欲しくて」

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Brian the Sun Presents『SUN! SUN! SUN!』Vol.1 撮影= 間嶋李孔

Brian the Sun Presents『SUN! SUN! SUN!』Vol.1 撮影= 間嶋李孔

Brian the Sun Presents『SUN! SUN! SUN!』Vol.1 2020.2.2(SUN)大阪・心斎橋 Live House Pangea

2月2日(日)、大阪・心斎橋PangeaでBrian the Sunが今年から新たに始動させた主催イベント『SUN! SUN! SUN!』が開催された。バンドのホームでもある大阪・アメ村でのイベント、その記念すべき第一回目の開催に迎えたゲストは仙台発のニューレトロバンド・ANTENA。日曜(Sunday)公演、チケットの値段は3333円、オープニングDJは「SUN」「太陽」縛りでの楽曲をプレイするなど、Brian the Sunのこだわりがぎゅっと詰まったイベントの模様をお伝えする。

ANTENA

ANTENA

トップバッターのANTENAは揃いのシャツに身を包み「心地よく、横に揺れながら聴いてください」と、「年中無休」からPOPでノスタルジックなメロディ、渡辺諒(Vo.Gt)の浮遊感あるファルセットでオーディエンスを惹き込んでいく。切なげな歌詞に池田晃一(Gt.Key.Cho)が感情的な旋律をかき鳴らす「天国なんて全部嘘さ」、1月にリリースされたばかりの新アルバム『風吹く方へ』から、ダンサブルなナンバーの「上海ミッドナイト」など、スケールも様々な楽曲で会場の熱を高めていく。

ANTENA 

ANTENA 

「楽しい、良い日になりそう」と、ライブ序盤から満足気に言葉を漏らす渡辺はイベントに呼んでくれたBrian the Sunへ感謝の言葉を告げつつ、「仙台の景色を大阪でも見せたい。バンド以上に「カルチャー」になれたら。出会っちゃったからにはANTENAの沼へハメていきたい」と、「Ephemeral」からぐっと会場の空気を引き締め、言葉のままにバンドの世界観へ観客を惹き込んでいく。そして最終曲「サニーデイ」では華奢な印象から一転、骨太なリズムと濃いバンドサウンドで多彩な表情を感じさせてくれた。

Brian the Sun 

Brian the Sun 

「これから先、大阪といえばBrian the Sun。Brian the Sunといえばこのイベントとなりますように」と、気合の入る1曲目に選んだのは2月26日(水)に発売されるミニアルバム『orbit』から、初披露曲の「SOS」。発売前の楽曲なので歌詞の詳細はここでは明かせないが、森良太(Vo.Gt)が描く「人との繋がり」を色濃く反映させた詞世界は、初っ端から観客の心奥にしっかりと刺さっていて、フロアに心地よい緊張感を与えている。新曲披露で観客の耳が研ぎ澄まされたところで「Sister」「パラダイムシフト」へ。小気味よい小川真司(Gt.Cho)のギター、軽快な田中駿汰(Dr.Cho)のリズムにフロアの熱が瞬時に高まる。森の感情を高めつつも、絶妙な抜け感のある歌声は押しつけがましさがなく、心地よい熱量を保っている。

Brian the Sun

Brian the Sun

「出会いは偶然、その偶然の出会いがこのライブハウスで光を、パワーを放って化学反応を起こす。そんな日がたくさん欲しくて」と今回の主催イベントの開催に向けての思いを語る森。Brian the Sunの「サン」にかけて色々と企画を練ったとのことだが、イベントはまだ始まったばかりということもあり、これからどんどん進化させていきたいと意気込みを語る。だが、サプライズでオープニングDJを白山治輝(Ba.Cho)が担当していたのだが、告知がうまくいかなかったのか、誰にも気づかれないという悲しいハプニングもあったとか……。他にも、地元のホーム感もあってMCはいつものようにゆるやかに進んでいく。

それでもライブ中盤にはまたブライアン流のグッドメロディで観客を魅了していく。ポップなギターロックに、白山のベースラインがご機嫌に体を揺らす「星に願いを」、ストイックな小川のギターに、田中の骨太なリズムが加速感を倍増させる「HEROES」。そして美しくも悲し気で、シンプルな音構成が凛とした世界観を描き出す「白い部屋」など、緩急様々な布陣で楽しませる。観客はみな楽曲ごとに喜怒哀楽様々に溢れんばかりの表情を見せていて、「その顔でたくさんの人に接していけたら、世の中ハッピーになるんちゃうかな」と、ステージからその様子を見ている4人もまた満足気な顔をしている。

Brian the Sun×ANTENA 

Brian the Sun×ANTENA 

自身の性格を「ひねくれ」と語る森だが、ライブに来るオーディエンスらの表情を観られることが心の癒しだと、改めてこの日集まってくれた観客に感謝の気持ちを伝える。そして、自分自身の確かな存在と、バンドマンとしてステージに立つことの意義を再確認するように「Lonely Go!」で感情を大きく放っていく。メンバー4人、そして集まった観客らの誇らしげな表情がとても素敵で、この日のイベントタイトルに懸けたメンバーの思いが、音を通じて理解できたような気がした。そして、アンコールではANTENAメンバーも再び登場し、ともに「バースデー」をコラボするなど、初開催の『SUN! SUN! SUN!』は大団円で幕を閉じた。

次の『SUN! SUN! SUN!』はすでに開催日が決定し、6月に開催される2回目のイベントゲストには予想外のアーティストが出演予定とか。今後どんな展開が待っているのか気になる……ということで、イベント終了直後のメンバーに話を聞いた。

●イベントが大きくなっても今のようなゆるさでやっていけたらかっこいい●

――『SUN! SUN! SUN!』の第一回目終了、お疲れ様でした。イベントの手応えはいかがでしたか?

森:終わってみるまではどうなるか予想がつかなかったのですが、やっぱり自分たちのお客さんはピースフルなマインドの人が多かったなと。とにかく今は無事に終わって良かったという感じです。

――MCでもライブ中のお客さんの幸せそうな表情がいいと話をしていましたね。そもそも、『SUN! SUN! SUN!』を企画しようとしたキッカケは何だったのでしょうか。

森:僕らは対バンで呼んでもらえることは多いのですが、自分たちが軸になってやることは少なくて。続けてできる何かがあればいいなと思って企画しました。

――第一回のゲストには仙台からANTENAが出演してくれました。

森:意外な組み合わせかもしれないですけど、ANTENAとは仲も良いですし、彼らにはマインドも近い面を感じていて。同じ世代で自力をつけて頑張っていこうとする姿勢が意外と男らしいバンドなんです。イベントの一回目に一緒にライブができたら、弾みになりそうな気がして。

――イベントを通してお互いの熱量が良い影響を与えているように感じました。

森:イベントコンセプトとして自分たちが好きで、ライブがかっこよくて、安心してみんなにオススメできるバンドを呼びたいというのがあって。今回は相乗効果で僕らのお客さんにもANTENAのことを好きになってもらえたり、ANTENAのお客さんにも僕らのことを良いと思ってもらえたら嬉しいなと思います。

――MCでは次回の出演アーティストは予想外の人だとか。今回を含め4回(6月7日、8月2日、12月6日)の開催が決まっていますが、すでに全日程の出演者は決まっているのでしょうか?

田中:3回目の出演者にはいま声をかけているところで。

森:今はまだ2回目の出演者が決まっているだけですね。内容に関してもまだ色々と考えつつです。ただ次回の出演アーティストもオススメできるバンドであることは間違いないです。

――今回は2マンでのイベントでしたが、それは今後も継続されるのですか?

森:それもまだ決めていなくて。ワンマンでもいいだろうし、もっとバンドを呼んだ形式でもいいかもしれない。今回の手応えを持ち帰って考えていけたらなと思います。

小川:「大阪といえばBrian the Sun」と言えるイベントが作りたいですね。

――『SUN! SUN! SUN!』は12月まで続きますが、イベントの前後にはアルバム『orbit』のリリースやツアーも決定しています。Brian the Sunにとって2020年は面白い1年になるのではないですか。

森:そうですね。しっかり地に足をつけてやっていきます。『SUN! SUN! SUN!』が大きくなって、Zeppクラスの規模になっても、今のようなゆるさでやっていけたらかっこいいですよね。

――今日のイベントではサプライズで白山さんのDJもありました。今後のイベントでもサプライズ企画に期待して良いのでしょうか?

森:次のサプライズも治輝が告知せずにDJをやります(笑)!

白山:まだそこは何も決まってないんですけどね。

――次のサプライズも楽しみにしつつ、これから続くイベントがどうなるか期待が高まります。ゲストアーティストの発表も含め、楽しみにしております!

取材・文=黒田奈保子 撮影=間嶋李孔

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