Mステ リモートで生放送復活、RADWIMPSがこの日のために新曲を制作
5月8日21:00の「ミュージックステーション」は、久しぶりに生放送復活。MCのタモリと並木万里菜アナウンサーも生出演し、アーティストとリモートでトークを交えながら番組を進行。8日のMステに出演するのは小沢健二、ゴスペラーズ、スガ シカオ、Superfly、Toshl、RADWIMPSの6組。各アーティストが趣向を凝らしたステージを披露する。
RADWIMPSはこのMステ出演のために新しい楽曲を制作。野田洋次郎は今回楽曲について「最初にお話をいただいたとき、みんなが前を向けるような曲を作ろうと思い制作を始めました。ですが段々とそれだけでいいのかと違和感が生まれていきました。COVID-19は僕たちからたくさんのものを奪っていったと同時に、たくさんの気づきも与えてくれています。日常がいつか戻って来たとして、それは今までとは違う新しい世界なんだと思います。企業や社会の仕組み、教育現場、政治のあり方。これからを生きる僕たちが、どんな世界にしていくのか。みんなが想像し、創造できるようにと願って作りました」と制作秘話を明かした。
放送直前まで細かな作業を続け、楽曲を完成させるつもりだという野田は「(5月4日現在)まだ完成もしていない曲なので、(8日に披露するのが)不思議な気持ちです。希望をたくさん込めて、歌います」と意気込みを語った。
「全国ツアーも全公演飛び、事態の出口も見えず悶々とした、なかば鬱々とした自粛期間でした。今回、曲作りに没頭することで自分の生命力がみるみる上がっていくように感じました。この機会に感謝します」と話した野田が、どんな楽曲を完成させ、スタジオで生披露してくれるのか注目だ。
さらに豪華アーティストたちも続々リモート出演。「流動体について」を自宅にて演奏する小沢健二は「今はみんな社会のことを考えているときなので、“言葉は都市を変えてゆく”というテーマの『流動体について』を家でできる形で演奏したいと思いました。“その時々にできることは 宇宙の中で良いことを決意するくらいだろう”という歌詞を、新しい気持ちで届けたいです」と意気込み。演奏の動画は「“家での撮影はこうでも良いのではないか?”というちょっとふざけた撮影」になっているそうで「ふだん見ているアメリカのテレビは、もう3月からずっと“コメディアンが自宅の本棚の前でスウェット姿で喋っている”というような内容になっていて、棚の本や置き物をガン見してばかりな気します(笑)。なので、新しいテイストの自宅からの発信をしたいです」と、その理由も明かした。
ゴスペラーズは「ひとり」を手洗いソングに替え歌にした「手を洗おう」を披露。村上てつやは「アカペラのようにそれぞれの声が合わさると、自然に楽しくなってきます。1日も早く、普通に何も気にせずお喋りできる日が来たらいいなと思います」と楽曲に込めた思いを語り、「医療関係の方々だけでなく命に向き合うお仕事の方々、そして生活に関わるあらゆる分野で今も働かれている方々に感謝の気持ちを込めて歌います」と感謝の思いを明かした。
スガ シカオは「Progress」を。「もともとは誰かを応援する曲として作ったのですが、東日本大震災の時にも被災者の皆さんに向けたくさん歌いましたし、今回のコロナ禍でも自分に向けて、みんなに向けて歌っています」と選曲の理由を語り、「先の見えない自粛生活、休業要請の中、毎日一歩ずつだけでも踏ん張って前に進んで行こうという思いを伝えたい」「音楽にできることはちっぽけかもしれませんが、みんなの心が少しでも勇気づけられればと思っています」と強い思いも明かした。
Superflyは新曲「Together」を初披露。Superflyは今楽曲の制作について「人と人とが引き離されるという世の中の状況に、なんでこんなことが起きるんだろう、と何度も考えました。そんな中、自然とメロディが生まれ、そのメロディから“一緒にいたい”という言葉が聞こえてきました。それを形にしたいと思い、『Together』という楽曲を制作しました」と語っている。
Toshlは中島みゆきの「時代」をカバー。「約半世紀前の楽曲が、時を超えて、時代を超えて、今まさにこのときに歌われるべき、また、多くの皆様にお届けしたい、言の葉、旋律、メッセージだと思います。日本人の心にずっと寄り添い、歌い継がれてきた良質な音楽、歌の力で、聴いてくださる皆様が、少しでも明るいお気持ちを灯していただけるよう、心を込めて歌いたいと思います」と力強く語り、「このような危機的状況の中で、音楽、歌というものも、決して不要不急なものではなく、とても大切な生きる糧になるものであるとの願いを込めて歌いたいと思います」と意気込んだ。
久々の生放送となるMステ。アーティストたちが力強く届けてくれる楽曲は、観る人たちに元気を分けてくれることだろう。