現代社会における「音楽」「薬物」「自粛」の在り方について考察した書籍『音楽が聴けなくなる日』発売

宮台真司、永田夏来、かがりはるきの共著『音楽が聴けなくなる日』(本体820円+税)が、5月15日に集英社より発売された。
電気グルーヴのピエール瀧が麻薬取締法違反容疑で逮捕された翌日、レコード会社は全ての音源・映像の出荷停止、在庫回収、配信停止を発表するなど、近年ミュージシャンの薬物事件では同様な対応が即座になされ、また強化されてきたが、その「自粛」は何のため、誰のためのものだろうか。
こうした「自粛」に異を唱える著者たちがそれぞれの立場から問題の背景と構造を明らかにし、現代社会における「音楽」「薬物」「自粛」の在り方について考察を深めていく。巻末の音楽自粛小史も必見だ。
なお本書では、昨年3月20日、Musicmanに「“自粛”という得体の知れない存在、アーティストの不祥事と作品の自粛について」という、当事者にしか書けない率直な想いを寄稿した前ロックダムアーティスツ 代表取締役 大崎志朗氏も取材に答えている。
目次
- はじめに――永田夏来
- 第一章 音楽が聴けなくなった日――永田夏来
- ピエール瀧逮捕で電気グルーヴが聴けなくなる/署名提出とその後/自粛と再帰性/友達と、社会と
- 第二章 歴史と証言から振り返る「自粛」――かがりはるき
- 音楽自粛30年史/事務所、ミュージシャン、レコード会社それぞれの言い分
- 第三章 アートこそが社会の基本だ――宮台真司
- 快不快は公共性を持たない/アートの思想こそが近代社会の基本だ/好きなものを好きと言おう
- おわりに――宮台真司
- 音楽自粛史年表
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