大塚 愛、新たな可能性を感じた初のオンラインライブを完遂
大塚 愛が9月5日に自身初となるオンラインライブ「LOVE IS BORN 〜17th Anniversary 2020〜」を開催した。毎年、大塚 愛のデビューを祝うアニバーサリーライブとして開催されてきた「LOVE IS BORN」だが、今年はコロナウイルス感染拡大防止の観点から開催を発表していた観客を動員してのライブを中止とするなか、愛するファンといっしょにアニバーサリーを祝うことができないかと模索した結果、オンラインライブとして開催されることとなった。
オンラインで視聴しているファンの画面に「99:50、99:49、99:48……」と謎のカウントダウンが表示されるなか「99:00」になると同時に演奏がスタートする。椅子に座った状態で黒の衣装を纏った大塚 愛が歌うオープニングナンバーは「LOVE FANTASTIC」だ。ギター、ベース、ドラムの楽器隊が奏でるグルーヴに身を委ねながら、時折ファンと目線を交わすようにカメラを見つめながら気持ちよさそうに歌う。
「One × Time」からはピアノを弾きながら歌い、新たなグルーヴと雰囲気を紡ぎだしていく。
前半5曲を一気に駆け抜けると「ここのカメラでいい?」とカメラを確認しながら「こんばんは、大塚 愛です」と視聴してくれているファンに向けて挨拶をする。パソコンのモニター上にリアルタイムで届くファンからのコメントに目を通しながら「みんなの拍手が聴こえてくるよ」と感謝の想いを述べる。
何をしながら観ているのかと視聴者に問いかけると「洗濯物たたみながら」「餃子食べながら」「ビーフシチュー作りながら」「電車乗りながら」「泣きながら」「ビール飲みながら」など続々と届く自由すぎるコメントに大塚 愛もリアクションをしていく。
こうしたやりとりは普段のライブでは決して味わえないオンラインライブならではのことだろう。
冒頭で登場した謎のカウントダウンについても説明し「00:00になったら「ダァーーン!」て終了するので、それまでは私といっしょに音楽を楽しみましょう」と伝えるとともに、デビューしてから17年経つことへの感謝の想いをあらためて視聴者に伝える。
ここで、大塚 愛ファンにとってはお馴染みのエイベックスのスタッフ油井ジョージが登場し、アニバーサリーライブなのに用意されていなかったケーキをライブ終了までに購入して戻ってくるという大役(!?)を担うこととなる。ケーキを購入する資金はこのライブのために大塚 愛によって作られたスタンプを視聴者の方が購入してくれた金額がケーキ代になるという、いわゆる投げ銭スタイルだ。
時間内にケーキが届くことはないだろうと思うなかライブは再開され、たくさんのファンに長年に渡って愛されているという「扇子」が弾き語りで披露された。
「今年の夏はいつもとは違う夏で、苦しかったり、辛かったり、寂しかったり、いろいろな気持ちがあったと思うけど『こんな夏があったね』といつか笑って言えるような夏であってほしいと思います」と想いを述べたあと、「向日葵」「ふたつ星記念日」「雨色パラソル」が3曲続けて披露された。
この3曲はバンドマスターを務める磯貝サイモン(Guitar/Keyboard/Chorus)がこのライブ用にジャジーなテイストにアレンジを施し、いつもとは違う“今”の大塚 愛のムードを生みだし、それが本人の声色にも表れているようだ。
ここで大塚 愛がバンドメンバーを紹介。この日のライブを支えているのは、光永渉(Drums)、大澤拓海(Bass)、そしてバンマスの磯貝サイモンの3人だ。
その流れで、先程ケーキを買いに走ったスタッフの状況を中継で繋ぎ、無事にケーキ屋さんには到着できたことを確認するという、なんとも自由過ぎる大塚 愛らしいライブが展開されていく。
「自分のいる場所からいっしょに歌ってほしいなと思います。ドーン!」という大塚 愛の掛け声とともに終盤戦に突入する。
「あっかん べ」では曲終わりで大きく下を出すチャーミングな表情を見せ、「TOKYO散歩」では小気味よいリズムに乗りながら軽やかにステップを踏みながら歌い上げていく。ギターを手にした大塚 愛がロック色強い「XOX」を力強く歌い上げ、「ロケットスニーカー」のイントロが流れ出すと「きたよ!ラブボンっこ、おいで!」と「LOVE IS BORN」の視聴者であるラブボンっこを煽り、「みんなで幸せになっていこうね!」と想いを伝える。2番のサビ終わりでは「地球っこ」と歌うところを、飛び切りの笑顔で「ラブボンっこ」と歌う大塚 愛。
ライブを行っているスタジオ内を動きまわりながら「フレンジャー」を歌い、時折カメラにおもいっきり顔を寄せてアップで歌ったり、撮影しているカメラマンといっしょに歌ったり、間奏ではバンドメンバーと寄り添うなど楽しさが全力で伝わってくる。
重そうなケーキを抱えながら急ぎ足で必死にスタジオへ戻っているスタッフが中継で画面に映し出されると、「がんばれジョージ、戻ってこいー」と叫ぶなか、「さくらんぼ」が披露される。
ここにきて視聴者を困惑させるような出来事が。「さくらんぼ」を歌唱する大塚 愛の近くで、アメリカンチェリーを食べ続けるという謎の男性が出現。たまに、その男性をカメラが抜いても一人もぐもぐタイムは続いている。大塚 愛は縦横無尽に歌唱しながらスタジオ内を動きまわり、各セクションを担当するライブスタッフにも笑顔で絡んでいく。いろいろな想いを楽しさに変えて爆発させたかのような笑顔溢れる「さくらんぼ」となった。ちなみに、謎の男性は多くの謎を残したままスタジオから去っていった。
残り10分となったところで、視聴者からのコメントに目を通しながら「サイコーだったよ!」と喜びを伝える大塚 愛。その表情からも心底楽しんでいる様子が伝わってくる。
「今年のラブボンもすごく面白くて特別なラブボンになったよ」と視聴者へ感謝の想いを伝え、初の試みとなったオンラインライブも「めっちゃ、私に合ってると思うわ」と喜びを語った。
そして、ラストナンバーとして披露されたのは「Birthday Song」。大塚 愛がオルガンを載せた台に立ち、その台をスタッフが動かす人力トロッコ状態。オルガンを弾き、笑顔で歌いながらカメラに手を振る大塚 愛。カウントダウンの表示が徐々に「00:00」に近づくなか、大塚 愛が「あっ、ジョージ帰ってきた!」とケーキを買いに行っていたスタッフをスタジオに迎え入れる。
残り時間は30秒。最後の一節である「Happy Birthday to you!」と歌い上げ、バンドメンバーとともに音をかき回し、カウントダウンの表示がちょうど「00:00」になるタイミングで音が締められると同時に、オンラインライブの映像も見事に終了となった。
初の試みとなったオンラインライブの開催にあたって大塚 愛本人が「新しいので予測を超えてくる可能性と、新しいから可能性だらけという予測です。」というメッセージを発していた。
ファンが楽しめるよう、久しぶりに歌う楽曲もセットリストに組み込みながら、初めての人でも大塚 愛の魅力を知ってもらえるよう、自身の様々な楽曲をオンラインライブ用に大塚 愛らしい色と演出にまとめあげたこの日のライブは、きっと大塚 愛自身の予測を遥かに超えて、新たな可能性をたくさん感じることができたライブになったことだろう。
「LOVE IS BORN 〜17th Anniversary 2020〜」は9月13日23:59までアーカイブ配信されているので、見逃してしまった方や、大塚 愛のライブは見たことないけど見てみたいと思った方は、ぜひ、アーカイブ配信を見て、大塚 愛とともに楽しさと喜びを共有しよう。
LOVE IS BORN 〜17th Anniversary 2020〜
2020.09.05
SET LIST
01. LOVE FANTASTIC
02. shooting star
03. One × Time
04. HEART
05. チケット
06. 扇子
07. 向日葵
08. ふたつ星記念日
09. 雨色パラソル
10. あっかん べ
11. TOKYO散歩
12. XOX
13. ロケットスニーカー
14. フレンジャー
15. さくらんぼ
16. Birthday Song