坂本龍一アナログ盤リイシュー記念、音楽ライター柳樂光隆氏による対談の第2弾にcero荒内佑氏が登場
レーベル“GREAT TRACKS”のために選曲された坂本龍一のニュー・コンピレーション・アルバム「GREAT TRACKS」と、85年にリリースされたアルバム「エスペラント」のアナログ盤が発売中だ。
この発売を記念して特設サイトで音楽ライター柳樂光隆氏によるスペシャル対談企画がスタートし、第1弾では1993年生まれで京都のレコード・ショップ「Meditations」のスタッフ/バイヤーであり、ニューエイジ・ミュージックに造詣の深い門脇綱生氏が登場。現在的な視点から坂本龍一の音楽を再解釈している。
第2弾は現在の日本を代表するバンドでもあり、アルバムをリリースするごとにその音楽を変化/進化させているceroの荒内佑氏が登場。小学生の時にYMOを聴き、中学時代から坂本龍一を聴くようになったという荒内氏に、そのきっかけや特に思い入れのある作品についてじっくり語ってもらった。
「GREAT TRACKS」は、レーベル“GREAT TRACKS”のために選曲された4曲を、サウンドに定評のある12インチ45回転のアナログレコードに収録したニュー・コンピレーション・アルバム。1985年ラジオ番組に送られたデモ・テープが切っかけで制作された「STEPPIN’ INTO ASIA」、1986年に発売されたアルバム「未来派野郎」から「黄土高原」「Ballet Mécanique」の2曲。さらに1987年NEOGEOツアー直後にバンド・メンバーをスタジオに集め収録された「BEHIND THE MASK」の4曲を収録する。カッティングはバーニー・グランドマンが担当。
「エスペラント」は、1985年10月に発売された坂本龍一の5作目のソロアルバム。前衛舞踏家モリサ・フェンレイの依頼によって制作された「架空の民族音楽」というコンセプトを反映。フェアライトCMIを徹底的に駆使して作られた人工美あふれる民俗音楽に、アート・リンゼイのノイジーなギターを要所で取り入れ、それらが渾然一体となった形式にとらわれない音楽は、坂本龍一が目指したハイテクでテクノな普遍的エスニック・ミュージック。カッティングは「エスペラント」のもつ独特なサウンドをエンジニアに理解してもらうため国内で行われた。
また、80年代坂本龍一のスタジオワークを支えた藤井丈司と坂本のメインエンジニアをつとめた滝瀬茂の両氏によって、当時のスタジオ制作の裏側の様子や、発売中の「エスペラント」リイシュー盤や「GREAT TRACKS」がどのようにして制作されたかの詳細が語られるスペシャル対談も公開中だ。