WANDS、配信ライブ「WANDS Streaming Live〜BURN THE SECRET〜」Day2のライブレポート到着
WANDSが、ニューアルバム「BURN THE SECRET」リリース後の週末、配信ライブを行った。そのライブからDay2のライブレポートが到着した。
ライブレポート
20年の時を経て再始動したWANDSが10月31日(Day 1・ファンクラブ限定)、11月1日(Day 2・一般公演)の2日間にわたって配信ライブ「WANDS Streaming Live〜BURN THE SECRET〜」を開催した。
もともとアルバムリリース後に全国ツアーを行う予定だったが、コロナ禍にあり開催を断念するも、第5期の最新のサウンドをライブで届けるべく行われたこの配信ライブ。その内容は、期待を遥かに超えるものであった。
11月1日、配信スタートの20時を前に、チャットでは期待高まるコメントが次々と投稿されていた。前日のファンクラブ限定配信を視聴し、その余韻冷めやらぬ人も多数。確かにDay1終了後に、SNSには“WANDSのライブ、最高過ぎた!絶対観た方がいい!”“Day2を観るか悩んでる人がいたら絶対にチケット買った方がいい”といった内容のコメントが飛び交っていた。他人に薦める、それだけ満足度が高かったことが伺える。
WANDSのロゴから画面が切り替わり、ライブタイトルと共にステージが映し出されるとすでにメンバーの姿が。今回の配信ライブ会場となったのは大阪クラブクアトロ。本来行われる予定だった全国ツアーの会場のひとつだ。ここで生でライブを観たかった、と思ったのも束の間、アルバムでもオープニングを飾った「David Bowieのように」でライブはスタート!
ボーカル・上原大史の第一声は、落ち着き、そして力強い。WANDSの3代目ボーカリストとしての気概か、新生WANDSのボーカリストとしての覚悟か、その存在感は予想以上だ。そしてギター・柴崎浩、キーボード・木村真也の、キャリアに裏打ちされた安定しながらもライブならではのアグレッシブなプレイに早くも目と耳を奪われる。2曲目の「真っ赤なLip」が始まる頃には、すっかりその歌とサウンドにどっぷりとハマり、夢中で画面も見つめるばかりだ。視聴している人の多くがその状態で、チャットでも感じたままの感動と興奮がない交ぜとなったコメントが打ち込まれ続ける。
その後、アルバム収録曲、第5期バージョンが公開されている楽曲のほか、第5期としてはもちろん、WANDSとしてもライブ初披露となるナンバーが続々と登場!曲が始まるごとに、“きたーーーー!”と言いたくなる名曲のオンパレードだ。新曲、過去曲ともに、単純に“いい曲”ばかりなのだ。
曲終わりの“チェックで”というクールな歌い回しにチャットも騒然となった最新アルバム収録曲の「賞味期限切れ I love you」、難曲かつエモーショナルなパフォーマンスに釘付けとなった「Secret Night ~It’s My Treat ~」、圧倒的なロングトーンと荘厳なサウンドに感嘆する「明日もし君が壊れても」をはじめ、1期、2期、3期はもちろん、現在の5期に至るまで、改めてWANDSが生み出してきた楽曲のクオリティの高さと、そして柴崎、木村、上原のライブスキルの高さも実感する時間でもあった。
柴崎のギターは、ボーカルを生かしながらも、ソロパートではその有無を言わせぬテクニックと豊かな情感溢れるサウンドで魅了する。木村のプレイは、ステージ上の誰よりも熱く、時に躍るように、時に静謐に、時に重厚に楽曲世界を表現していく。上原のボーカルは、楽曲ごとに表情を変え、伸びやかだ。アドリブで入るフェイクやシャウトからも彼のポテンシャルの高さが伝わってくる。また、それぞれの魅力をより引き立てるカメラワークにも注目したい。柴崎のソロでは手元が堪能できるし、木村のキーボードを真上からのアングルで見ることができるし、上原の歌と一体となった表情も見逃すことはない。LEDや特効などの派手な演出は一切なく、歌とサウンドのみで勝負する潔さは、まさに「BURN THE SECRET」(秘密を燃やせ)=隠すものなどない、ありのままのWANDSサウンドを届ける意味でもベストであったと言えると思う。
ライブ終盤、まさか聴けるとは思わなかった「星のない空の下で」「天使になんてなれなかった」「Jumpin’ Jack Boy」のメドレーからラストの「世界が終るまでは…」の流れに感極まる人が続出していたが、最初から最後まで終始目も耳も離せない全16曲。非常に没入感の高いライブであった。
ライブ後、前日のファンクラブ限定ライブ配信を観ていた人たちの「観ていない人に薦めたい」という気持ちが嫌というほど分かった。それは「衝動」にも近いものだ。
11月9日までアーカイブが公開されているので、気になっている人には間違いなく視聴をお薦めしたい。
TEXT:坂本優子