広告・取材掲載

H ZETTRIO、2020年ラストライブBrillia HALL公演2DAYSライブレポ

アーティスト

撮影:Yuta Ito

赤・青・銀、3つの鼻の色を持つ”笑って踊れるピアノトリオ”H ZETTRIO(エイチ・ゼットリオ)がクリスマスを目前にした12月19日・20日の2Days、今年のラストライブ「H ZETTRIO年末大演会2020 先駆け2021トリオピック前哨戦」を東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて開催し、大盛況のうちに幕を閉じた。

今年はコロナ禍により年始の全国ツアーから延期・中止を余儀なくされ、彼らの生の姿を見る機会は圧倒的に限られてしまったが、いち早く配信ライブを始めたり、秋頃からは徐々に有観客ライブを再開したり、彼らの歩みはとどまることがなかった。音楽を発信して元気を与えたい、その本人たちの想いは確実にファンに伝わり、そんな1年を締めくくる2Daysとあって、ソーシャルディスタンスのなかではあるが両日ともにチケットは完売。3階まであるホールには両日とも期待と高揚感に溢れた観客で埋め尽くされた。また来場出来ない人・全国のファンのためにStreaming+、LINE LIVE-VIEWING、ZAIKOと3サイトにより急遽生配信も行われ、3000人以上の視聴者が集まっていた。

まず目に飛び込んできたのはステージにあるそれぞれ大きさの違う15個の球体バルーン。今回のために用意されたステージセットは迫力があり、開演前から大いに観客の興味を引いていた。全て黒のバルーンで1つだけ紫になっており、それはメンバーが登場した時に新しいステージ衣装とリンクしているのだとわかった。スペイシーな衣装と舞台装飾がまるでいくつもの惑星の中にいるような感覚になり、壮大なスケール感のなかライブがスタートした。

客席の照明が消え、ステージにあるモニターからオープニング映像と、この日のために制作されたメンバーのナレーション入りオープニング曲が流れ、どよめきの中メンバーが登場。映像が終わるとすかさずドラムスH ZETT KOUのカウントで1曲目「TOKYO」がスタート。「天体イマジネーション」「New Design」と立て続けにアップテンポナンバーを繰り広げ、いきなり会場の興奮は上昇した。そして初MCとなり「ようこそお越しくださいました!」という彼らのその一言に色々な思いが伝わったのか、観席からは非常に大きな拍手が沸き起こった。

MCが終わるとクリスマス時期もあって「光のヒンメリ、輝く街」を披露。そして18年にPS4 Lineup Music Videoにも起用された「Playin’ Swingin’!!! H ZETTRIO!!!」そしてH ZETT NIREの激しいベースプレイがイントロから聴ける「NIRE The Bassman」ととつづき、静けさのなかピアノの美しい旋律に耳を傾ける「距離」を1曲挟んだかと思うと、その後すかさずH ZETT KOUのドラムソロで、まるで2本以上の手があるかのようなアメイジングなプレイが始まり前半戦の大きな見せ場となった。

そのまま「Workout」、変拍子の「SEVEN」「Neo Japanesque」と畳み掛け、「負けるなチャンプ」ではH ZETT Mがショルダーキーボードに持ち替えステージ前方におどり出て、観客のボルテージも最高潮に上がった。最後はCM曲にも起用された「What’s Next」、そして「パノラマビュー」を披露し本編を終了。

アンコールに再び登場した彼らは1stアルバムから「みんなのチカラ」1曲を演奏し再びステージを去った。ここで配信は終了し、会場のみのダブルアンコールに突入。「赤鼻のトナカイ」「MESHI KUTTE YEAH!」の2曲を披露して1日目のステージを終えた。

この日だけでも十分に濃い内容で大満足であったが、2日目はなんとほとんどの曲が違うという驚きのセットリストであった。特筆すべきは曲順もさることながら配信映像のカメラワークが1日目とガラッと変わり、ステージの中を歩き回るカメラマンによってメンバーのすぐ近くからの映像が配信されたこと、そして配信終了後のダブルアンコールでの「また会いましょう」ではH ZETT KOUの歌声が披露される場面で、「また会いま〜」まで歌うと突如、赤鼻のトナカイを歌い始め、「しょう」で突然元に戻るというアドリブシーンは「いつのライブも同じライブがない」という息のぴったり合った彼らにしかできない実力とユーモアを垣間見た。

この2日間を終えて今年のラストライブとなったが、大晦日には彼らの冠TV音楽番組「SPEED MUSIC ソクドノオンガク」が4時間ぶっ通しスペシャル特番として放送され、1月5日には神奈川・パシフィコ横浜にて行われた番組初となるLIVE/EVENT「Special Speed Music Night with HZETTRIO 2020 @PACIFICO YOKOHAMA」の地上波初オンエアが控えている。

どちらも日本の名曲をスピード感溢れる独創的なアレンジでカバーする内容で普段とはまた違った彼らが見られるので、テレビ画面で彼らに会えるのも楽しみだ。またシングルの36ヶ月連続配信リリースも継続中で2021年1月1日元旦には新曲「KARATE FUNK」がリリースされ、1月6日には「SPEED MUSIC ソクドノオンガク Vol.3」CDも発売される。

また、来年3月には大阪・兵庫にてのライブも決定している。

まだまだ続きそうなコロナ禍ではあるが、彼らの活動が止まることはないだろう。多くの人が困惑のなかにいる状況でも、彼らの音楽と姿勢は変わることなく1筋の光となって「希望」を示してくれる。2021年のH ZETTRIOにも大きな期待とともに応援しよう。

*12月19日セットリスト

1.TOKYO
2.天体イマジネーション
3.New Design
4.光のヒンメリ、輝く街
5.Playin’ Swingin’ !!! H ZETTRIO!!!
6.NIRE The Bassman
7.Middle
8.距離
9.Drum Solo 〜 Workout
10.SEVEN
11.Neo Japanesque
12.Silent Snow
13.負けるなチャンプ
14.祭りじゃ
15.What’s Next
16.パノラマビュー
—EC—
1.みんなのチカラ
—EC2—
1.赤鼻のトナカイ
2.MESHI KUTTE YEAH!

*12月20日 セットリスト

1.Never Ending
2.Next Step
3.情動
4.光のヒンメリ、輝く街
5.炎のコンテクスト
6.レソラ
7.HAVE A NICE DAY!
8.距離
9.Drum Solo 〜 Workout
10.負けるなチャンプ
11.Z界のテーマ
12.Silent Snow
13.祭りじゃ
14.Z ディスカバリー
15.Beautiful Flight
16.Middle
—EC—
1.Trio,Trio,Trio!!!
—EC2—
1.また会いましょう
2.Birds Fly

関連タグ