NEWS 加藤シゲアキ、第164回直木賞候補作『オルタネート』が10万部突破
2020年11月19日に新潮社より発売されたNEWS 加藤シゲアキの最新長編『オルタネート』(定価1,650円+税)が1月5日、異例のスピードで10万部を突破した。
加藤といえば、2012年1月に『ピンクとグレー』(KADOKAWA)で、小説の世界に鮮烈なデビューを果たすと、以降、NEWSメンバーとしての芸能活動の傍ら、作家としても活動を続け、数々の話題作を世に送り出してきた。
そんな加藤の3年ぶりの新作長編となる『オルタネート』は高校生限定のSNS「オルタネート」が存在する世界で、インターネットと現実の二つの社会に翻弄されていく少年少女を描いた青春群像劇。刊行直後から話題を呼んだ本作は2020年11月17日の配本日、いわゆるフラゲ日の時点で完売する書店も相次ぎ、発売から5日目にして緊急重版。紀伊國屋書店(文学・芸術 11月)、くまざわ書店(日本文学 11月)、三省堂書店(文学・ノンフィクション 11月)、丸善ジュンク堂書店(文芸11月17日~12月1日)、TSUTAYA・蔦屋書店(文芸書11月19日〜11月25日)未来屋書店(文芸書・エッセイ部門11月)など 主要チェーン店で軒並みランキング1位を獲得した。
そして2020年12月18日、本作が第164回直木賞にノミネートされたことが発表される。加藤自身、文学賞にノミネートされることは初であり、アイドルが直木賞の候補作に選ばれるのも勿論今回が初めて。この快挙に対し、あらゆるメディアからの取材が殺到。即座に3万部の重版(4刷)を決定。しかし後も勢いはとどまることなく、2021年早々に1万部の追加重版となり、このたび累計10万部(5刷)を達成した。
加藤は『オルタネート』について、かつて「『生徒』だった頃の光景が薄れないうちに書かなければと思っていました。創作なのに、これは間違いなく僕の物語です」と語っているが、事実、反響は若年層にとどまらず、作品を読み終えた書店員からも「夢を追う若者たちはもちろん、夢を持つ大人たちに紹介したい」「もう一度、若いことに戻ったような感覚」「自分だけのたいせつな物語になりました」など、世代・性別を問わず多くの共感を集めている。