小沢健二、朗読番組「キツネを追ってゆくんだよ」をDVD化「今まで作った中で一番美しいパッケージです」
小沢健二のDVD映像作品「キツネを追ってゆくんだよ」が、3月31日にリリースされる。価格は7,000円+税。
「キツネを追ってゆくんだよ」は2020年11月24日に生配信された有料オンラインプログラム。小沢は複数のスタジオセットを行き来しながら書き下ろしエッセイ十数編の朗読を行い、多くの視聴者がリアルタイムでその模様を楽しんだ。朗読の合間にスチャダラパーのBoseを迎えたフリートークパートや、NYの人気彫刻家・Shin Murayamaが番組のために作成したキツネの仮面をかぶった小沢の長男(7歳)が東京を行くキュートな映像を交えた、スタイリッシュな作品となった。エンディングではテーマ曲「キツネを追ってゆくんだよ」が小沢による口笛とギターの生演奏で披露された。
小沢はエッセイの朗読を通し、現代社会におけるさまざまな事象を生活の視点から解説。デジタル社会に潜む問題を川柳に仕立てた「忘れるな 他人の普通は 超異常」「忘れるな 誰かがスクショを とっている」など、思わず笑ってしまう名言も飛び出した。誰もが思い当たる日常のトピックに加え、小沢が20代のときに書いた歌詞の解説や、ツアーの演出リハ映像などファン垂涎のシーンも公開。パーソナルでユーモラスなメッセージがコロナ禍に生きる人々を大いに勇気づける内容となり、SNS上で大きな話題となった。
完全生産限定盤となるDVDのパッケージは小沢が番組本編で手にしていた銀色の“キツネ型ノート”を複製した特殊仕様。ノートの中には当日使用した台本原稿が印刷されており、小沢直筆のメモ書きもそのまま複製されている。また昨年末のテレビ朝日「ミュージックステーション・スペシャル」で披露された朗読「この地上を歩いた者たちは、困難をのり越えてきた」も、放送時に小沢が読んだ手書きの原稿で収録されている。そして朗読に話題として登場する『月刊コロコロコミック』連載作品「ゾゾゾ ゾンビーくん」から、作者ながとしやすなり氏とコロコロコミックの協力を得て、絵が2点挿入されているのも目を引く。
デザインは近年の小沢作品と同様小沢本人。このDVDパッケージについては「今まで作った中で一番美しいパッケージです」とコメントしている。
「キツネを追ってゆくんだよ」は当初90分の予定だったが事前収録のビデオ映像が流れないトラブルがあり、当日の配信は計140分に及んだ。DVD本編はトラブルの箇所を編集し小沢が本来意図していた完全版95分バージョンとなっているが、嬉しいことにエクストラ映像にはトラブル対処中に交わされた小沢とBoseによる予定外の雑談と「キツネの仮面をかぶった7歳」の別テイクがたっぷり収録されている。
なお小沢は音楽活動も精力的に行っており、3月に予定していたアリーナ公演は残念ながら中止となってしまったものの、その代わりに3、4、5月と3カ月連続で配信シングルをリリースすることを発表している。シングル第1弾は「ウルトラマン・ゼンブ」と題したBPM159の高速ナンバー。配信は3月9日にスタートする。