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石原夏織、2ndライブ「MAKE SMILE」レポート到着

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2020年2月24日、1stライブツアー「Face to FACE」のファイナル公演が行われてから約1年後の2月20日、「石原夏織 2nd LIVE『MAKE SMILE』」が、神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールにて開催された。

オープニング映像では、新幹線に乗って旅に出る石原の様子が映し出される。たどり着いたのは、一面の銀世界――。

「もともと心の近いアーティストになりたいと思っていたんですけど、ファンの皆さんと強い絆が生まれてきているんじゃないかなというふうに思えているのはみんなの優しさだったりとか、笑顔だったりとかするので、今回のライブで皆さんに恩返しできるように頑張りたいなと思います」

モノローグで語られた、このライブにかける石原の思い。その思いを会場のファンが受け取ったところで、ライブはスタート。1曲目「Face to Face」はそんなライブの幕開けにぴったりな、石原とファンとの絆の強さを象徴するような曲。この曲で笑顔いっぱいにステージに登場したかと思えば、夜公演の2曲目「夜とワンダーランド」では一気に会場が夜のロマンティックな雰囲気に染まり、序盤の2曲だけでもまったく違う表情を見せてくれる石原のアーティストとしての成長ぶりには目を見張るものがあった。

オープニングの最初のMCでは「皆さん、お久しぶりです!」とファンに挨拶。1年ぶりにライブを開催すること自体は決して珍しいことではないが、やはりこの1年間は誰にとっても特別なもの。無数のペンライトが光り輝く観客席を見た石原の心には、うれしさや懐かしさ、さまざまな思いが込み上げてきたことだろう。

3曲目「リトルシング」からはおなじみのダンサーチーム“夏織ダンサーズ”が合流し、今回はビジュアルポイを用いたパフォーマンスを披露してくれた。ポイをくるくると回すことで、ハートや音符、「Little Thing」の文字が次々と浮かび上がり、ステージを一段と盛り上げる。恋愛のドキドキ感を歌った4曲目「Crispy love」では、かわいらしさがギュッと詰め込まれた歌とダンスでファンを魅了する。

ここでいったん幕間となり、「2nd LIVE開催記念『For Your Smile』」と題した映像が上映される。今回の舞台は雪国・新潟県。ここで石原はいつも自分を笑顔にしてくれるファンに恩返しをするため、日帰り旅行をプロデュースすると意気込みを語る。さっそくゲレンデに出て雪遊びをしたり、室内で卓球やボウリングといったアクティビティを楽しんだり……。冬の新潟を満喫する石原は画面のこちら側に向かって話しかけるというデート風の演出で撮影され、なかなか思うように遊びに行くことができないこのご時世に、ひと時の旅行気分・デート気分を味わえたという人も多かったのではないだろうか。

映像明けの5曲目「フィービー・フィービー」に入る前に、事前にYouTubeで公開していた振り付け講座を簡単におさらい。6曲目「ポペラ・ホリカ」、7曲目「You & I」と合わせて、このブロックは元気でテンション高めの曲が続いたが、映像の後半パートをはさんで始まった8曲目「Taste of Marmalade」からは空気が一変。衣装も髪形もグッと大人っぽさを増した石原が、ジャズテイストの楽曲をセクシーに歌い上げる。9曲目「Diorama-Drama」でも妖艶な雰囲気を醸し出し、バラード曲の10曲目「キミしきる」、11曲目「empathy -winter alone ver.-」ではせつない想いを歌に乗せる。セクシーさとせつなさと、幅広い意味での大人の魅力を手に入れた石原のステージパフォーマンスは今後さらに進化していくに違いない。そう確信させてくれた時間だった。

早くも終盤となった12曲目「Ray Rule」からは、石原夏織LIVEの真骨頂とも言うべきダンスゾーンに突入!「Ray Rule」では振り付けの動きとLEDの光が連動する演出も見事にシンクロし、思わず目が釘付けになってしまうほど。13曲目「Against.」では楽曲の世界観に合わせた赤と青の照明が交互に切り替わる演出が美しく、14曲目「TEMPEST」では勢いよく吹き上がる火柱が圧巻だった。ここまであっという間に駆け抜けて、本編ラストの曲となったのは「SUMMER DROP」。まだ2月ながらも関東地方は春の暖かさとなった日に、ひと足も二足も早く夏を先取りしてライブは締めくくられた。

アンコールを受けて舞台に戻ってきた石原は、素直な思いを口にする。

「やっぱり今回のライブはちょっと特別というか、本当にどうなってしまうか誰にも予想がつかない状況の中での開催だったので、こうして皆さんとここで会えていることも奇跡だなと思いますし、感謝の気持ちでいっぱいです」

そして、感極まったのか、石原のほほに流れるひと筋の涙……。でも、泣くのはこの一瞬だけ。すぐに笑顔になった石原は、ファンが喜ぶ3つのお知らせを発表する。

ひとつめは6thシングル「Plastic Smile」が4月21日にリリースされること。2つめは今回のライブの模様を収録したBlu-ray&DVDが7月7日に発売されること。そして3つめは石原夏織オフィシャルファンクラブ「hand in hand」の開設が決定し、6月のグランドオープンに先駆けて先行入会受付が始まること。

盛大な拍手を受けた石原は、新曲「Plastic Smile」を初披露。最後は「Page Flip」を歌い、今日のこの日を大切な思い出の1ページに書き加えるのだった。

終演後、石原が去った後のステージには本人手書きのメッセージが映し出された。

「これからも 笑顔の思い出 作ろうね 夏織」

誰もがその文字に込められた優しい思いにうなずきながら、会場を後にした。

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