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ゲーム実況者わくわくバンド、2/27開催のLINE CUBE SHIBUYA配信ライブレポート

アーティスト

写真提供:Yusuke Satou

ゲーム実況者わくわくバンドが2月27日、東京・LINE CUBE SHIBUYA配信ライブ「ゲーム実況者わくわくバンド 11thコンサート 〜77777〜(セブンス・フラット・ファイブ)」を開催した。

ゲーム実況者わくわくバンドは、ゲーム実況者として活躍している湯毛(Vo/Gt)、ヒラノぴらの(Gt)、フジ(Ba)、フルコン(Dr)、せらみかる(Key)によるロックバンド。1月27日に3rdシングル「心誰にも」(TVアニメ「シャドウバース」EDテーマ)をリリースした彼らは、ロックバンドとしての圧倒的な魅力、エンターテインメント性に溢れた演出を共存させた圧巻のステージを繰り広げた。

配信ライブは、LINE CUBE SHIBUYAのエントランスに集合したメンバーの映像からスタート。そのままロビーに入り、客席まで移動。途中、場内に置かれているLINEのキャラクターを紹介するなど、“お客さん目線”で会場を案内する。

ホールに入った5人は、客席に座ってトーク。
「この席(通路後ろの列)はヘドバンしやすいよ」(フジ)
「現地にこなくても観ることができて、雰囲気も感じられて。初めて“わくバン”のライブ見る人、どれくらいいるのかな?」(湯毛)
とリラックスした雰囲気で話した後、「初めての配信ライブ、いいものにできるように、楽しんでいきましょう!」(湯毛)と気合いを入れ、そのままステージへ。まずはお馴染みの登場曲でバンドのグルーヴを確かめた5人は、新曲「Masterkey」(3rdシングル「心誰にも」収録)で一気にライブのテンションを高めていく。さらに疾走感溢れるビート、緻密なフレーズ、エモーショナルな歌声がぶつかり合う「時の妖花」を演奏し、最初のMC。
「配信をご覧のみなさま、ようこそおいでくんなまし! 楽しいな!」(湯毛)
「お客さんが入らないから、熱気がこもらないかと思っただけど、めっちゃ熱いぞ。(カメラに向かって)おまえら、飛ばしてるな!」(フジ)
とメンバーのテンションもいきなり最高潮。メンバー専用のカメラも置かれ、一人一人の表情が映し出されるのも楽しい。

ここからはアッパーチューンを次々と披露。ヘビィなバンドサウンド、解放感に溢れたメロディ、<激しい風に/飛び込んで行こう>というフレーズが共鳴する「Drive the World」、ドラマティックなアレンジとともにポジティブな思いを解き放つ「毎分毎秒」、そして、“わくバン”の知名度を引き上げたヒット曲「デンシンタマシイ」(TVアニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」エンディングテーマ)によってライブは早くも最初のピークへ。邦ロック、ビジュアル系、アニメソング、ゲーム音楽などの要素を融合させた音楽性、生々しい感情が漲るステージングからは、このバンドの個性がはっきりと伝わってきた。
さらに新曲「心誰にも」もライブ初披露。重厚感とスピード感を同時に放つサウンド、ダイナミックに展開するメロディ、そして、<目覚めろ僕よ まだ見ぬ先の/あの光さえ 追い越して>という歌詞が一つになったこの曲は、彼らの新たなライブ・アンセムになりそうだ。

わくバンライブの定番曲「Yeah! Super Hyper Fever Five!」の途中で演奏を止め、いきなり“ゲームコーナー”に突入。じつはこれ、彼らのライブの定番コーナー。今回のテーマは「メンバー全員、ゲームが成功するまで終わりま“77777”」ということで、メンバー全員がゲームに挑戦した。「紙飛行機を客席から投げてステージに乗せる」(ヒラノぴらの)、「サイコロを11秒以内に7個積み上げる」(フジ)、「イタイワニ―を7回連続で回避」(せらみかる)、「2階から落としたティッシュを1階で菜箸を使ってキャッチ」(フルコン)、「激ムズのジェスチャーゲームを1分以内に正解させる」(湯毛)をそれぞれクリアし、「Yeah! Super Hyper Fever Five!」の続きを演奏。ゲームコーナーに費やした時間は約40分。この行き過ぎた遊び心もまた、わくバンのライブの魅力だ。

ファミコン用ゲーム「ロックマン2」のキャラをモチーフにした「エアーマンが倒せない」からは、再び音楽モードへ。スラップベースを軸にしたファンキーなビートを取り入れた「云云」、圧倒的な高揚感に満ちたサウンドに乗せて<それぞれ持つ可能性ひとつ信じて/明日を変えろ!>というメッセージを放つ「シグナル」、ダークにしてエッジーなロックナンバー「感状線」、軽快な4つ打ち、歪んだギターサウンド、シリアスな心象風景を映し出す歌詞が融合した「週末」。これらの楽曲からは、わくバンの幅広い音楽性をたっぷり感じることができた。また、<このまま行くんだ 疑いもなく>というフレーズが響くミディアムバラード「夜よ明けないで」、そして、「いい意味で“夜明け”を捉えられる、俺にしてはいい歌詞を書けたんじゃないかなと思いました」という湯毛の言葉も心に残った。

「こういう状況でも、すげえ楽しいものが作れたんじゃないかと思います。みなさんのおかげです。ありがとうございます!」(湯毛)
「みんなが元気じゃないと、配信も観られないと思うから。これからもがんばっていきましょう」(ヒラノぴらの)というコメントから、ライブはクライマックスへ。“わくわくしようぜ!”とオーディエンスを鼓舞する「わくわくフルデイズ」、ポジティブに響くサウンドとともに<まだまだキミはこんなもんじゃないよ>と言うフレーズを届ける「完全幸福サレンダー」で本編は終了。久々のライブを全力で楽しんでいるメンバーの表情も印象的だった。

数分後、「アンコール!アンコール!」という声が聞こえてきた……と思いきや、実はこれ、客席に移動したメンバー自身の声。客席を通ってステージに戻った5人は、「最後の最後にわくわくしてもらえますか!」(湯毛)と「わくわくマイライフ」を放った。ヒラノぴらの、フジが客席へ移動してパフォーマンスするなど、最後まで遊び心に溢れるステージを展開。前向きな気分と心地よい高揚感が広がるなか、ライブは幕を閉じた。
初の配信ライブで、楽しさと力強さに溢れたパフォーマンスを繰り広げた「ゲーム実況者わくわくバンド 11thコンサート 〜77777〜」は、2021年3月2日23:59までアーカイブ視聴が可能。わくバンにしか体現できないエンターテインメントをぜひ体感してほしい。

文章:森朋之
写真:Yusuke Satou

2021年2月27日東京・LINE CUBE SHIBUYA LIVE SET LIST

M1 Masterkey
M2 時の妖花
M3 Drive the World
M4 毎分毎秒
M5 デンシンタマシイ
M6 心誰にも
M7 Yeah! Super Hyper Fever Five!
〜ゲームコーナー〜
M8 エアーマンが倒せない
M9 云云
M10 シグナル
M11 感状線
M12 週末
M13 夜よ明けないで
M14 わくわくフルデイズ
M15 完全幸福サレンダー

En わくわくマイライフ