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SING LIKE TALKING、昨年見送りとなった2年振りの有観客ライブを中野サンプラザで開催 9月の野外ライブ・イベント開催も発表

アーティスト

写真:西槇太一

SING LIKE TALKINGが、3月19日、東京では2年ぶりとなる有観客ライブを東京・中野サンプラザで開催。このコンサートは、13日の名古屋、14日の大阪と続いたツアー“AP 2020 Deliver You REAL“のファイナル公演で、生配信も行われ、全国のファンがその濃密な演奏を満喫した。

ツアー“Amusement Pocket 2020”は、“2020”という数字が示す通り、本来は昨年行われるはずだったものだが、コロナ禍が広がるなかで残念ながら通常開催は見送りとなり、その代わりに彼らは2度の配信ライブ“AP 2020 Deliver You”を行った。今回のステージは、その2度の配信ライブで披露した楽曲を同じアレンジで演奏し、今度はリアルなライブの現場で楽しんでもらおうという趣向だ。だから、“Deliver You REAL“。ただでさえライブ・パフォーマンスの魅力をライブで味わう機会が制限されているなか、配信で“予習”ができているファンにとってはいっそう生の醍醐味を実感できる夜になった。

コンサートは、3月10日にリリースされたニュー・シングルの表題曲「春雷 feat. 露崎春女」からスタート。引き締まったアンサンブルでたちまち彼らの音楽世界に聴衆を引き込んでいったが、聴衆も演奏が始まるとすぐに総立ち状態となり、この1年余りの間に抑え込まれていた感情を一気に開放していった。

セット・リストは、昨年リリースされたシングル曲「生まれた理由」や91年発表のアルバム「0 [lAv] ラヴ)」からのナンバー「Missin’ You」など新旧織り交ぜた選曲で、しかも先の配信ライブで聴かせた新しいアレンジをさらに深化させた演奏は時にじんわりと、あるいは颯爽と、聴衆の心を潤していったが、なかでも中盤に披露した「6月の青い空」ではエンディングにピアノを中心としたジャズ的なインプロビゼーションの応酬を聴かせて、この日のクライマックスのひとつとなった。さらには、昨年の配信ライブでは披露されなかった「Flame」で本編を締めくくった。

また、アンコールでは名古屋と大阪の公演に続いて、セネガルを代表するパーカッション・プレイヤー、Mamadou Lo(ママドゥ・ロウ)を迎え、さらに「Seasons Of Change」ではボーカルの佐藤竹善としばしばジョイント・ライブを行なっている津軽三味線演奏家の上妻宏光が登場。Mamadou Loのアフフリカン・パーカッションを交えた太いグルーヴに乗って、西村智彦のギターと上妻の三味線が絡み合うエンディングは、メンバー3人の故郷・青森のねぶた祭りの興奮を彷彿とさせるパフォーマンスで、会場を圧倒した。

9月4日と5日に、埼玉県の秩父ミューズパークで、“Picnic Music ’21”と題した野外ライブ・イベントを開催することも発表され、いよいよ彼らSING LIKE TALKINGのライブの魅力に心底浸りたいという気持ちが高まる一夜だった。

テキスト:兼田達矢

セットリスト

01. 春雷 feat. 露崎春女
02. 眩暈 〜Don’t Blame It On The Summertime〜
03. Jack Lemmon
04. Through The Night
05. Finally
06. 生まれた理由
07. My Desire 〜冬を越えて〜
08. Missin’ You
09. 6月の青い空
10. サアカスの馬
11. 願いを込めて
12. みつめる愛で
13. Together
14. Rise
15. Dancin’ With Your Lies
16. Flame

ENCORE

17. La La La(ゲスト:Mamado Lo)
18. Seasons Of Change(ゲスト:Mamado Lo・上妻宏光)
19. Spirit Of Love(ゲスト:Mamado Lo・上妻宏光)
20. Utopia

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