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Little Glee Monster、5人が再結集したホールツアー開幕「君といれば」を5人で初めて歌唱

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撮影:渡邉一生

Little Glee Monsterの全国ホールツアー「Little Glee Monster Live Tour 2020→2021 >BRIGHT NEW WORLD<」が6月28日、愛知・名古屋国際会議場 センチュリーホールからスタートした。本来は2020年2月に発売された5thアルバム「BRIGHT NEW WORLD」を携え、同年3月29日からスタート予定だった「Little Glee Monster Live Tour 2020 >BRIGHT NEW WORLD<」が数度の延期を経て、約1年越しで開催される全国30箇所、計32公演の過去最長となるツアー。昨年12月から休養していた芹奈が参加することでも話題となり、その内容含めて大きな注目を集めていた。

5人揃っての有観客ライブは2019年11月1〜3日、東京・国立代々木競技場第一体育館で行われた「Little Glee Monster 5th Celebration Tour 2019 〜MONSTER GROOVE PARTY〜」ツアーファイナル以来約1年8ヶ月ぶり。そんな長いブランクをまったく感じさせないほどに、5人は1曲目からクライマックスのような盛り上がりを見せた。久しぶりにステージに立つ芹奈の姿に、最初こそ感動を禁じ得なかったが、彼女の復帰を祝福するような特別な演出もなく、その自然な佇まいやいつもどおりのパフォーマンスを目にするにつれ、それまでの延長としてライブを受け取ることができた。

12月21日まで続く長期ツアーなので詳細な内容については触れずにおくが、セットリストは最新アルバム「BRIGHT NEW WORLD」とベストアルバム「GRADATI∞N」収録曲を軸にしつつ、6月に配信された新曲「君といれば」「REUNION」を加えることで、リトグリの過去、現在、未来をつなぐ内容。そんな豪華なセットリストをオープニングからアンコールまで、リトグリは芹奈を含む5人で歌いきった。

普段のリハーサルスタジオを彷彿とさせるステージセットと、ホールという親密度の高い距離感とが相まって、ライブは終始リラックスした雰囲気の中で進行。MCではメンバーがソファに座って緩やかなトークを展開したり、ときには即興でセットリストにない曲を歌い出したりと、その姿はまさに普段の楽屋でのリトグリそのもの。その空気感はパフォーマンスにも程よく影響し、メンバー同士のちょっとしたやり取りや微笑ましいコミュニケーションの数々から5人の仲の良さを実感できた。そんな彼女たち空気感は、客席のファンにも自然と笑顔が伝染し、会場は多幸感に包まれた。

「5人で歌ったときが完成形です」との言葉を添えて4人で歌ってきた「君といれば」も、この日は芹奈を加えた5人で初めて歌唱。この先パフォーマンスを重ねていくことでこの曲はより完成度の高いものへと進化していくことだろう。また「REUNION」では、5人のハーモニーや歌がひとつに重なることで強い絆を証明するような、そんな唯一無二の存在感も伝わってきた。

MCでは「皆さんに会えて本当にうれしいです!」と最初に挨拶した芹奈は、「皆さんが4人のリトグリを応援してくれたおかげで、自分が思っていたより早く復帰できました」とこの日を待っていてくれたファンに向けて感謝の言葉を届ける。アットホームな空気の中、以前と変わらぬ多幸感に満ちた歌とパフォーマンスを客席に届け、2時間以上にわたるツアー1公演目を無事に終了させた。

コロナ以降、それまで当たり前だったことがそうではなくなり、改めて“当たり前”に対して幸せを強く実感するようになった今、リトグリの5人もこのツアーを通じてまさにそれを体感しているのではないだろうか。その気持ちを忘れない限り、今回のツアーは成功する。そう信じてやまない。

文:西廣智一

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