中森明菜、幕張ライヴ・アルバム収録“ラッカー・マスター・サウンド”に解説のクリス松村も驚愕
本日7月13日に誕生日を迎えた中森明菜が、ライヴ・アルバム「Listen to Me -1991.7.27-28 幕張メッセ Live」30周年リマスター版を7月28日に発売(2形態)するが、三方背BOXデラックス・エディション(2CD+DVD)の展開画像を公開。
また、作品の解説を執筆するのが、自身もファンクラブに入り、80年代、90年代、2000年代とずっと中森明菜のコンサートを見つめてきたクリス松村が担当することも発表された。
「明菜さんのライヴで伝わるのは、本物の“歌姫”の歌唱と“素顔のままの姫”のトークの魅力。シングルでもアルバムでもTVでもわからない“中森明菜”が詰まっています。」と語る、愛情あふれる原稿は必読だ。
今作の1番のセールス・ポイントは、数々の中森明菜作品のミックス&マスタリングを手掛けた名匠、菊地功(ミキサーズラボ/ワーナーミュージックマスタリング)が手掛けた素晴らしいリマスター音源。
発売から30周年で今回が初のリマスター再発となる。そして、気になるのが、今回の「三方背BOXデラックス・エディション(2CD+DVD)」のDVDに収録されるLacquer Master Sound(ラッカー・マスター・サウンド)なる言葉。
CD2枚に収録される「Listen to Me −1991.7.27−28 幕張メッセ Live」のフルライヴ音源(32トラック)を、Lacquer Master Soundにより初ハイレゾ化した音源がDVDに収録されている。
DVDに収録されているのに、映像ではなく「音源」。一体どういう音源なのか謎は深まるばかりである(DVDには、「Dear Friend」のミュージック・ビデオは映像で収録されている)。
実はLacquer Master Sound(ラッカー・マスター・サウンド)とは、アナログレコードの原盤である「ラッカー盤」にカッティングし、カートリッジ(レコード針)で再生した音を、デジタル化した音源の事。
そもそも「ラッカー盤」とは、アナログレコードを製造する際に、最初にカッティングされる「原盤」の事で、アルミ盤にラッカーが塗布されたもの。レコードは、塩化ビニールをスタンパーと呼ばれる型でプレスして製造するものである。
「ラッカー盤」はオリジナル原盤で、これが無くてはレコードを世に出す事ができない。
この「ラッカー盤」を再生した音は今まで、カッティングスタジオで限られた音楽制作関係者しか聴けないものだったが、その最上級の「原音」を、一般の方にも楽しんでもらえないかというのが「Lacquer Master Sound」プロジェクトの始まり。
エンジニア集団、ミキサーズラボの菊地功氏が、カッティングエンジニアの北村勝敏氏に相談し、ミキサーズラボのエンジニア諸氏の協力があって実現したものだという。
そしてそのラッカー盤を、厳選されたカートリッジ(レコード針)で再生する事により、自然に生成された倍音がアナログレコード特有の温かみのある、ふくよかで艶やかなサウンドが生み出される事が判明。
実際、今回の中森明菜のマスターはCDクオリティーの音源(44.1kHz/16bit)だったが、マスター音源から、厳選したカッターヘッド「NEUMANN SX-74」でラッカー盤にカッティングし、最適なレコード針・カートリッジ「Ortofon(オルトフォン)SPU Classic GE MKⅡ」で再生した音を、ハイレゾスペックでデジタル化。最上級のマスターから、自然生成された倍音を含むアナログ最高の音を、デジタルで気軽に楽しめる時代になったのである。
この中森明菜「Listen to Me −1991.7.27−28 幕張メッセ Live」が、世界初の商用音源化となるLacquer Master Sound(ラッカーマスターサウンド)は、パッケージ版の「三方背BOXデラックス・エディション(2CD+DVD)」のDVDに、【48kHz/24bit】のハイレゾスペックで収録。
実際、その音をミキサーズラボのスタジオで聴いたクリス松村も、「CD盤とDVD盤では、音の印象、奥行きがまったく違います。アナログ盤の製造同様にラッカー盤をカッティングし、直接そのラッカー盤をレコードプレーヤーで再生してデジタイズされたハイレゾスペックの音源は素晴らしい奥行き、まろやかさをもっています。その違いは聴いていただければ明らかです。」と大興奮。CD音源(2021年30周年リマスター)との聴き比べも楽しんでみよう。
両方の音源が楽しめるデラックス版はCD2枚&DVD1枚の合計3枚組で4,000円(税込)の40周年記念スペシャルプライス。またLacquer Master Soundは、【96kHz/24bit】のスペックでハイレゾ配信も7月28日同時開始(e-onkyo music、mora等)となる。
北村勝敏(ミキサーズラボ/カッティング・エンジニア)コメント
今回のプロジェクトを立ち上げるにあたり、改めて科学的な面からも検証する事で、アナログレコードはハイレゾ(ハイレゾリューション)メディアだと立証されたと思います。
また、ハイレゾ配信の功でアナログプレーヤーをお待ちでない方にも、中森明菜の生々しい息遣いやニュアンス、会場の奥行き感までもが音楽と一緒に楽しんで頂けると思います。
菊地 功(ミキサーズラボ/マスタリング・エンジニア)コメント
弊社にカッティングマシンを導入して4年を経過しました。その中で、立会いでのサウンド確認が7割以上になります。立会いに来られた方々が口を揃えて言われるのは、「やっぱりアナログの音をしてるね」と感想を述べられます。
この音を、何とか皆様に聞いて欲しいという事で、プロジェクトを立ち上げました。
CDとは違ったサウンドを楽しんで頂ければ幸いです。