アリアナ・グランデ、ゲーム「フォートナイト」内でライヴを開催 随所に散りばめられた“アリアナらしい”演出に世界が熱狂
アリアナ・グランデが、8月7日から9日の間5回に分けて、ゲーム「フォートナイト」内でヴァーチャル・ライヴ「リフトツアー feat. アリアナ・グランデ」を行った。
海外での盛り上がりはもちろん、ここ日本でも、早朝にも関わらず1回目のライヴ終了後に「アリアナ・グランデ」がTwitterのトレンド入りをするなど、大きな盛り上がりを見せてイベントは終了した。
今回、フォートナイトのイベントとして洋楽アーティストがライヴを行うのは3度目。マシュメロ(2019年)とトラヴィス・スコット(2020年)に続き、女性アーティストとしては初のライヴ・イベントだった。そのこともあり、ゲームファンやゲームメディアからは「今までとは違う演出の連続でスゴイ」「これまでで最も印象的なイベントだった」という声があがっている。なお、イベントの映像が全編、アリアナの公式YouTubeで公開された。
ゲームを起動し、イベントの開始を待機していると、彼女の実際のライヴでもお決まの1曲目「レインドロップス(アン・エンジェル・クライド)」の最中に“流れ星”の中から、アルバム「スウィートナー」(2018年発売)時代を懐古させるプラチナ・ブロンド・ヘアーのアリアナが登場。そしてすぐさま大ヒット曲「7 rings」へとうつり、プレイヤーたちと巨大アリアナが本物のライヴさながらノリノリで曲に合わせて踊り、この曲は終了。
と同時に各プレーヤーは大きなシャボン玉の中へと移され、雲の中に浮かぶ淡いピンクや紫、水色などを貴重としたカラフルなバブルを潜り抜け、大きな羽を身にまとい次の目的地へと飛行するアリアナについていく形で「ビー・オールライト」が披露される。「雲」は、「ブリージン」のミュージックビデオでフィーチャーされたり、自身がプロデュースするフレグランスを「cloud」と名付けたり、左手の中指に雲のタトゥーを入れるなど、アリアナにとって重要なモチーフだ。
その後、シャボン玉が割れて空を落下していると突如現れるユニコーンが救い上げてくれ、レインボーの絨毯が引かれる雲の中、「R.E.M」を心地よく聴きながらしばらくゆったりと走り続ける。単に空にいるから「虹」が出現したのではなく、LGBTQの当事者を家族に持ち、自身はアライであるアリアナだからこそ、LGBTQコミュニティーのアイコンである「虹」を演出として取り入れたのかもしれない。しばらく雲の中を走り続けた後、最後にはぶらんこに乗って揺れる巨大アリアナが出現。それと同時に今まで“無表情”だった雲たちが猫やうさぎや熊などのキュートな顔に変わる。これもまた、昨年動物救助のチャリティ団体を設立するなど大の動物愛好家であるアリアナらしい演出だ。
曲の終わりと同時に画面は地上にある白く大きな建物に切り替わる。アリアナのデビュー・シングル「ザ・ウェイ」が始まると共に、巨大アリアナは建物の上へ上へと階段をのぼり続けるシーンは、同曲のフィーチャリング・アーティストであり、元恋人で人気ラッパーであった亡きマック・ミラーを想い“天国への階段を上っている”と捉えることができる、深くて印象的な一幕だ。
そして6曲目、最後の楽曲はアリアナの最新アルバム「ポジションズ」の表題曲「ポジションズ」。映し出された“氷の世界”の中でアリアナは、七色に光り輝くオーロラの下を自由に飛び交い、この空間を支配している。そして楽曲の終了と共にアリアナはすっと姿を消して、イベントも同時に終了。幻想的で壮大な中にもアリアナらしい、アリアナならではの演出が随所に散りばめられており、フォートナイト・ファンは勿論のこと、普段フォートナイトをプレイしないアリアナ・ファンにとっても最高の7分間となった。